赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

ヘイトスピーチ対策条例案可決に思う コラム(122)

2016-01-18 00:00:00 | 政治見解



コラム(122):ヘイトスピーチ対策条例案可決に思う


ヘイトスピーチへの対策を盛り込んだ大阪市の条例案が賛成多数で可決されました。良心ある日本人の生き方を国内に、また、世界に示した正しい判断だと思います。

自らを貶める行為

ヘイトスピーチは相手の尊厳を傷つけるだけではなく、自らの尊厳を傷つける、生産性の無い行為です。


保守回帰の流れを妨げてはならない

ヘイトスピーチは正当な愛国心や保守主義から発せられる言葉ではなく、単に自らの不平不満を立場の違う人に暴力的にぶつけているだけです。したがって、ヘイトスピーチをする者は日の丸を掲げる資格はありません。「愛国心」を屈折した心のはけ口として利用しているのです。

ヘイトスピーチによる行動が広がらない理由は、街宣右翼やヘイトスピーチ集団が日本人の本来の感性である調和の心とは異質な感情を放っているからです。


憎悪感情ではなく事実の指摘を

社会の問題は、その事実を指摘することが大切です。憎悪や攻撃性を込めた言葉はヘイトスピーチになり、世論の共感を得られないのです。それどころか、反体制活動の人々に口実を与え、結果的に彼らを利してしまうことになります。

社会の不正を取り除くために言葉を発するのであれば、堂々と事実に基づいた論陣を張るべきです。

また、ネット上の表現にしても、匿名ではなく自らの言葉の責任の所在を明確にすべきです。


表現の自由ということ

ヘイトスピーチに表現の自由は求められません。

大阪市議会では賛成討論中に、傍聴席からカラーボールが投げ込まれました。投げ込んだ男は「表現の自由を守れ」と叫んでいたたようですが、このような暴力行為が表現の自由のはずがありません。この論理は反体制マスコミと同じ論理です。自らの言論に責任を持たない者たちが使う論理です。言論や表現の自由には責任を取るという潔さがあって初めて保障されるものです。


テロを無くすにはヘイトスピーチの根絶から

ヘイトスピーチはテロリズムの温床です。西欧社会とイスラム教世界、またイスラム教内部でのテロの横行は、1000年近くに及ぶ国家同士のヘイトスピーチによるものです。自らの内政問題を隠すために外部に敵をつくり、国民の憎悪感情を外敵に向けさせました。これが憎しみの連鎖を引き起こし、押さえつけられている側がテロ行為に走ります。テロや紛争を止めるには、憎しみを増幅させるヘイトスピーチを国家からも国民からも無くさなければなりません。


安倍政権と野党各党はヘイトスピーチの規制に積極的に取り組んでいただきたいと思います。

日本が国際社会に先駆けてヘイトスピーチを無くすことは、これからのリーダー国としての責務であると思います。



  お問い合わせ先 akaminekaz@gmail.com 
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