コラム(187):東京改革は全国の自治体に波及する
富山市議会が、政務活動費の使用をめぐり、議員が相次ぎ辞職する事態に発展しています。
富山市議会は、政務活動費を月額150,000円と条例で定め、さらに本年6月の議会で議員報酬を月10万円増額する条例を可決、全国47の中核市の中で最高額となりました。
当ブログでは、かねてより地方議会の不健全な姿に疑問を呈しておりましたが、富山市議会の問題は、今後の地方議会のあり方にとって重要な課題を示していますので、例証として具体的な改善策を考えてみたいと思います。
①地方議会の議員は10名前後でも十分運営できる
地方議員の多くは市民のための政治よりも自分の名誉のために議員になっています。
そのため市政のために熱心に勉強や活動をしている人は稀です。
市議会の会期日数は全国平均80日前後で、本会議が20日、常任委員会11日、特別委員会が6日、
実質の審議日程は40日にも満ちません。
実際には、役職を兼務し、年間の審議日数を260日前後にすると、少人数で十分機能するのです。
必要であればその分の報酬を上げたり、公設秘書を付けても構わないと思います。
②議員の不祥事に対する考え方
問題が発覚すると多くの議員は簡単に辞職して、不正な利得を返還して決着をつけようとします。
この安易な姿勢が、市民に政治不信を増大させ、民主主義の根幹である選挙の投票率を下げる結果を招来させています。
これを解消するためには、議員としての立場を利用した不正に対し厳罰規定が必要です。
とりわけ 金銭面での不正に対しては、刑事告訴は勿論のこととして、不当な行為で得た利得は自治体に没収させ、
議員在任期間の報酬を全額返還させること。
また、自治体などに損害を与えた場合には損害賠償と個人資産の没収などの責を負うことを
条例で定める必要があります。公職者とはそれほどの重要な仕事を担っていることを自覚すべきです。
富山市議会は、一億円かかる補欠選挙などは必要ありません。
その前に、条例で議員定数を大幅削減すればよいだけのことです。
こうしたことにすぐに取り組むことが、市民の理解を得られる唯一の方法だと思います。
富山市議会はこの問題を奇貨として、全国にさきがけ自らの手で大胆な改革を断行し範を示していただきたいと思います。
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