②ロシア・ウクライナ戦争の落としどころ
――あらゆる可能性を読む:230906情報
昨日からの続きです。
▼今後の可能性
状況は常に移り変わっていて、未来も確定していません。そのため、常に複数の可能性が存在しています。いくつかの可能性を見てみましょう。
・ウクライナが反転攻勢に成功する?
ウクライナが劣勢なのは事実です。しかし、南部では前進をつづけているようです。
(@ウクライナ軍の狙いは、ルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソン、クリミアと続く陸路を分断する。クリミア大橋を破壊して、クリミア孤立させ奪還することでしょう。)
『NHK NEWS WEB』8月27日。
〈南部での反転攻勢を続けるウクライナ軍について、ロイター通信は26日、南部ザポリージャ州のロボティネを奪還したとする部隊の指揮官の話として、ウクライナ軍がロシア軍の最も強固な防衛線の一部を突破したという見方を伝えました。
部隊の指揮官はロイター通信の取材に対し「われわれは地雷が埋められた主要な道路を通過した。ここからはより早く進むことができる」と述べて進軍のスピードが今後、早くなると自信を示しました。
また、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」も26日に「ウクライナ軍は最も困難と考えられているロシア軍の防衛線を突破して前進している」と分析しています。〉
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というわけで、ウクライナが反転攻勢に成功する可能性は、まだあります。
・プーチンの死がウクライナを助ける?
プーチンの健康状態について、元モスクワ国際関係大学教授のソロヴェイ氏や、SVR将軍は「死が近い」と断言しています。ソロヴェイ教授によると、「プーチンは、一人ではズボンもはけない状態」だとか。
「いやいや、しょっちゅう元気な姿がテレビに出ているでしょう?」こう思う人が大半でしょう。ところが、このお二人は、驚くべきことを語っています。
「プーチンはもはやどこにも行けない。今活動しているのは、プーチンの「影武者」だ!」と。「トンデモ、トンデモ、トンデモ、トンデモ~~!!」、こんな声が聞こえてきます。
しかし、日本以外の国々で、「プーチンに影武者がいる」説は、「一般的」になりつつあります。たとえば、『ニューズウィーク』のような、「真面目な」媒体でも、取り上げられている。
『ニューズウィーク日本版』8月27日。
〈習慣や外見だけでなく、身長まで変化。経済学者でジョージタウン大学非常勤教授のアンダース・オースルンドは、「同時刻に『プーチン』が違う場所に現れたり、動きに明らかな違いがあったりする。そして今度の『プーチン』は、どちらに時計をはめているか分からなくなっている。主要メディアは、プーチンが影武者を1人か2人使っていると指摘すべきときだ」とXに投稿した。〉➡全文
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上の二つは、ウクライナと、同国を支援する日本にとって「よいシナリオ」と言えるでしょう。
では、悪いシナリオは?
・イスラエルーイラン戦争勃発の日が迫り、バイデンはゼレンスキーに停戦を強要する。
上記のような、最悪の「4正面作戦」を回避するためには、常に「個別撃破」を心がけなければなりません。それで、「ウクライナ問題を片づけて、中東にむかう」ということになるでしょう。
それができれば、中国が台湾侵攻に動く可能性を減らすことができます。
・2024年11月の大統領選で、トランプが勝利。トランプは、「自分が勝利したら、ウクライナへの支援を真っ先に止める」と宣言している。有言実行の彼は、実際にウクライナ支援を止める。
トランプさんは、2016年に選挙で勝利した時、共和党のメインストリームではありませんでした。それで、2017年に大統領になった後も、大好きなプーチンとの関係を好転させることができなかった。ところが、トランプさんはその後、共和党支配を実現しました。
ですから、彼がもう一度大統領になり、「ウクライナ支援を止める」と決めれば、そうなる可能性が高いです。というわけで、ゼレンスキーは、
・年内に中東戦争がはじまる可能性が高まり、二正面作戦を嫌がるバイデンから停戦を強要される。
・それがなくても2024年11月にトランプが勝ち、支援を打ち切られる。
この二つのリスクがあります。
それで、冬がはじまる前に、大きな戦果をあげておきたいところでしょう。繰り返しますが、その可能性はあります。
冬までに大きな戦果をあげることができなければ、ウクライナとロシア、今支配している場所で、とりあえず休戦、になる可能性が高まります。
私自身は、ウクライナが反転攻勢に成功し、奪われたすべての領土を取り戻すことを願っています。
(了)
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