コラム(184):自民党はなぜ都知事選に敗北したのか
安倍自民党になってから、国会議員の体質は過去に比べ改善されてきました。
しかし、都道府県の党組織や議員は、旧態依然の利権体質が続き意識改革が進んでいません。むしろ、以前よりも傲慢となってきらいがあるのです。彼らは政治活動よりも既得権益の拡大のため活動しているようにも見えます。
自民党都連は増田氏を擁立して敗北したにも関わらず「増田氏が知事にふさわしい」と言い続けている理由は、本当は「増田氏が都連にとって都合のいい人」だからです。
一方、小池氏は「都民の正義」を旗印に、東京都議会の透明性を高めることが都民の幸福につながると訴え、都民の圧倒的な共感を得ました。自民党都連にとっては正しいことが,都民にとっては悪だということなのです。
自民党の危機の本質
小池氏当選の原動力となったのは、自分に責任を持ち、特定の組織に依存しない人たちの存在です。これらの人びとが、小池氏の情熱に共感して、党派や組織の壁を乗り越えて支援しました。
先の大阪市長選挙でも同様のことが言えます。
有権者は、保守の側から改革を明確に提起する人物や政党が出てきたときには自民党を選択しない傾向があります。
つまり、自民党が自己変革をせず既得権益にあぐらをかき保身に走ると、変革を志す人に敗北するのです。
自民党再生の課題
将来を展望すると、おおさか維新が地域政党から脱皮し、衆議院選挙に多くの候補者を立てるようになった時点で、おおさか維新が自民党の対抗勢力になる可能性は十分あります。さらに橋下氏を先頭にして改革を推進することで、自民党に代わる政権になる可能性さえあると思います。
自民党は地方組織であれ、自己保存のために立場を維持しようとすると、淘汰されることになります。
これからの時代、政治家が評価される基準は、「国家と国民を第一に考え、それを信念とし責任を負う」という当たり前の自覚にあると思います。
すべての自民党議員は深く反省し、起死回生を誓っていただきたいと思います。
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