大手損保のカレンダー撮影の時、ある大女優がメインでおめでた雰囲気をだす
小物が沢山あって、ストロボ(業務用の)を確か60灯以上使った撮影をしたことがある。
女優は 赤い橋の真ん中に立っていて、白い石を川に見立ててあとはおめでたい木だの
書家が書いた干支の文字がでかーく後ろにあった。
こういう場合は 女優は勿論だが 書家の字もとなるので8×10インチ(バイテン)を
使った。もちろんこんな大がかりな撮影はわがおんぼろスタジオではできないので
レンタルスタジオでおこなった。セットを作るのに1日半修正を加えて、ダミーの
人を立たせてライトを組み立てていったら 60灯必要で電源のチャージ音が
うるさっ!というのと 発光する音も凄かった。人工的な風景だが、影は無い方が
良いという事で、スタジオマン5人 関係者を入れると20名以上がいた。
大女優が立ついちにはテープを貼って置き、和服だったので座るとまずいので、
時間があまりなかった。一応到着前にはライトができていたのであいさつの後に
一度立ってもらい ポラをきった。バイテンのポラは1枚千円以上なんだけど、
それを皆関係者で見て、スタジオアシスタントには、各々のストロボヘッドが
確実に発光したかを確認してもらった。
ーはーいでは本チャン、いや本番でーす よろしくお願いいたしまーす
でシャッターをきった。女優さんはスタジオ入りからアウトまで約1時間30分。
撮影に使った時間は30分、そういえば書家の先生も来ていて、炭の濃淡と、はねた
部分もちゃんとしているか確認してもらった。
金色が絵柄の随所に入るのでこれだけの灯数が必要だった。
ー以上でーす お疲れ様でしたー
ええ私も相当疲れましたけど、なのにあんなにギャラに違いがあるんだなんて
私は1日半で50万・・・ たった1時間半でその3倍もギャラを取るなんてさすが
大女優だ。