相模原施設で犠牲になられた方へ合掌と追悼と花束を心より。
最初に事件の報道があった時に危惧したのは 犯人がいわゆる心神喪失状態だと
されてしまう事だった。よく使われる言葉「逮捕後も意味不明なことを口走って
いる」今後の法廷では 心神耗弱 心神喪失だったと弁護人は主張するだろう。
それが 裁判というものだから致し方ない。しかし、ナチが舞い降りたとか、
弱者は切り捨てるという犯人の発想がどこで芽生えたのか?思想背景はともかく
として、措置入院(この犯人の場合は精神入院)これは、保健所・警察などが
介在する場合もあるもので、凶暴性や自殺の恐れが客観的に見て顕著な場合に
ひとつの切り札として使われるものだ。考えようによってはかなり強権的な
措置であるのに、たった2か月間で措置を解除した事に違和感を覚えた。
この入院の事実から一時期マスコミは「犯人は発達障がい」だと報じたが
あまりにも浅薄な取材、差別の上塗りつまり 発達障がい者に偏見が及ぶ
事を予見しながらもこぞって偏見をばらまいたのであり、それでは犯人の
排他的な思想を後押ししているのとおなじではないかと怒りを覚えた。
発達障がいというのは どちらかといえばパーソナリティー障がいであって
それをわきまえて生活している人が殆どだと思う。そして措置入院は
この障がいとは 無縁のように思える。むしろ2か月という短い期間で
犯人に騙された医者の資質に疑問を感じていた。裁判などで精神鑑定に
必要とされる期間は約三か月であることから考えればなおの事である。
入院の理由が「差別的な凶暴性」であると想うのでなおの事である。この
違和感は精神科医でも 3年以上の経験がある事などの一定の条件を満たす
事を条件にしている資格(精神保健指定医)を不正に取得していたという
報道があり氷解した。最も資格があるからキャリアが上がるわけではない。
事件の直後に書いたように 人が人を 裁く 思想信念を見抜く難しさを
改めて実感した。いや自分でさえも客体視できる人は皆無だと思う。
犯人は 刃物で人を襲う事について 実に用意周到であり、どこから知識を
得たのか たまたまなのか 時代劇のように刃物で何人も切ることができない
事を知っていたようだ。実は法医学ー死因、他殺か自殺かわからない場合に
解剖などをする医師ーでは 出刃包丁では3人か4人刀でも同じ が限度で
あとは刃こぼれや刃物の先が変形してしまうという事が知られている位で
あり大量殺人を企てた場合は このギャップがあるために成し遂げられずに
済んだ場合もあるが、犯人は本数を揃えている、さらに頸動脈を狙う、
(この場合は大量の失血死乃至はショック死いずれにしてもすぐ止血しても
間に合うか合わぬかという部位)ことなど、明らかな強い殺意を持って
その歪んだ自身だけの思い込みを実行したのである。
執筆 開始しました 9/12~
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