篠山起信が読売巨人軍の面々の撮影をしたとあった。べた記事に近い扱いだったが、それでも撮影をしている
写真がでていた。使っているカメラは8×10(エイトバイテン)だった。それを解説する記事にこうあった。
「3mのやぐらを組んでそこから撮影した」客席からグラウンドに並ぶ選手を写すのになぜ3mなのかといえば
俯瞰気味に写しているのだが、高さをあげることで選手の顔が前の人とかぶらないようにしているのだろう。
だったら、客席のもっと高いほうで写せば良いのでは?と想うかもしれないが、そうしたら余計に客席が写り
込む。同じくやぐらをくんだ理由は、撮影場所からグランドまでの客席が写りこまない事を年頭にしていると想う。
つまり、「3mの高さというのは実に都合の良い高さ」なのである。
篠山氏は未だにヌードとかアイドルを写す人だというイメージがあるが、実は今の日本の写真家として
間違えなくトップに立つ人なのである。撮影技術も非常に高いのだ。
過去に見た幅3m縦2m位の写真などは圧巻である。同じカメラを使っていてどうしてこうも違うのかと感嘆したが
どんぴしゃの露光とドイテクニカルフォトというプロ御用達のプリントk会社のプリント技術、現像技術の違い
だと思うに至った。
写真を生業にしてからは、巨大プリントは程度の差こそあれ当たり前のように使っていたのだが
ピントの位置と完璧な露光をすればよいだけの事だった。