有名な男装の麗人~川島芳子という人がいたそうだ。戦争という中で日本が作り上げた
満州国という物があったが、日本が敗戦し、幻の国になったが、そこで生まれ育った人達は
結束が固くさらに言えば敗戦後の日本の再建に腐心した人達の一翼を担ってきたとも言える。
だから、数年に一度大集合するというしきたりを作ったそうだ。
著名人、有名人もその会の集まりには必ず顔をだしていた。
かなり前に500人の集合写真のことを書いたのでそれはそこを読んでいただくとして、
大きな会なのだが、やはり色々なグループが或るようで、集合を撮影した後に、
「私達だけの写真も写して」と声を掛けられた。概ね30人程度のグループである。
集合写真でも、ほんわかした笑顔の写真を写しておいた。
すると、それを見た他のグループの人達から私達もと頼まれた。
この撮影は、500人全てに写真を発送することになっていたが、グループッでの撮影は
誰が写っているのかはわからないので、その場の幹事さんにまとめて送ることにした。
発送後しばらくしてから、おんぼろスタジオの住所宛に、葉書がちらほらどどきはじめた。
そこに書かれていたことは、いろいろな写真を写してもらってきましたが、あなたが写してくれた
写真は我ながら良い表情に写りましたとか、皆さん一様に笑顔で写っていてこんなに
楽しいお写真を写して下さりありがとう 表現は様々だが、中にはお葬式の写真にします
なんてものもあったが、一様に謝辞の礼状がどえらく達筆で綴られていた。
集合写真でこういう礼状をもらうのは初めてで、えらく恐縮したが、喜んでもらえたということが
判るので、こういう時は写して良かったなぁ~と思い本当に嬉しかった。
また、会社の集合をとか、こういう写真をお願いできますか?などの問い合わせも多々あった
営業をしなくても、こうやって仕事が広がるのである。(と書くと何だか厭らしい感じだけど)
もしも自分が逆の立場だとしたら、いい顔に写ったな・・。で終わると思う。
わざわざ手紙や葉書を書くことはしないと思ったので、百数十枚も届いたそれは、私は宝物
のように感じた次第である。
写す側の自己満足ではなくて、写された人の感想なので「良い仕事ができた」と
感じ入ったし、喜んでもらえる事は写真冥利に尽きるのだった