Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

茶道へ通じる門

2011年11月30日 00時00分59秒 | 稽古の備忘録
たぶん、この写真はまだ使ってない。
今月初めに稽古場へ伺った折り、門のところで撮影。

Googleのストリートビューには思い切り門そのものが写っているのだけど、
他人様のおうちだからね。
地べたのあたりの、特定できない辺りを写した。

この門は、私にとっては、未知なる、そして一生付き合っていく茶の湯の世界への入り口だった。
まだ、ここを潜って玄関の戸を開けたら、先生が出てきそうな気がする。

14年前、前の師匠が友人の伝手の伝手のそのまた伝手で探してくれて、それで渡してくれた1枚のメモ。
そこに書かれていた電話番号はここのおうちのものだった。

全くの面識のない、しかも紹介者すらハッキリしない状態で問い合わせをしなければならなかった。
本当に電話するときは受話器を持つ手が震えたなぁ。
応対された先生も、「ウチの電話番号、いったいどなたから~?」と、とても不審気だったし。
(今みたいにネットの道場検索ができない時代)

そうして、とりあえず見学させてもらうことになって、
伺った住所を便りに、職場の資料室で住宅地図を調べて位置関係を確認し~。

でも、道に迷った。この辺りを一周して、やっとこ辿り着いた。

辿り着いて、足がすくんだ。

大正か昭和初期だかの、とても重厚な純日本建築のおうちで立派な門構えだったから。
あまりの雰囲気におじけづいて、回り右して帰ろうかと思ったほどだ。

大丈夫かな、高ピーな奥様じゃないかなとか、話が合うかな、
お小遣い(月謝)足りるかな、ちゃんと他のお弟子さんと付き合っていけるかな。

恐かったなぁ。

まぁ、通い出してから2、3年はビクビクしていたけれど。

そして丸14年、もう門を潜るたびに緊張することはなくなったけれど、
ここを通る度に感じる茶道ができる喜びの思いは今も途切れることなく続いている。

もう、このあの思いをあそこで感じることはないのかなぁ。

先生の年齢と病状からすると、「急」という状況ではなかった。
覚悟はしていたし、もっと冷静に受け止められると思っていたのだけど、
実際に「その時」が来てしまうと、自分でも驚くほどに動揺してしまって。

偶然ながら、京都行きの前日。
キャンセルしようとしたら、諸々の日程が週末だそうで、直後の3日ほどは動きなしとのこと。

日常の中にいると、ポカッとチョンボしてしまいそうなので、少し心を休めてきます。
(今日=29日も仕事のアポを1つ忘れてしまったし)

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