わたしの日々

小さな出来事あれこれ

なかなかステキです

2018年06月24日 | できごと

◯Tさんのワンピース完成。三宮支局にて郵送。月曜日に配送とか。連絡する。

「文学界」7月号をひも解く。村上春樹氏の 三つの短い話 読了。流石無駄のないリズムのある文体に満足。

松浦寿輝氏の創作!面白くすばらしかった。

カネタタキ、虫のことから始まってゆくので、私もこの虫の音が大好きで~~読み込んでしまった。
なかなかの内容!文体に感心してしまう。

ちんちんちんというまさに上質の鉦でも叩くような品の良い鳴き声の澄んだ響きでその存在が知られるばかりだ。
その幽(かそ)けき鉦叩きの音がひそと立つ日があり、、、今年こそはその姿を確かめたいと思い立ち、そっと草をかき分け探し求めてみるが、見つかったためしがない。

この辺りの文章にどんどん曳かれて、、そうそうなど思いながら読み進む、、

また仏教の葬儀というのはつまるところ楽隊のページェントであり演奏パホーマンスなのだなとしばしば得心したものだ。
木魚、伏鉦、太鼓、錫杖、音木、妙鉢、銅鑼、等々、長い時間の中で精妙な洗練を重ねられて今日に至る種々の打楽器のつくり出す、単調で催眠的なリズムに乗せて、坊さんたちの鍛えられた声による読経という名の朗踊芸が、蜿蜒と繰り広げられる。厳粛な気分になるものだという思いこみがあるから参列者はせいぜいそんな心持ちに身を引き締めようと努めるけれど、
その場を一歩離れ異族の習俗を観察する人類学者の視点に身を置いてみるなら、光景ぜんたいは賑やかなミュ―ジカルであろう。不謹慎なことを言ってしまうなら一種の祭、ないし祝典。俗名も身分も失い誰でもない、何でもないものとなった魂が一個、彼岸へ渡る。それを送り出すはなむけの儀と考えるなら、渡河を慶び、祝という思いもごく自然に湧いてくる。
キリスト教のオルガンと聖歌合唱の場合はいったいどうなのか。
   鉦たたき虫。

この作者の思考内容に大変惹かれるものがあってアップさせてもらいました。

◯他、この一冊!読み応えのある作品群に満足。肩こりが治るまでこの本と仲良しでいよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする