標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

水がピンチ!取水制限下の滝沢ダム見学

2017-08-02 19:27:47 | 日記

昨日は神奈川県の海老名市で1時間当たり120mmもの大雨が降り浸水被害が出た。梅雨明け宣言後も毎日のようにどこかで大雨が降っている。地球規模の温暖化の影響でしょうか。しかし、周辺地域は雨が降っているのだが、どうもダムの近くは効果的な雨が降っていないようだ。
雨乞いほど大げさではないが、ダム上流で雨が降ってほしいと願いつつ、奥秩父にある滝沢ダムの渇水状況等を見に行ってきた。


滝沢ダムは2008年に竣工し2011年から本格的に稼働した。高さ(堤高)132mで幅(堤頂長)424mだ。本体の中を貫く100m程の高低差を上下するエレベーターがある。もちろん、足に自信のある人は堤の両側にある階段を利用できる。エレベーターを下ったところは監視廊の一部が見学通路となっていて、建設開始から完成までの写真、秩父の花、鳥、昆虫などの写真が展示されている。この通路の気温は12度で寒い。上着を羽織っていたので正解だった。


ダムの満水時の水量からはだいぶ少ない。ダム湖の地肌が見えている。



管理事務所や駐車場は国道140号線沿いにあるのだが、堤の反対側には遊歩道などがある(現在は立ち入り禁止の看板あり)。遊歩道入口の手前にひっそりと慰霊碑があった。裏を見ると殉職者として4人のお名前が書かれていた。ダム建設工事でお亡くなりになった方だろうか。ご冥福をお祈りした。


水没したダム湖底の土地に住んでいた人の歌碑もあった。
「文化文政の頃より 生まれ育った 我が故郷 後に残して 出て行く 我が心かなしき」

以下、しばらく写真をご覧ください。


ダムから見たループ橋(このループ橋を越えると滝沢ダムに到着)


堤の上から見える100m下の放流先


堤の上の通路


手すりの説明写真(点字も書かれている)


トンネルの見学通路


12度


水漏れで汚れた見学通路の壁(水流の音が聞こえる)




不動堂と不動の滝

尊い命や居住を犠牲にして建設されたダム。今は、水害対策、飲料水はじめ取水、発電などに役立っている。でも、悲しい歴史も決して忘れてはならない。

2時間ほどの見学の後、帰ろうとしたときポツポツと雨が降ってきた。果たしてダムを潤すほど降ってくれるだろうか?

入口に大きくかかれた横断幕
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする