伝説ではローマは紀元前753年4月21日に
狼に育てられた双子のかたわれロモロ(Romolo)によって
設立されたと言われています。
もちろん歴史的な背景に基づくものというよりは
飽くまでも「伝説」。
ロムルスがローマを建国したといわれるころには
既にカンピドリオ周辺には
小さいながら集落ができていたのが確認されているのだから。
しかし、都市の成り立ちにはロマンも必要、ということで
わかっていてもこういう「神話・伝説」が
大事に受け継がれていくのです。
トロイ戦争の生き残りの末裔で狼に育てられた
双子のかたわれが建国なんて話は魅力的だものねぇ。
いずれにしても最近の発掘作業により、
パラティーノの丘からは紀元前8世紀半ばころの
「建国」を確証するような遺跡も見つかっていているのです。
永遠の都・ローマにはこういうのもなくては!
ロムルスはパラティーノに
レムルスはアヴェンティーノに建国を希望して喧嘩。
鳥占いで決着をつけようと思ったものの、収集がつかず、
結局ロムルスがレムルスを殺害して建国を達成。
キリスト教徒はこの逸話を旧約聖書の
「カインとアベル」の話と結びつけ、
またロムルスとレムルスの二人が生まれてまもなく
川に流されたことはモーゼに結び付けたりもしています。
聖書もローマ建国もこじつけだらけ。でもいいのだ。
たとえこじつけでも「伝説」でも
4月21日の「ローマ建国」のお祝いは、
古代ローマの放牧の女神(Dea Pale)を敬い、
パリーリア(Palilia)と呼ばれ
古くからローマに根付いているもの。
特にお休みではないけれど
市立の美術館などは無料開放の予定。