ダイヤモンド型をした太陽光発電施設。
イタリアの電力会社Enelとピサ大学、フィレンツェ県が
3年をかけて共同開発した発電設備で
2009年10月17日から
フィレンツェの郊外Pratolino(プラトリーノ)にある
Villa Demidoff(デミドフ荘)の草原に設置されています。
38枚のソーラーパネルを装備した12面体の物体は
日中、太陽光を集め、
それを水素の形で内部の槽に溜め込むことができ、
それを必要に応じて電力に変えていくため
太陽の照射がない時間帯や悪天候時にも
電力を供給することができるという
新世代の発電システムといわれました。
ガラスとステンレスでできた、その概観のスマートさもあり、
デミドフ公園の緑の中にあっても
違和感を感じさせないデザイン。
現在設置されているモデルは高さ12メートル直径8メートル、
11kwpのj発電容量で
軸とガラスとねじでできているため設営&分解も簡単。
11kwpでデミドフ公園の
夜間照明を補って余るほどの電力だそうです。
小さなマンションであれば
これ一基で十分電力供給できるとも言われています。
南に向けて設置されている太陽光パネルで集光し
日中の必要電力を作り出し、
さらに余剰分を水素に置き換えて
内部に設置されている黄色い3つの球体槽に保存。
こうすることで、
夜間でも必要に応じて
電力に置き換えていくことができます。
単体の小規模設備で、
太陽の照射があるときはもちろんないときにも
継続的に電力供給を可能にするとして
新しい時代の発電設備であると
3年前にも既に高く評価されていました。
イタリアは日本に比べて
遅れている部分もたくさんありますが、
進んだ技術を開発している分野もたくさんあります。
1970年代に原子力にNOといったこの国では
いまだそれに依存しようとしている日本に比べて
再生エネルギーの技術は進んでいると思います。