「保育園にあそぶ親と子ら」
<風聞往来>
<国籍法違憲判決>
旧態依然の日本の国籍法にひとつの風穴を穿つ判決が出た。
今月13日、東京地裁による、比女性の子に日本国籍を認めた判決だ。
この事例の場合、フィリピン女性と日本人男性は婚姻関係にないが、男性は子どもを認知している。
男性には妻子が別にあり、この女性と子どもの生計は男性に依存しているが完全な同居生活ではないというもの。判決では、この事実関係を踏まえ、内縁関係にあるものと認め、子どもの日本国籍取得を認められるとし、婚姻関係の成立がなければ国籍取得を認めない現行国籍法を「平等権を定めた憲法に違反する」と初めて違憲の判断を示したもの。
さらに、毎日新聞は15日付社説で、この違憲判決を「嫡出子と非嫡出子の区別に合理的な理由がない」とした指摘は、国籍問題に限らず、最近の社会の要請にもかなった普遍的原理であろう、と述べ、子どもの立場や法的地位を重視する画期的な判断、と積極的に評価したうえで、
「フィリピン人女性と日本人男性との間に生まれた子供は、両国に数万人もいるという。多くは両親の関係が破たんし、認知も受けられないでいるのが実情だ。男性の不誠実さが悲劇を招くケースも目立ち、日本人全体の責任を論ずる国際世論も軽視できない。せめて認知を受けた子供には、国籍取得の門戸を広げるべきではないか。
もはや司法で解決すべき問題ではない。立法府の国会が、時代の変化に対応する改善策を練り、法整備を進める必要がある。最高裁の補足意見も踏まえ、下級審の判断とはいえ、違憲とされた国籍法を早急に見直さねばならない。」と論じている。
夫婦別姓や非嫡出子問題など、旧態依然の硬直化したままの日本の戸籍法のみならず、国籍法をも含めて、立法府たる国会の責任は重いのだが‥‥。
参照:
朝日新聞<国籍法規定は違憲 比女性と日本男性の子の国籍認める>
毎日新聞<国籍訴訟:法規定は違憲、比女性の子に日本国籍 東京地裁>
毎日新聞社説<国籍法違憲判決 子の地位を国会が考える番だ>
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<風聞往来>
<国籍法違憲判決>
旧態依然の日本の国籍法にひとつの風穴を穿つ判決が出た。
今月13日、東京地裁による、比女性の子に日本国籍を認めた判決だ。
この事例の場合、フィリピン女性と日本人男性は婚姻関係にないが、男性は子どもを認知している。
男性には妻子が別にあり、この女性と子どもの生計は男性に依存しているが完全な同居生活ではないというもの。判決では、この事実関係を踏まえ、内縁関係にあるものと認め、子どもの日本国籍取得を認められるとし、婚姻関係の成立がなければ国籍取得を認めない現行国籍法を「平等権を定めた憲法に違反する」と初めて違憲の判断を示したもの。
さらに、毎日新聞は15日付社説で、この違憲判決を「嫡出子と非嫡出子の区別に合理的な理由がない」とした指摘は、国籍問題に限らず、最近の社会の要請にもかなった普遍的原理であろう、と述べ、子どもの立場や法的地位を重視する画期的な判断、と積極的に評価したうえで、
「フィリピン人女性と日本人男性との間に生まれた子供は、両国に数万人もいるという。多くは両親の関係が破たんし、認知も受けられないでいるのが実情だ。男性の不誠実さが悲劇を招くケースも目立ち、日本人全体の責任を論ずる国際世論も軽視できない。せめて認知を受けた子供には、国籍取得の門戸を広げるべきではないか。
もはや司法で解決すべき問題ではない。立法府の国会が、時代の変化に対応する改善策を練り、法整備を進める必要がある。最高裁の補足意見も踏まえ、下級審の判断とはいえ、違憲とされた国籍法を早急に見直さねばならない。」と論じている。
夫婦別姓や非嫡出子問題など、旧態依然の硬直化したままの日本の戸籍法のみならず、国籍法をも含めて、立法府たる国会の責任は重いのだが‥‥。
参照:
朝日新聞<国籍法規定は違憲 比女性と日本男性の子の国籍認める>
毎日新聞<国籍訴訟:法規定は違憲、比女性の子に日本国籍 東京地裁>
毎日新聞社説<国籍法違憲判決 子の地位を国会が考える番だ>
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