山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

筧あふるゝ水に住む人なし

2009-09-17 23:54:12 | 文化・芸術
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Information-四方館 DANCE CAFF-「出遊-上弦月彷徨篇」

―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月7日の稿に
11月7日、曇、夕方から雨、竹田町行乞、宿は同前

雨かと思つてゐたのに案外のお天気である、しかし雨が近いことは疑はなかつた、果して曇が寒い雨となつた。
9時から4時まで行乞、昨年と大差はないが、少しは少ないが、米が安いのは的確にこたえる、やうやく地下足袋を買ふことができた、白足袋に草鞋が好きだけれど、雨天には破れ易くてハネがあがつて困るから、感じのよいわるいをいつてはゐられない。-略-

今夜も夜もすがら水声がたへない、階下は何だか人声がうるさい、雨声はトタン屋根をうつてもわるくない、-人間に対すれば増愛がおこる、自然に向へばゆうゆうかんかんおだやかに生きてをれる。

月! 芋明月も豆明月も過ぎてしまつた、お天気がよくないので、しばらく清明の月を仰がない、月! 月! 月は東洋的日本的乃至仏教的禅宗的である。

寝ては覚め、覚めては寝る、夢を見ては起き、起きてはまた夢を見る-いろいろさまざまの夢を見た、聖人に夢なしといふが、夢は凡夫の一杯酒だ、それはエチールでなくてメチールだけれど。

※表題句は、11月6日記載の中から

―日々余話― なんで!?

今日という日は
こんなにいっぱい詰まって
なんという日なのか
いったい、ぜんたい、どうしたって!?


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