
Information – 四方館のWork Shop
―山頭火の一句― 昭和5年の行乞記、11月14日の稿に
11月14日、霧、霜、曇、-山国の特徴を発揮してゐる、日田屋
前の小川で顔を洗ふ、寒いので9時近くなつて冷たい草鞋を穿く、河一つ隔てて森町、しかしこの河一つが何といふ相違だらう、玖珠町では殆どすべての家が御免で、森町では殆どすべての家がいさぎよく報謝して下さる、2時過ぎまで行乞、街はづれの宿へ帰つてまた街へ出かけて、造り酒屋が3軒あるので一杯づつ飲んでまはる、そしてすっかりいい気持になる、30銭の幸福だ、しかしそれはバベルの塔の幸福よりも確実だ。-略-
浜口首相狙撃さる-さふいふ新聞通信を見た時、私は終証義を読みつつ行乞してゐた、-無情忽ちに到るときは国王大王親眤従僕助くるなし、ただ独り黄泉に赴くのみなり、己れに随ひゆくは善悪業等のみなり。-略-
明日の事-耶馬溪の渓谷美や、昧々さんとの再会や何や彼や-を考へて興奮したからだらう、2時頃まで寝られなかつた、かういふ身心では困るけれど、どうにもしようがない。-略-
※表題句の外、10句を記す
―四方のたより― Info-Work Shop
四方館の身体表現 -Shihohkan’s Improvisation Dance-
そのKeywordは、場面の創出。
場面の創出とは
そこへとより来たったさまざまな表象群と
そこよりさき起こり来る表象群と、を
その瞬間一挙に
まったく新たなる相貌のもとに統轄しうる
そのような磁場を生み出すことである。
