山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

詫手紙かいてさうして風呂へゆく

2009-12-19 22:02:58 | 文化・芸術
Dc09092678

Information – 四方館の DANCE CAFE –’09 Vol.4-
出遊-二上山夢験篇-

あそびいづらむ-ふたかみやまゆめのあらはれへん-
Date :12/27 –Sun- PM2:30 Space : 弁天町市民学習センター

―山頭火の一句― 「三八九-さんぱく-日記」より-07-
1月3日、うららか、幸福を感じる日、行きてゐるよろこび、死なないよろこび。

-昨夜の事を考えると憂鬱になる、彼女の事、そして彼の事、彼等に絡まる私の事、-何となく気になるのでハガキを出す、そして風呂へゆく、垢も煩ひも洗ひ流してしまへ-ハガキの文句は、…昨夜はすまなかつた、酔中の放言許して下さい、お互いあんまりムキにならないで、もつとほがらかに、なごやかに、しめやかにつきあはふではありませんか、…といふ意味だつたが-。-略-

恩は着なければならないが、恩に着せてはならない、恩を着せられてはやりきれない、親しまれるのはうれしいが、憐れまれてはみじめだ。

与へる人のよろこびは与へられる人のさびしさとなる、もしほんたうに与へるならば、そしてほんたうに与へられるならば、能所共によろこびでなければならない。

与へられたものを、与へられたままに味ふ、それは聖者の境涯だ。-略-

※表題句には、自嘲一句、と註あり、この句の外、11句を記す

-四方のたより-「鎮魂と飛翔-大津皇子」二上山の章Scene.1

今日からは、折口信夫の「死者の書」を材にした、二部「二上山の章」。

「岩窟の人」
 常闇の世界
 埋葬された彼の人は
 大地の内蔵の中で
 ゆっくりとしたまどろみをつづける
 生きている死の眠り
 やがて、そのみ魂は
 黒の内密性のうちに立ちあがるのだ


林田鉄、往年の仕事-「鎮魂と飛翔-大津皇子-」二上山の章-Scene-1


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