山頭火つれづれ-四方館日記

放浪の俳人山頭火をひとり語りで演じる林田鉄の日々徒然記

ひとり住んで捨てる物なし

2009-12-20 22:15:50 | 文化・芸術
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Information – 四方館の DANCE CAFE –’09 Vol.4-
出遊-二上山夢験篇-

あそびいづらむ-ふたかみやまゆめのあらはれへん-
Date :12/27 –Sun- PM2:30 Space : 弁天町市民学習センター

―山頭火の一句―「三八九-さんぱく-日記」より-08-
1月4日、曇、時雨、市中へ、泥濘の感覚!

昨日も今日も閉ぢ籠つて勉強した、暮れてから元寛居を訪ねる、腹いつぱいのお正月の御馳走になつ戻つた。
一本2銭の水仙が三輪開いた、日本水仙は全く日本的な草花だと思ふ、花も葉も匂ひも、すべてが単純で清楚で気品が高い、しとやかさ、したしさ、そしてうるはしさを持つてゐる、私の最も好きな草花の一つである。

やうやく平静をとりもどした、誰も来ない一人の一日だつた。

米と塩-それだけ与へられたら十分だ、水だけは飲まうと思へば、いつだつて飲めるのだが。

今夜は途上でうれしい事があつた、Sのところから、明日の句会のために、火鉢を提げて帰る途中だつた、重いもの、どしや降り、道の凹凸に足を踏みすべらして、鼻緒が切れて困ってゐると、そこの家から、すぐと老人が糸と火箸を持って来て下さつた、これは小さな出来事、ちょつとした深切であるが、その意義乃至効果は、大きい思ふ。実人生は観念よりも行動である、社会的革命の理論よりも一挙手一投足の労を吝まない人情に頭が下る。…

※表題句の外、11句を記す

-四方のたより-「鎮魂と飛翔-大津皇子」二上山の章Scene.2
「霊のこだま」その1

 闇い空間に蒼黒い靄の如くたなびくもの
 樹々が呼吸する音に包まれて
 精霊たちが岩窟を満たす
 互いに結ばれた言葉で
 やさしく人馴れぬ言葉で
 彼の人のみ魂と共震する


林田鉄、往年の仕事-「鎮魂と飛翔-大津皇子-」二上山の章-Scene-2


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