久しぶりに心に残る素晴らしい講演を聞きました。
昨日行われた町の民生委員・児童委員研修会で、藤里町の月宗寺(げっそうじ)住職の袴田 俊英さんの「豊かさの意味」という講演が素晴らしかったです。
袴田さんは、民間の自殺対策に取り組む団体「心といのちを考える会」会長などを勤める県内自殺予防の第一人者の方です。
秋田県は自殺率ワーストワンが19年連続で、10年程前から官学民挙げて自殺予防に取り組んでから自殺が減り始め、昨年度は平成19年度に比べ半減しています。
袴田さんは、自殺の背景にある要素として、アメリカから始まったグローバル経済がお金第一の世の中を作り、金を稼ぐことが大事で、助け合ったりするゆとりを失わせたことに大きな原因があると指摘していました。
今はみんなお金を稼ぐことに夢中なので、助けてほしいと声を上げられなくなっている、と指摘されていました。
「豊かさ(経済的な)」は幸せになるための条件の一つで、幸せになることが生きていく目的ではないか、というのが結論でした。
自分一人では幸せにはなれず、自分がしたことで誰かが喜ぶことが幸せである、というのは大変説得力のあるお話でした。 仕事と稼ぎは別物で、仕事は誰かのために働くことで、ただお金を稼ぐこととは違うというお話も納得できました。
珠玉のお話を聞くことができて、目からウロコが落ちるようでした。