リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

財務省職員が国交省に出向いて文書を改竄版に差し替えるが,コピーされていて失敗した件

2018-06-07 | 政治
森友学園への国有地売却に関係する決裁文書の改竄について,財務省が調査報告書を発表した.それで判明した事実の一つに,財務省のお粗末な隠蔽工作がある.

せっかく改竄した決裁文書のオリジナル版を国交省にも提供していたため,財務省の職員がわざわざ国交省に出向いてこっそりすり替えたのだが,国交省側はコピーを取っていてそちらを提出したため,財務省の工作は失敗に終わったというものだ(HUFFPOST 2018-6-5).以前から,財務省が提出した文書と国交省が提出した文書に違いがあることが会計検査院に指摘されて,財務省は国交省のものは最新版ではないと説明していたことは報道されていたが,このたびの調査報告書で,財務省がそのような事態を予期して隠蔽しようとしていたことが明らかになった.

調査報告書(pdf)p.32によれば,2017年4月下旬ごろ,国交省から会計検査院に資料を提出する旨の連絡があったので,財務省理財局の職員が国交省に出向いて決裁文書の差し替えを行なった.だが,すでに元々の決裁文書(のコピー)を添付した資料が準備済みで,会計検査院へはそちらを提供したために,隠蔽工作は失敗に終わったということだ.

財務省がホームページに載せているpdfはテキスト検索ができなく利用しにくいので,関連セクションを下記に引用しておく.
「平成29年4月下旬頃、国土交通省本省航空局から近く会計検査院に対して資料を提出する旨の連絡があり、本省理財局の国有財産審理室の職員が国土交通省本省に出向いて、近畿財務局が作成した決裁文書の差し替え作業を行なった。しかし国土交通省側では、差し替えを行なった資料ではなく、別途準備していた資料(近畿財務局の元々の決裁文書が添付されているもの)を会計検査院に提出したため、結果として、財務省及び国土交通省から、内容の異なる文書が提出されることとなった。」(報告書p.32より)

ネット検索すると,これとは異なる説明もある.国交省によると,この際理財局の職員は訪問目的を「文書の確認作業をしたい」と告げていたという.(MBS)対応した国交省職員は立ち会わなかったが,部外者に原本に触れさせるべきではないと考えて,見せるのはコピーとしたため原本が差し替えを免れた,とある.

いずれにせよ,財務省がホームページで公開する報告書を検索可能にしないことも,財務省の隠蔽体質の表れではないだろうか.

関連リンク:
「決裁文書の改ざん等に関する調査報告書について」(財務省ホームページ)(pdf
報告書の全文HTML版(HUFFPOST)



この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« グーグルで検索した用語に関... | トップ | 選挙の看板用の幼児教育無償... »
最新の画像もっと見る

政治」カテゴリの最新記事