リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

保育園新設に立ちはだかるもの

2017-12-10 | 待機児童
保育園を新設しようとするときの保育士確保の問題(10月12日),近隣住民の理解の問題(12月8日)についてはすでに述べたが,今日は「保育園はじめました」という新聞連載(朝日新聞12月9日)をもとに,建物というハードウェアの点から,改善の余地がないかどうか考えたい.
認可保育園にする建物には「新耐震基準」「検査済み証」「2方向避難路」という三つの条件があるそうだ.
まず「新耐震基準」.これは1981年から適用されている現行の耐震基準を満たしているという要件だが,これはやむを得ない.
次の「検査済み証」というのは,違法建築ではないことを証明する書類だそうだが,バブル期の物件にはないことが多いらしい.もちろん違法建築を追認するわけにはいかないので,この条件の緩和は認められないが,保育園新設のための「検査済み証」取得を費用面で補助する制度などがあってもよいのではないだろうか.(たとえば,検査して合格で実際に開園したら検査費用が返還されるとか,検査して不合格でも,最終的に合格した物件で開園すれば,××回の検査までは費用の××割が返ってくるとか.)
「2方向避難路」は火災などに備えてのものだが,緩和する余地はないだろうか.
「耐震性」と「避難路」については,条件を満たした「1級認可保育園」とそうでない「2級認可保育園」のようなランクを設けることはできないだろうか.
素人の思いつきなので,盲点はあるだろうが,待機児童解消に取り組む役人の方々には考えてほしい.

追記:朝日新聞12月16日に続編が掲載された.認可園になる申請をするには建物を借りて建築家に設計図を書いてもらうなどする必要があるが,それでも認可されるとは限らないという.だとすると新規参入するにはかなりリスクが大きい.どこまでやれば認可されるかをある程度予測できるようにする必要があるだろう.それにしても住民の反対(12月8日の記事参照)までは予測できないが,これまで住民の反対で頓挫した計画の場合,どの程度の先行投資が無駄になったのだろう.そのへんの事例も知りたい.

「待機児童」カテゴリーの記事一覧

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 幼児教育無償化・韓国の場合 | トップ | 義理の親子は相続上は赤の他人 »
最新の画像もっと見る

待機児童」カテゴリの最新記事