リベラルくずれの繰り言

時事問題について日ごろ感じているモヤモヤを投稿していこうと思います.

アベノミクスのメンツのために金融緩和を続けるな

2022-07-24 | 政治
欧米で金利引き上げが行われる一方、日銀は金融緩和を続けていく姿勢を崩しておらず、金利差から円安に歯止めにかからなくなる懸念がある。このところ上がり続ける物価が庶民の生活を直撃している点も問題だ。
日本も早急に金利引き上げに舵を切るべきだと思うのだが、専門家2氏の話によると、話はそれほど単純ではないらしい(朝日新聞2022-7-22)。
欧米では景気が過熱してたり、需要がほどほどに強かったりするが、日本ではまだ需要が弱く前提条件が違うという。また、米国の大幅利上げの前でちょっとくらいの利上げは焼け石に水で、むしろ日銀にできることが限られることが明らかになって、円安に拍車をかけるリスクもあるという。現に、欧州での利上げの方針が明らかになったときには、欧州での景気後退の懸念からユーロ安が進んだこともあったそうだ。
なので、欧米との金利差による円安で物価高が進むのを防ぐために日本も利上げを、というほど話が単純でないことはわかった。だが、アベノミクス以来の日本の異常な金融緩和で、出口が議論すらできない状況になっている(出口の話をするだけで市場が過剰反応して国債暴落、株価暴落などの引き金になりかねないし、小幅の利上げでも借金漬けの国や企業の金利負担が増える)。「日銀にできることが限られている」というのも周知の事実ではないか。放漫財政、異次元緩和からの脱却に向けてきちんと議論していかなければならないのは明らかだ。

それにしても、今回の記事で笑ったのは「急速に進む円安に押されて、金融政策を変えると、アベノミクスの10年が失敗だと思われてしまう。何かがうまくいったという結果を示せるようになるまで、政策の修正は変えにくい」というくだり。私は「アベノミクスの10年が失敗」だったと思っている。世間は株高に浮かれていたようだが、結局公的資金が株を買い支えた結果ではないか。景気対策として「公的資金で株を買おう」というのはあからさまな株価操作以外の何物でもない。アベノミクスで何もうまくいっていないから今の金融政策を続けるというのは矛盾している。アベノミクスでは何もうまくいかないことが明らかになったからこそ、難しいが方針変更を議論すべきなのだ。

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