何か月か前からか、石垣島に行こうと言っている義父。
その後で必ず「元気だったらな・・」と言う。
一人でご飯を食べられるし、風呂も一人で入る。
毎晩の晩酌も欠かさない。
ゴミ出しも集積場がある浜まで歩いて持って行く。
新聞も読む。本も読む。
・・・けれどそう言う。
確かに最近は急に弱った気はする。
以前と変わったこと・・・食べる量がぐんと減った。
好きな甘いものもそれほど食べなくなった。
長い距離を歩けなくなった。
息が荒いときが増えた。
大の方の失禁をたまにするようになった。
畑に行くのが減った。(暑いからね・・でも・・)
午前も午後もベッドで昼寝して、
いくら寝ても眠れる、と言っている。
寝られなくて辛いよりいいかなと思うけど。
さっき、私が義父の部屋の掃除に行ったら、
自分の机の引き出しから写真をたくさん出して、
「放ったらいいんや」と言う。
別に捨て鉢な様子ではもちろんない。淡々と言う。
30年くらい前から10年くらい前までの写真だった。
亡くなった義母が写っているものや孫が小さな頃のや、赤ちゃん時代のひ孫やらの写真。
なんだかそういうものへの関心がなくなって来ているように感じる。
人はあの世が近くなるとこの世のことがどうでもよくなるんだろうか・・
いや、すぐに義父がどうこうってことじゃないと思う。
去年より、先月より、昨日より、あの世に近づいているのは誰にとってもそうなんだけど、
高齢になると世事に淡泊になるのかなと思う。
高齢なのに頭に世事ばかりというのより、彼みたいなのがいいなぁと思うけど。
何か月か前に、また石垣島に行きたいと
言ってきた義父の気持ちの中身はどんなものなんだろうと聞いたことがあった。
そういうことを聞いても「はぁ・・」と言って笑うのがいつものこと。
石垣が彼にとって竜宮城だったと聞いていたけど、
私が観るところでは6月の石垣は義父にとって暑すぎて、
どういうことが竜宮城だったのか、私にはよくわからないままなんだ。
ほとんどの時間を冷房の効いたホテルの部屋に居て、でもまぁ、
ホテルの大きなお風呂に毎日入ったことをすごくよかったと言っていたことくらいで。
この前、石垣にまた行きたいわけを食い下がって聴いてしまった。
やっぱり、最初は、「はぁ・・」と言いながら笑ってたけど、
食い下がる私を前にしてやっとこう言ったのだった。
「あんたの娘もおるしなぁ・・・」と。
予想もつかない返答にびっくりした。
石垣には夫の娘も孫も居るけど、確かに私の娘や孫も居るには居る。
もしかしてもしかしてもしかして・・・
義父が何処かへ出かけるときは必ず私も一緒だから、
私が娘や孫に会えるようにとの思いもある!?
石垣行きを私にもプレゼントしたいと思っている!???
そう思ってしまった私はなんか、じ~んと来たよ。
実際はわからないことではあるけれど、
お義父さんはそんなふうに思ってくれたのか、と思った。
娘や孫に会いたいとか義父に言ったこともなかったし、
実際、殊更に会いたいという気持ちが意識に上がってくることもない。
会う機会が出来れば、その前には楽しみになるし、
会えば孫を可愛いなぁと思うし、
別れた直後は寂しいなと思うけれど、その時だけのことなんだけど。
でもね、嬉しかった。その気持ちが。
その発言の何日か前に全く別の話でよその親子のことを、
彼が「なんといっても親子やからなぁ」と言うのを聞いた。
彼はいろんなことについての自分の気持ち、見解なんてものをほとんど話さないので、
それを聞いたときは(あ~、そんなふうに思っているのかぁ)
と思ったので鮮明に覚えている。
それがあって、余計そう思った私だった。
写真を出した後、彼は額に入れてある自作の句の用紙を入れ替えると言って、
真っ白なカレンダーの裏に筆ペンで自分の句を書いていた。
その後で必ず「元気だったらな・・」と言う。
一人でご飯を食べられるし、風呂も一人で入る。
毎晩の晩酌も欠かさない。
ゴミ出しも集積場がある浜まで歩いて持って行く。
新聞も読む。本も読む。
・・・けれどそう言う。
確かに最近は急に弱った気はする。
以前と変わったこと・・・食べる量がぐんと減った。
好きな甘いものもそれほど食べなくなった。
長い距離を歩けなくなった。
息が荒いときが増えた。
大の方の失禁をたまにするようになった。
畑に行くのが減った。(暑いからね・・でも・・)
午前も午後もベッドで昼寝して、
いくら寝ても眠れる、と言っている。
寝られなくて辛いよりいいかなと思うけど。
さっき、私が義父の部屋の掃除に行ったら、
自分の机の引き出しから写真をたくさん出して、
「放ったらいいんや」と言う。
別に捨て鉢な様子ではもちろんない。淡々と言う。
30年くらい前から10年くらい前までの写真だった。
亡くなった義母が写っているものや孫が小さな頃のや、赤ちゃん時代のひ孫やらの写真。
なんだかそういうものへの関心がなくなって来ているように感じる。
人はあの世が近くなるとこの世のことがどうでもよくなるんだろうか・・
いや、すぐに義父がどうこうってことじゃないと思う。
去年より、先月より、昨日より、あの世に近づいているのは誰にとってもそうなんだけど、
高齢になると世事に淡泊になるのかなと思う。
高齢なのに頭に世事ばかりというのより、彼みたいなのがいいなぁと思うけど。
何か月か前に、また石垣島に行きたいと
言ってきた義父の気持ちの中身はどんなものなんだろうと聞いたことがあった。
そういうことを聞いても「はぁ・・」と言って笑うのがいつものこと。
石垣が彼にとって竜宮城だったと聞いていたけど、
私が観るところでは6月の石垣は義父にとって暑すぎて、
どういうことが竜宮城だったのか、私にはよくわからないままなんだ。
ほとんどの時間を冷房の効いたホテルの部屋に居て、でもまぁ、
ホテルの大きなお風呂に毎日入ったことをすごくよかったと言っていたことくらいで。
この前、石垣にまた行きたいわけを食い下がって聴いてしまった。
やっぱり、最初は、「はぁ・・」と言いながら笑ってたけど、
食い下がる私を前にしてやっとこう言ったのだった。
「あんたの娘もおるしなぁ・・・」と。
予想もつかない返答にびっくりした。
石垣には夫の娘も孫も居るけど、確かに私の娘や孫も居るには居る。
もしかしてもしかしてもしかして・・・
義父が何処かへ出かけるときは必ず私も一緒だから、
私が娘や孫に会えるようにとの思いもある!?
石垣行きを私にもプレゼントしたいと思っている!???
そう思ってしまった私はなんか、じ~んと来たよ。
実際はわからないことではあるけれど、
お義父さんはそんなふうに思ってくれたのか、と思った。
娘や孫に会いたいとか義父に言ったこともなかったし、
実際、殊更に会いたいという気持ちが意識に上がってくることもない。
会う機会が出来れば、その前には楽しみになるし、
会えば孫を可愛いなぁと思うし、
別れた直後は寂しいなと思うけれど、その時だけのことなんだけど。
でもね、嬉しかった。その気持ちが。
その発言の何日か前に全く別の話でよその親子のことを、
彼が「なんといっても親子やからなぁ」と言うのを聞いた。
彼はいろんなことについての自分の気持ち、見解なんてものをほとんど話さないので、
それを聞いたときは(あ~、そんなふうに思っているのかぁ)
と思ったので鮮明に覚えている。
それがあって、余計そう思った私だった。
写真を出した後、彼は額に入れてある自作の句の用紙を入れ替えると言って、
真っ白なカレンダーの裏に筆ペンで自分の句を書いていた。