勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

「笑われる」芸人

2006-09-06 | TVや舞台やスポーツのお喋り
先日土曜日にNTVで「シャル・ウィ・ダンス」と言う番組が放映された。
芸能人が社交ダンスを披露する番組なんて、普段だったらまず見ない。
(ちなみに映画の方もまるで興味がなかった)

だがこの番組に庄司智春さんがピンで出演すると聞いて、無論見ることにした。
実際ちょっと楽しみだった。
庄司さんはクイズ番組では・・・だが、体を動かす主旨の番組だと、その面白さを十分発揮する。
言うまでもなく『平成のぱぴぷぺぽ』がその代表。

裏の番組とかぶっていたが、録画したものを後で見ることにした。
そして見た後の感想は・・・。
正直、がっかりしたとしか言いようがない。

何故なのだろうと考えてみた。
まずこれはバラエティ番組ではあるが、笑わせることを目的には作っていない。
芸能人がプロのダンサーの方と組んで、真剣に社交ダンスに取り組む姿を見せる番組だ。
それなのに庄司さんは、ダンスに取り組んでいるというより、自分の鍛え上げた筋肉を見せることを中心にしていた。
挙句の果てに、南原さんと話をしている最中にまで、鏡に写る自らの肉体に酔い痴れている。
失礼な態度としか言いようがない。

もしもこの態度がすべて庄司さんの計算で、芸人として求められているものを出しただけだというのなら、何かを履き違えていると思う。
たとえば同じ筋肉芸人のワッキーが、モンスターボックスを前にして芝刈り機のギャグでふざけていたら、やっぱり私は不快になると思う。
芸人でも、真面目に取り組む姿勢を見せなければならない時もあるんじゃないだろうか。

CXの26時間TVの深夜、庄司さんとワッキーが上半身裸でずっと踊っていた。
MC中居さんは、彼らが必死に踊る姿をカメラに写してあげようと、幾度もそれについてのコメントをしてくれた。
カメラはことあるごとに彼らを写し、私は深夜に笑い転げていた。
だが「シャル・ウィ・ダンス」を見ながら、私は一度も笑えなかった。

番組の主旨がスポーツ、あるいは競技会である限り、オファーを受けた出演者は、真剣に取り組む姿を見せるべきだ。
たとえ照れがあろうと、やや偽善的であろうと、求められているものを見せられなかったら、出演させてくれた番組側に失礼だ。
(番組の主旨が不快な場合は別)

と、このエントリーを書き終えた時、SSDBの管理人さんのブログで、同じような意見(ここまで厳しくないが)を見たので、くどくなるかと思ってお蔵入りにした。
ところがこのブログがちょっとした問題になっている。
騒ぎを大きくするのがいいこととは思えないが、この管理人さんを個人的に知っている私としては、どうしても黙ってはいられなかった。
彼女はどちらも贔屓していていない。(そのことはよく知っている)
見たものの感想を正直につづっただけだ。

庄司さんは確かに一生懸命練習をした。
実は先日行った日産ギャラリーで、出番を待っている時にも、ステップの練習をしていたのだ。
多分他の番組の楽屋でも、ずっと練習していたのではないだろうか。
そのことを知っていて、あえて私はこの意見を曲げない。

TVはそこに映し出されたものがすべてなのだ。
庄司さんは人一倍真面目で、努力家だ。
だからこそ努力した結果が見ている側に伝わるようなダンスを踊って欲しかった。
ほんの少しの間だけでいい。
筋肉キャラで売っているお笑い芸人だということを忘れ、照れを捨て、必死に努力したダンスを見せて欲しかった。

そうでなければいっそ、「笑わせる」芸人に徹して欲しかった。
Comments (4)
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