福島県にある「あぶくま洞」は、東洋最大級のだと、いろんなサイトに書いてある。
一体いかほどか確かめてみるため、大晦日にちょっと無理して行ってみた。
とはいえ、“確かめてみるため" というのは嘘で、ほんとは東洋最大級だなんて知らなかった。
あぶくま洞に着いて、私は驚いた。
「…なんや、立派な観光地やないかい!」
洞というくらいだから、もっと野性味あふれる、薮の中のホラアナみたいなものを想像していたのに。
入り口では、スキーのゲレンデのようなポップソングがかかっている始末だった。
(入り口前の展望はよし)
しかも入場料は1200円とバカ高い。
…なぜ
ガックリしながらも、今さら引き返せず、足を進めること数分。
洞に入るとだんだん気分が盛り上がってきた。
インターネット情報によると、この鍾乳洞は8000万年かけてつくられたという。
8000万年…。
ウィキペを引いてみると、恐竜の全盛時代が1億年前。それらが大量絶滅したのが6550万年前。
ということは、この鍾乳洞が動き始めた頃は恐竜が生きていたというわけか。
(「地底の精霊」スポット)
ちなみにここが発見されたのは、1969年というから、極最近のこと。
見つけた人はさぞかしビックリされたことでしょう。
今では入場客から1200円もとる立派な観光地。足場はきれいに塗装され、見応えある鍾乳洞スポットにはカラフルな光が当てられ、丁寧に名前まで付けられている。
しかし、歩み進めるにつれ、これは1200円の価値はありそうだぞ…とこんなにケチな私でも思えてくるほど、道は長かった。ちょっとしたお化け屋敷のようでもあり、もし独りで行ってたら泣きべそかいてたかもしれないくらいのスリルがある。
そして中間地点。
いきなり若いお兄ちゃんに「いらっしゃいませ」と声をかけられる。
ここで更に200円払えば「探検コース」に進めるという。
…………。
しばし考え、しかし、せっかくなので右を選んだ。
(確かに探検っぽい場所がいくつかある)
1200円(+200円)はバカ高いと思ったが、ここまで来ると納得できる。
これだけの照明、舗装、メンテナンス…ありのままでの自然ではなくなるけれど、それらがなければ人が歩くのは無理ですわ。しかもいかにも観光客な格好で。しかも写真を撮りながら。
観光整備してくださった方々に、遅ればせながら感謝する。
(ここが最後のメインスポット。左下に人がいるの、わかりますか?)
そして出口が見えたところに、こんなものまであった。
年中温度が一定であることを利用して、ワインを醸造しているらしい。
これには完敗。
あぶくま洞は、原発に一番近い観光地らしい。
けれど、出入口の放射能測定機では、0.128マイクロシーベルト/h。
少なくとも観光する分には全く問題ない。
原発がどんなにたくさん建ってても、その回りには私たちと同じように生活している人がいるんだってことも、ここに来るとじんわり感じられたりする。
あぶくま洞、いいですよ。
東洋一ならもっと宣伝すればいいのになぁー。
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