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DAZN観戦 2022年J3リーグ第10節 藤枝MYFCvsアスルクラロ沼津

2022-06-02 16:02:47 | サッカー視聴記(2022年その他)

<藤枝スタメン> 3-4-2-1
GK 内山
RCB 小笠原 CCB 川島 LCB 秋山
RWB 久保 DH 水野 DH 鈴木惇 LWB 温井
IH 杉田 IH 横山
FW 土井
<沼津スタメン> 4-1-2-3
GK 武者
RSB 安在 CB 藤嵜 CB 篠崎 LSB 大迫
DH 濱
IH 佐藤 IH 徳永
RWG 北 CF 渡邉 LWG ブラウンノア賢信

負けられない戦いであるダービーマッチ。
J1で清水と磐田・J3で藤枝と沼津という、必然的に棲み分けられているような感じなのが、この静岡ダービーであり。
今節終了後に上(J1)の方では、清水が低迷を受けて監督交代(平岡宏章氏→代行で篠田善之氏)、これで4年連続のシーズン途中での交代という事で迷走感が露わになっており。
従って、下位カテゴリながらこの藤枝と沼津の戦いを観るに辺り、無風故の有難みが感じられる事でしょう。

とはいっても、今の沼津の状況は決して無風とはいえず。
今季までにホームスタジアム(愛鷹広域公園多目的競技場)の照明塔を整備しなければ、J3ライセンスが剥奪されてしまうという危急存亡の秋を迎えており。
クラウドファンディング実施などで財源を搔き集めている中、果たして課題クリアとなるかどうか。
こうした状況でグラウンド外でも熱が高まっている中、お互い勝ち点差1の僅差で迎えた一戦。

藤枝はお馴染みである、GKがエリア外でパスワークに加わりつつ、3バックを大きく可変させての形を軸としたビルドアップ。
これを観なければ始まらないといった感じで、観ている側にも一定の落ち着きを与えてくれるこの基本形ですが、立ち上がりは最終ラインからロングボールを中心とした組み立てを敢行します。
そうして高い位置を取ったウイングバックを中心に、サイド奥を突かせてクロスを上げるという攻撃が主となり。

迎えた前半7分、GK内山の左へのロングフィードを温井が受けると、一旦中央へ送ったのち再度左へ展開し横山が左サイド奥を突いてクロス。
これをニアサイドで鈴木惇がフリック、やや厚く当たってしまうも中途半端に浮き上がったのがかえって幸いし、中央にこぼれた所に水野が走り込んでシュート。
ゴール左へと突き刺し、早々に試合を動かした藤枝。

続く9分にも藤枝が好機を迎え、左サイドでのパスワークから、斜めの縦パスを中央で受けた土井が反転しシュート。(枠外)
ロングパス攻勢が実を結んだことで、ショートパスでの攻撃も巧く行くようになったという感じでした。

その後リードを許した沼津が反撃に出るも、鈴木惇を中心とした敵陣でのボールカットで、ビルドアップを許さずに主導権を握り続ける藤枝。
14分には立て続けに3度決定機を迎えます。
まずはその鈴木惇のカットから、受けた横山がドリブルでエリア内右を突き中央へ横パス、土井がダイレクトでシュート。(GK武者セーブ)
尚も沼津の攻撃を遮断して継続し、サイドチェンジを受けた温井から左サイドで前進、エリア内左から横山がマイナスのクロス。
ニアサイドで土井が合わせるも、GK武者が足でセーブして防ぎ。
何とか切ったのちのスローインからも、ダイレクトでエリア内左で受けた横山が再度マイナスのクロスを入れると、今度は中央で久保が合わせシュート。
これもGK武者がセーブと、1分間に3度ファインセーブした武者。
見せたのか強いられたのかは意見が分かれる所ですが、何とか追加点を阻んだ沼津。

激熱のシーンを逃した事で、以降藤枝はボールを握るものの好機は作れずに時計は進んでいき。
悪く言えばダレてきたという状態で、それを突いて反撃の機運を高めたい相手の沼津。
迎えた22分、GK武者ロングフィード→渡邉フリックというシンプルな形で好機を生み出し、拾った徳永が中央をドリブル。
そしてラストパスをエリア内左へ送ると、走り込んだブラウンノアがダイレクトでシュートを放ち、ゴールネットを揺らします。
目論見通りの得点となり、同点に追い付いた沼津。

その後は膠着状態から、28分に藤枝・鈴木惇が負傷(顔から出血との事)のため一時ピッチから退いた事で、ペースは沼津の方に傾きます。
最終ラインでポゼッションを高めたのちのロングパス・ミドルパスという、立ち上がりの藤枝を彷彿とさせる攻撃を敢行。
32分には右サイドで安在の裏へのロングパスに渡邉が走り込んで受け、そのままエリア内右へと切り込んでシュートしましたがGK内山がセーブ。

しかしその後は優劣をひっくり返すほどの攻撃は出来ず。
相手の藤枝も、鈴木惇は復帰したものの一旦緩んでしまった影響か攻撃権を支配するには至らずと、膠着したまま時間が経過。
アディショナルタイムに突入し、沼津がサイドチェンジを交えつつ右サイドで攻め上がる流れになるも、北の細かいカットインからのシュートは枠を取られられずに終わり。
結局1-1のまま折り返しとなります。

共に交代無く迎えた後半ですが、藤枝が再び好機を連発する流れで始まり。
前半は序盤優勢だったものの、巻き返されるという流れで終えた藤枝。
その主要因が先程挙げた緩みからであれば、ハーフタイムで締め直すだけで良かったといった所でしょうか。

サイド奥を突く攻撃を左右双方で敢行してペースを掴むと、早々の後半3分でした。
沼津のクリアボールを鈴木惇が落とし、中央で拾った杉田から縦パス、土井のポストプレイを経て横山がダイレクトでシュート。
先制点同様の後方から走り込んでのシュートが勢い良く右ゴールポスト内側を叩いてゴールイン、勝ち越しに成功した藤枝。

再びイニシアティブを握った藤枝は、前掛かりになる沼津を尻目にさらに攻撃を加速させ。
沼津は敵陣でプレスを強めて奪わんとするも、折角囲んで数的優位を作っても奪いきれず、こぼれ球を拾われて結局脱出されてしまうというシーンが目立ちました。
何とか藤枝の厚いサイド攻撃を凌ぎ、GK武者のロングフィードから好機を作らんとするも、劣勢は否めず。

藤枝の方が先に動き、17分に鈴木惇→岩渕へと交代し、杉田がボランチへとシフト。
するとその岩渕が早々に試合を動かします。
藤枝同様に沼津GK武者がエリア外で攻撃の舵取りをしようとする所にプレッシングを掛け、武者がかわそうとした所をスライディングして奪い取った岩渕。
すかさず起き上がって無人のゴールへとシュートを転がし、見事にファーストプレイで得点を奪いました。

痛すぎる失点を喫した沼津、2点差を跳ね返さんと18分にベンチが動き。
佐藤・北→瓜生・森へと2枚替えし、その2人による右サイドアタックに活路を見出さんとします。
瓜生と森の関係性で右サイドをパスで前進し、そこに安在も絡んで好機を生み出し。
それを受けた藤枝サイドも、25分に左サイドにテコ入れをするように温井・横山→榎本・松村へと2枚替え。

沼津は蓋をされたという格好で、かつブラウンノアが足を攣らせてしまい以降精彩を欠く苦しい中での反撃を強いられます。
それでも28分、最終ラインでの繋ぎから安在のミドルパスを渡邉がエリア内へ落とし、走り込んだ瓜生がシュート。
しかしGK内山が足でセーブし、惜しくもゴールならず。

何とか糸口を掴まんと、ブラウンノアを立たせたまま30分に再度2枚替え。
濵・徳永→鬼島・遠山へ交代し、圧力を掛けんとしますが、33分に今度は大迫が足を攣らせてしまいます。
傷がどんどん広がってしまう苦境に苛まれた沼津ですが、以降も両名プレーを続けます。

藤枝はこの時間帯はロングボール主体の攻撃で、ボールを失うという事を繰り返していましたが、37分辺りからようやくペースを掴み直し。
「3点取られても4点取るサッカー」を掲げる須藤大輔監督の下、尚も追加点を狙わんとします。
37分には岩渕のスルーパスをエリア内で受けた久保がシュートするも、オフサイドで無効に。
39分には水野のスルーパスに榎本が走り込み、シュートするもゴール右へと外れ。

40分辺りから、沼津・渡邉と藤枝・土井の1トップがともにボールを収められないというシーンを描くなど、疲労感も露わになっていき。
41分に沼津が最後のカードを切りブラウンノア→井上へと交代するも、劣底カバーできるものでは無く、反撃の機運を高められません。
42分には自陣でパスを出した藤枝・小笠原に対し、CBの篠崎が果敢にプレスにいった結果アフターチャージとなってしまい、反則・警告。
前掛かりな姿勢が攻勢に結び付かないという苛立ちも感じられ。
なりふり構わずという姿勢が好機に結び付いたのは45分で、左からのスローインで大迫がロングスロー、中央まで送られたボールを藤嵜がヘディングシュートに持っていき。
しかし枠を捉えられずに終わり、2点差のままATへと突入する事となります。

そこでは何とか反撃したい沼津を尻目に、藤枝がゴールを脅かす時間となり。
反則ともとれるチャージを受けつつも、倒れながらも繋いで好機を作るなど、沼津の必死さは無情にも実らず。
そして右からのコーナーキックを得た藤枝は、キッカー水野ファーへクロス→川島中央へ折り返し→久保フリック→土井プッシュでゴールを狙い、GK武者が何とかセーブ。
その後も敵陣右サイドでボールカットののち、川島が倒されながらも中央へ繋ぎ、久保がエリア内を突いてシュート(GK武者キャッチ)とゴールに迫りました。

最後まで攻撃サッカーを貫いた藤枝が、3-1で勝利に辿り着き。
実は天皇杯予選でもこのカードが行われており、それに続いてのダービーでの勝利となりました。
意地同士のぶつかり合いの中、沼津の前へのベクトルを巧にかわした藤枝、といった内容だったでしょうか。

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