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DAZN観戦 2025年J3リーグ第3節 FC岐阜vsギラヴァンツ北九州

2025-03-07 16:59:06 | サッカー視聴記(その他)

<両軍スタメン>

  • コイントスでコートチェンジ。

岐阜ベンチメンバー=後藤(GK) 石田 大串 キムユゴン 井川 箱崎 長井 粟飯原 オウイエ・ウィリアム

北九州ベンチメンバー=谷口(GK) 星 杉山 平原 河辺 喜山 井澤 木實 渡邉


個人的に、前年オフ注目に値する動きだったのが北九州。
惜しくもプレーオフ進出を逃す7位、ならびに(僅かに可能性あったとはいえ)実質1試合を残して終戦となった昨シーズン。
それを受け、早めにかつ前向きな姿勢が取れたのが大きかったでしょうか。

前年12月のうちにほぼ済ませた補強。
有力選手に手を出し続け、その殆どが上位カテゴリからのレンタル移籍。
その邁進ぶりは一抹の乱れも無いという様相で、レンタルの多用による将来の不安は脇に置き、早くから悲願達成を視野に入れたフロント戦略。
着実にチーム強化を果たしたものの、その意気込みを反らされるかのように1節(松本戦)はホームの事情により延期となってしまい。(4/26に開催)
一つ出遅れた形で、これが今季2試合目となりました。

攻撃力を前面に押し出す、岐阜のホームで開催されたこの試合。
お互いロングボール中心の入りを経て、先に岐阜がその3トップを活かした攻撃を発揮。
前半3分に敵陣浅めでボール確保ののち右へと展開し、中村がアーリークロスを入れる手法。
あっさりクリアされるもこれは牽制なのは言うに及ばずで、5分に再びクリアボールを右サイドで確保ののち北が対角線のロングパスを通し。
受けたのは泉澤で、得意のカットインをチラつかせながら奥へとスルーパス、外山を走り込ませるも坂本翔に蓋をされ繋がらず。
早めの仕掛けを意識させたのち、勝負手であるウイングの突破力を突き出しに掛かります。

そのWGは、とにかくワイドにベタ張りという方針を貫く岐阜。
右は中村・左は泉澤が請け負うワイドの内側で、前年までのスタイルである「偽サイドバック」システムを絡ませ文・外山が上がってくるという二段構えのサイド攻撃。
とにかく攻撃力を押し出す立ち回りで、それを支える中盤の底も、ビルドアップ時は北が前に上がる縦関係になり。
前に人数を掛ける反面、2センターバック+アンカーのみとなる後方が気がかりな布陣となります。

6分にその後方でのボール保持から攻撃開始、甲斐⇔野澤のパス交換で、樺山の二度追いを誘ってスペースを得た甲斐が裏へロングパス。
受けた佐々木が右ポケットを突くも右の中村へ展開と、あくまで両翼メインの姿勢を貫くと、その中村がマイナスのカットインを経て果敢にミドルシュート。
坂本翔のブロックで防がれるも、尚も泉澤が拾った事で今度は逆の左から仕掛け(奥へ切り込んで低いクロス、クリアされコーナーに)と、その布陣通りの重厚な攻めを披露します。

いきなり猛攻に晒された格好の北九州ですが、冷静ぶりを貫き。
ある程度ボールを持たせつつ、ハイプレスを仕掛ける事で薄い岐阜の後方を乱しに掛かります。
11分に岐阜のパスミスを誘発させてから攻め、牛之濱の突破からクロス攻勢に持ち込んでCKに。
フィニッシュには繋がらずもこれで岐阜ペースを折る事に成功し、15分にも岐阜のパスミスで敵陣深めからの攻撃。
右から樺山のクロスをファーで収めた永井、キープからの横パスで樺山がシュートチャンスを迎えましたが、撃たれる前に防ぎにいった文と交錯して不発に終わり。

すると16分、再び岐阜の最終ラインからの攻撃、野澤のロングパスを永井がブロックとここもハイプレスを貫く北九州。
こぼれ球を繋いで前進した岐阜の好機となるも、右奥でのパスワークからポケットを突きに掛かったこの攻撃は、北→西谷へのヒールパスが遮断されて終了。
するとすかさずのクリアボールが永井に収まって北九州のカウンターとなり、溜めを作ってから牛之濱に託し猛推進を開始。
ドリブルからの横パスを経て、上がってきた坂本翔がペナルティアークからシュートを放ちゴールに突き刺します。
岐阜の薄さを見事に突く形で、先制に成功。

先制された岐阜、以降もWGを活かす攻めを貫き、片側に寄せたのちのサイドチェンジでフリーのWGに託す形を幾度も見せ。
22分には左サイドでの前進から戻しを経て、野澤が右奥を突くロングパス。
これを中村は自らの突破で無く、直接ヘッドでポケットへの落としを選択と変化を付け、走り込んだ北が1タッチでマイナスのクロスを入れるもシュートには繋がらず。
ただの突破に留まらず、相手を押し込み続ける両翼ですが肝心のゴールという結果は叩き出せません。
ボールに触れず孤立しがちなセンターフォワードの佐々木も、23分に泉澤のクロスをニアでフリック気味に合わせる(GK杉本キャッチ)など、ターゲットとして我慢と渇望の戦いを強いられ。

そして28分、敵陣でボール保持を続けた末に、最終ラインから左への展開を経て例によって奥を伺う泉澤。
ワイドからポケットへの横パスを選択すると、内側を取って走り込む外山のスルーで中央の西谷へ。
ただのクロス攻撃に留まらない攻めで、西谷が引き付けたのちのパスを受けた外山がクロス気味にシュートを狙うもGK杉本がキャッチ。
しかし詰めにいった佐々木が勢い余ってチャージしてしまい、反則・警告を受けるという具合に、攻めまくるものの得点できない苛立ちを人一倍溜めてしまっていたような佐々木。
長らく倒れ込む杉本によりしばしのインターバルとなり。

冷静さを取り戻したい岐阜、34分に最終ラインからのパスワークにより地上でプレス回避ののち、左サイドを西谷が持ち運び。
そのまま左ポケットへ進入と、WGを使わずに好機を作りましたが中央の北への横パスは繋がらず。
推進力は健在ながら、肝心のフィニッシュが撃てなくなる展開に、ブレイク後も苛立ちを高める展開は変わらず。
42分に北九州が永井の裏抜けを狙ったロングパスがオフサイドになると、ボールを戻さんと抱えていた永井に対し、あろう事かGKセランテスがヒートアップ。
遅延行為と勘違いしたかのように、無理矢理ボールを奪わんとした事で騒然となってしまいます。

その後もボール保持を続けながら、両翼重視の攻めを貫く岐阜でしたがフィニッシュは生まれず。
5分あったアディショナルタイムでも有効打は撃てないまま、前半終了となります。

共に交代無く迎えた後半。
いきなりの後半1分に北九州のカウンターが発動し、前掛かりな岐阜の裏を突きに掛かる樺山のスルーパス。
中央で永井が走り込む所、判断良くGKセランテスが飛び出してクリアと間一髪な凌ぎ。
どうしても点が欲しいという中で、カウンターに沈む典型のような展開を描く恐れもチラつき。
そのプレッシャーからか、続く2分には東がロングパスで右サイド奥を突く北九州、蓋をする外山に対し坂本翔が反則気味に倒しながら確保となり好機に。(その後ポケットに進入してクロスもブロック)
こうした、ミス紛いの絵図による失点も避けなければならず。

こうした危機により、岐阜最初の好機は5分と遅れ。
しかし敵陣でのポゼッションから左→右へのサイドチェンジ、例によって中村が受けたのちも半円で繋いで逆の左の泉澤へと、ひたすらサイドを揺さぶり続け。
崩す側と守る側双方に我慢を強いる状況の中、カットインにより手前からのクロスを選択した泉澤、鋭いボールが跳んだ文の頭を越えてファーの中村の下へ。
ワントラップから折り返しのボールを入れる中村、ブロックを掠めてDFの間を縫い、外山が合わせシュート。
ゴール右へと突き刺さり、猛攻の末に北九州ゴール前を破った形で同点に追い付きました。

こうなると勢いは岐阜にあり。
同点後、樺山と牛之濱のポジションチェンジが行われた北九州ですが、その意思(と思われる)の樺山を活かした左サイドアタックは殆ど遂行できず。
前半とは打って変わって、自身が岐阜のハイプレスに苛まれる絵図が膨らみます。

猛攻を続ける岐阜、12分には左サイドでのパスワークから、外山ミドルパス→走り込んだ北スルーでエリア内を突きに掛かり。
このスルーはDFに遮断されるも、こぼれ球を尚も繋いで泉澤のスルーパスが左ポケットに。
そして走り込んでクロスを入れたのは萩野(手前でクリアされる)と、ドイスボランチ双方が上がる分厚い攻撃と、その前掛かり姿勢は留まる所を知らず。

北九州はその圧力から脱する事が出来ず、13分岐阜の攻撃を切ったのち最後方から前進を図るも、縦パスが野澤にカットされて再度岐阜の攻めに。
そして右ワイドから中村が、先程の泉澤のようにカットインを経て手前からのクロスを選択すると、中央の佐々木がフリックしたボールに西谷が足で合わせゴールネットを揺らします。
1点目同様の、クロスに複数人が合わせにいく形(西谷の外にさらに外山が走り込んでおり盤石の形)が実り逆転した岐阜。

流れを変えるべく交代準備をしていた北九州ですが、叶わず結局ビハインドとなってからの交代を強いられ。
キックオフ前に高・永井→平原・渡邉へと2枚替えし、高柳がトップ下・牛之濱が右サイドハーフへシフトします。

しかし前半とは打って変わって、自身がボール保持による攻撃で活路を見出さなければならないのは必至。
高吉が最終ラインに降り、後ろ3枚での繋ぎにより岐阜のプレッシングを無効化するも、すぐに4-4-2でのブロックに切り替わる岐阜ディフェンスを崩しきるのは厳しく。
相手と違い強力なワイドの選手も居ないため、人数を掛けてのパスワークでどうポケットを崩すかの戦いを強いられます。
それでも岐阜は18分に中村→粟飯原へと交代、両翼の一角が崩れたのもありここから守勢となる我慢強さが求められる展開に。

北九州もサイドアタッカー補填を図り、22分に牛之濱→河辺へと交代。
この河辺の推進力が有効となったのが26分で、最終ラインから右サイドアタックを選択すると、縦パスをワイドで受けた河辺が高柳のポストプレイを挟んで推進。
北に倒され反則になると、平原が素早いリスタートを選択し逆へ展開、戻しを経て後方から辻岡がミドルシュート。
これがゴールバー上部を強烈に叩いて枠外と、惜しくも実らず。

脅威と成り得る河辺の突破力ですが、それでも最終ラインが3枚のため、高目になるSBとの連携が求められるポジションであり。
どうしても相手の4-4-2ブロックの下、SH・SBの2人で対応されるため突破を押し出すのみでは有効打には繋げられず。
一方岐阜は28分に泉澤・佐々木→長井・オウイエへと2枚替え。
これで3トップ全てが入れ替わり、いずれも長身が目立つ事でカウンターへの橋頭保という色合いになったでしょうか。

諦めずに敵陣で保持を続ける北九州ですが、やはり崩しの難度は半端無く。
33分に渡邉が開いた左サイドで奥を伺いながらのパスワークに入ると、戻しを経て樺山がカットインから左ハーフレーンを切り込み。
しかし萩野と交錯してこぼれるとパスでエリア内を突くのに切り替え、受けた渡邉がディフェンスに遭った所を、絞っていた河辺がシュートに持ち込みますが惜しくも(ブロックを掠め)ゴール左へと外れ。

すっかり、ひたすら守勢を強いられる岐阜。
34分にはクリアボールを収めようとしたオウイエが、後ろから坂本翔に腕で倒されるも反則の笛は鳴らず、北九州の攻撃継続という一幕が。
J3でも「世界基準の判定」が健在という事が示され、それに対しGKセランテスが激昂するなど、前半とは違う要因でフラストレーションを高めるのを余儀なくされます。

猛攻を続ける北九州、37分には右からの坂本翔のクロスを中央で渡邉が合わせシュート。
野澤がブロックしたこぼれ球をさらに河辺がシュートと、フィニッシュを重ねるものの枠を捉えられず。
39分に、先制ゴールかつサイドアタックを担ってきた坂本翔が足を攣らせてしまい倒れ込み。
これに伴い最後のカードを使う北九州、坂本翔・樺山→星・木實へと2枚替え。

時折カウンターも見せる岐阜ですが、橋頭保のオウイエは先程のノーファールにより逆上気味に。
蓋をする選手に突っ込んで倒してしまう、プレッシングで止まれずチャージしてしまうという具合に、空回りの方が目立つ格好となります。
それでも45分、北のパスカットから左サイドを前進する岐阜、西谷の推進からの縦パスをポストプレイで絡んだオウイエ。
受け直した西谷がカットインからシュート(辻岡がブロック)と、2点目以来のフィニッシュをようやく放った岐阜。
そのまま突入したATでも、長井のスルーパスを受けたオウイエが左ポケット奥からシュート(ゴール右へ外れる)と、前掛かりな相手の裏を脅かし。

これらのフィニッシュにより北九州は攻め疲れの様相が強まり、パワープレイも仕掛ける事が無いので露骨なペースダウン。
一度、右サイドからの前進で星が中央へ横パス、高柳のスルーを経て渡邉のシュートに繋げたものの文のブロックで防がれ。
結局これがAT唯一のフィニッシュとなり、そのまま試合終了と相成りました。

まだ2戦目で、前節勝利と余裕があった北九州。
それを尻目に、3戦目でようやく今季初勝利の形となった岐阜が歓喜に沸き。
この日のような攻撃サッカーの神髄を、昇格に結び付ける事が出来るか。

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