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DAZN観戦 2025年J1リーグ第1節 横浜F・マリノスvsアルビレックス新潟

2025-02-17 16:01:42 | サッカー視聴記(J1)

<両軍スタメン>

マリノスベンチメンバー=飯倉(GK) サンディ・ウォルシュ 鈴木 天野 山根 木村卓斗 松村 遠野 宮市

新潟ベンチメンバー=田代(GK) ジェイソン・ゲリア 堀米 ミゲル・シルヴェイラ 新井 高木 矢村 小見 若月


一年の計は元旦に……では無いが、サッカーの指標となる事は明白なシーズン開幕戦。
自分のスタンスとしては、前年に着目していたクラブが今季どうなっているのかを気にしてしまうものであり。
そんな訳で、J1では新潟・J3では福島の試合を取り上げ、後はJ2の全試合を流し観して過ごそうと思います。(どうでもいい)

さて、マリノスと新潟、ともに新監督の下で新たなシーズンを始める事となり。
前年からの変節という要素では、布陣変更でこの試合に臨んだマリノスの方が強く出た格好となったスタメン。
しかし既に、ACL7節を消化した後とあっては相手にとっての斬新さは薄れ。
そして中2日という日程の影響が容赦無く降り注ぐ試合となりました。

前半1分にGK朴からのボール保持に入ったマリノス、そこに襲い掛かる新潟のハイプレス。
右へ展開して松原→井上レイオフ→渡辺皓という定番の流れでそれを剥がし、中央の植中に渡るも太田に反則を受け好機にはならず。
早くもこの試合のカラー、即ち新潟のプレッシングをどう対処し、マリノスが好機に持っていくかという流れが表れました。

ここでは反則で途切れたものの良好な前進を見せたマリノスですが、以降やはり日程のハンデが露わになるように、フレッシュな新潟に手を焼く事となり。
ロペス狙いのロングボールで、誤魔化すといえば言葉が悪いですが、こぼれ球を何とか確保しての中盤からスタートといった立ち回りに。

他方、そんな果敢なハイプレスにより、前年までのポゼッションスタイルとは一線を成す事を早速示した新潟。
しかし当然ながら、4局面全てが要求されるハイレベルな舞台故に、自軍の保持の局面は数多訪れ。
ここでも新たな武器を手にしており、それはセンターバックの新人・稲村。
といっても前年に特別指定の枠組みで出場を重ねた存在で、只のルーキーでは無いのは周知の通り。
前半4分にGK藤田からの繋ぎを経て、左に開いて持った稲村が裏へロングパス。
これを奥村のフリックで一気にエリア内を突きに掛かる(谷口が走り込むもクリア)、保持の姿勢から中盤を省略する、前年に選択肢をプラスさせたような攻め手を見せます。

しかし稲村の役割はそれだけに留まらず。
マリノスがミドルプレスで構える姿勢を見るや、すかさずボランチをケアするマリノス2トップの脇を突く持ち運びを見せ。
相手の出方を見ての選択も万全と、早くも大物の予感を孕ませたこの日の稲村。

試合の方は、13分に新潟がボール保持からファーストシュート、最終ラインから右サイドで繋ぐ姿勢を取ったうえで左へ展開しての前進。
スペースを得た橋本から斜めの縦パス、長谷川のポストプレイを経由して再度持った橋本がまたも斜めの縦パスで、受けた谷口がエリア内へヒールパスで崩し。
そして長谷川が左ポケット奥からシュート(キニョーネスがブロック)と、地上でやりきってのフィニッシュ。

新潟優勢の流れを何とか覆したいマリノス。
フィットネスの面で劣るなか、やはり「自身の前進の流れを構築」「相手の攻撃機会の減少」の両得の効果を得られるボール保持に活路を見出し。
クルードが新潟2トップの間で受ける姿勢を維持しながら、攻撃時松原がサイドバック化する可変システムも交え、それを果たさんとします。
しかしクルードに対し、新潟もボランチがそれにプレッシャーを掛けるために中々前を向けず、中央からの運びはほぼ不可能となり。
止むを得ずサイドに逃げても、執拗に掛けられるプレスにより、最初の手法であった縦パス→レイオフでしか運ぶ余地が無いという悪循環に。
ダイレクトパスを余儀なくされ、繋ぎの精度も要求される事でボールロストも増えていきます。

そんな流れ故に、スコアを動かしたのは新潟の方。
26分例によってGK藤田からの繋ぎを経て後方からのロングボールですが、上げたのは稲村では無く、これまでの立ち回りにより躍動する余地を得ていた橋本。
左ワイドから中央裏へと送られた弾道の低いパスに、抜け出したのは予め絞って位置していた右サイドハーフの太田。
ワントラップでそのままエリア内へ流れ込み、放たれたシュートがGK朴のセーブを掠めてゴールに吸い込まれます。
序盤から示し続けてきた、フレッシュなサッカーで先制点に辿り着きました。

これで追い掛ける立場になったマリノス。
直後のキックオフからの攻めでコーナーキックに辿り着くも、モノに出来ず終わるとこの得点ですっかり追い討ちを掛けられたようになり。
29分にまたもハイプレスを掛けられると、GK朴のフィードを稲村が前に出てカット。
そしてそのまま遠目からシュート(キニョーネスがブロック)と、積極性が留まる所を知らない新潟に屈しかねない展開に。
33分に再びハイプレスで前に出た橋本がボール奪取し、確保に成功したのち上げられるクロス。
ニアで跳び込んだ長谷川が合わせられず、その奥で太田が詰めにいった所をGK朴が何とか掻き出し。
続く34分にも左から入れられた星のグラウンダーのクロスを、谷口がシュートにいき空振りも、その奥で太田がシュート(枠外)と攻め続ける新潟。

新潟とは対照的に、どうしてもプレスを掛けられないマリノス。
それ故に稲村の持ち運び、橋本の上りを許してしまう格好となり数多好機を作られてしまいます。
しかし新潟サイドも、攻め手は躍動する橋本のアーリークロスに傾倒していた感があり、折角の好循環を掴みきるまでにはいかず。

新潟のハイプレスのなか、前進を試みるマリノスは35分、松原がボールコントロールで奥村を剥がした事で前進の余地を作り。(そのままスルーパスを送るも合わず)
40分にも右サイドで井上が橋本を剥がす(その後託されたマテウスが右奥を突く)という具合に、果敢なチャレンジが成功すれば好機に繋がり。
しかしフィニッシュまでにはいかず、結局前半はシュートゼロで終わる事を強いられました。

0-1のまま終了した前半。
劣勢のマリノスですがハーフタイムでの交代は無く、微調整で後半に臨む事を選択。

その方策は、守備時は井上が前に出て4-4-2気味となり構えるというもの。
新潟サイドの橋本の躍動に対し、スペースを与えないという判り易い意図と同時に、ビハインドを巻き返すべくの前掛かりな姿勢も示されます。

しかし効果が出る前に、再度新潟ペースへと突入する試合展開。
相手が4バック気味になった事で、新潟は幅を広く使ったパスワークに、サイドチェンジを交えての揺さぶりが冴え始める事となり。
マリノスがあくまで純正4バックでは無い所がミソで、井上が前に出る裏を突くという、対策の対策も見せる事で好機を量産します。

後半9分、最終ラインへの繋ぎを経て橋本が井上の背後へミドルパスを送ると、左サイド奥で繰り広げられる奥村・長谷川のパスワークに加わった末にクロスを上げる橋本。
ファーで合わせにいった谷口の手前でGK朴がパンチング、跳ね返りを長谷川がダイレクトでシュートするもジャストミートせず枠外に。
何とか凌いだマリノスですがさらに直後の10分、橋本が左→右へのサイドチェンジを通したのち、さらに舞行龍がサイドチェンジ気味に左サイド裏へロングパス。
徹底してサイドを揺さぶり、受けた奥村が左ポケットへ進入の末にシュート、GK朴にセーブされたのちも執拗に追撃を掛け。
谷口のシュートを井上がブロックしたのち掻き出し、尚も藤原の落としで継続ののち、太田が右からカットインを経てミドルシュート。
GK朴がまたもセーブ、しかし攻撃は途切れずに橋本は今度は左からカットインを経て中央からシュート。
これをGK朴がキャッチと、ようやく止めたマリノスですが反撃体制を築く事は既存の布陣ではままならない事を示すだけに終わります。

結局その後は、井上が前に出る事も無く5バックで構えるのみとなる守備時。
前半は5-3-2(マテウスが前に出てロペスと2トップ気味に)だったものの、この際は5-4-1という引き籠り体制の典型と、追い掛けるべくの見栄えも悪くなり。

前へと向かう燃料が必要なのは明白であり、ベンチが動いたのが14分でマテウス→遠野へと交代したマリノス。
そして新潟も同時に交代(星→新井)と、試合当初から果敢に前に出る姿勢故の早めのベンチワークを示す新監督・樹森大介氏。

そして16分、マリノスの前掛かりの証明として、ハイプレスを掛けた末に苦し紛れの縦パスを出させて松原がカット。
そのまま前進を経て遠目からシュートを放った松原、枠を捉えられずに終わるもようやくこの日初シュートに辿り着き。
勢いを得るかのように、18分にも敵陣で植中がボール奪取(遠野が右の井上へ展開もカットされる)とショートカウンターの流れを作りかけます。

ボールゲインの連発により流れが変わるかと思われましたが、21分にこぼれ球を確保した新潟に対し掛けられるマリノスのゲーゲンプレス。
右深めに追い込まれた舞行龍ですが、藤原とのワンツーを経て左へロングパスを送っていなすと、ラフに出されたこのパスをマリノスのクリアミスもあり奥村が確保に成功。
そして追い越した橋本がスルーパスを受け、そのまま左ポケットを突いてシュート(キニョーネスがブロック)と、相手の勢いを削ぐようなフィニッシュを見せ。
未だ勢いは健在な新潟ですが、続く交代カードを先に切る事を余儀なくされ。(奥村・太田→小見・若月に交代、23分)
流石に前半からハイプレスを貫き、また橋本をはじめ攻撃でも積極的に仕掛ければ消耗も早くなるのは当然であり。

これを好機と見たか、25分に一挙3枚替えを敢行したマリノス。
永戸・井上・植中→鈴木・天野・宮市へと交代し、これにより従来の4-2-3-1(4-2-1-3)へと布陣も調整します。
鈴木が左SB・天野がトップ下・宮市が右ウイングに入り、松原が右SB・遠野が左WGに回り。

ベクトルを前に向けるマリノスにより、ボールの行方が落ち着かない試合展開に。
激しい奪い合いと繰り広げられるデュエルにより、新潟はベンチから判定に異議を飛ばしたGK田代が警告を受ける(27分)という副産物が。
移籍して、出場よりも先に警告を貰ってしまうという珍妙な成績を作るに至ってしまいました。

そんな半ばカオスな状況では、いち早くそこから立ち直った方に勝利への道が出来上がるものであり。
マリノスは29分、前半の基本に立ち返るようにGK朴からボール保持による前進。
右へ展開ののち天野のレイオフを経て渡辺皓が裏へミドルパスと成功し、走り込んだ宮市の前でクリアされるも、その後右からスローイン攻勢。
そして右CKまで持っていった事で、迎えた久々の得点チャンス。
キッカー天野のクロスはGK藤田がパンチングで掻き出すも、セカンドボールを拾い再び天野が右奥へ切り込んだのちにクロス。
ファーで跳んだクルードがヘッドで合わせ、長谷川のブロックでこぼれたボールを渡邊泰がレイオフし、シュートチャンスを迎えたのは遠野。
これを阻みにいった宮本ですが、遠野が切り返しを選択した結果、勢い余って足を掛けてしまうと反則の笛が鳴り響きます。
エリア内故にPK献上と、一言で言えばやってしまったという絵図の新潟ですが、マリノスの反撃体制の構築を阻めなかった結末でもあり。
キッカーは当然名キッカーのロペスで、普段通りの独特のフェイントを経てゴール左へとシュート。
それに惑わされず反応したGK藤田ですが、正確に隅に蹴り込まれたため届く事は無く、同点ゴールが齎されました。

采配も絡め、反撃が奏功した格好のマリノス。
当然その後勢いに乗り始め、35分に再び保持の体勢から、裏を突いた事で新潟を自陣へ押し込んだ末に再度最終ラインから前進。
そして左から天野が入れたクロスを、ロペスが足で完璧に合わせシュートを放ちましたが、ゴール上へ僅かに外れてしまい勝ち越しはなりません。

新潟の運動量が落ちた事で、中2日という不利も追い付く格好となり見られなくなり。
こうなると苦しい新潟、38分に最後のカードを使い長谷川・谷口→高木・矢村へと2枚替え。

しかし依然としてマリノスの流れで、新潟のお株を奪うように4バックの相手をサイドを揺さぶって動かし、自陣へ押し込む攻勢を作り上げます。
42分、新潟のロングボールを跳ね返し、イーブンのボールを松原がスライディングで繋ぐという具合に球際で優位に立ったマリノス。
左へ展開ののち鈴木が持ち運び、斜めに付けて中央で受けたロペス、ワントラップの勢いでそのままエリア内に入り込みシュート。
GK藤田にキャッチされるも、体力的に同等となれば後は個の力で有利といわんばかりに好機を迎え。
好循環が続いた故か、最後のカードは切らずに試合を進めたスティーブ・ホーランド監督。

それでも試合を決めるゴールは生まれず、試合はアディショナルタイムへ突入。
全員敵陣に進入するシーンも膨らむマリノス、後方から渡邊泰がミドルシュートと、古巣相手に止めを刺すという絵図も作りかけましたが舞行龍のブロックに阻まれ。(その後新潟がクリアミスで天野が拾うもオフサイド)

しかし時間が足りない故か、ないしは攻め疲れか。
ゴールを奪えず、その後新潟の保持に対し反則を量産してしまう流れで時間を浪費してしまいます。
相手の自滅的な流れながらも好機を得た新潟ですが、セットプレーからのミドルシュートに留まりやはり決定打は放てず。

結局1-1のまま試合終了を迎え。
痛み分けという言葉に相応しい試合でしたが、新体制での初戦にある意味相応しくもあったでしょうか。

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