<北京スタメン> 4-2-3-1 (選手の表記はここに準拠しています)
GK グオチュエンボ
RSB シュードンドン CB ルアンキーロン CB リャンシャオウェン LSB ナイビジャンモヘマイティ
DH シーユーチョン DH フージャチー
RSH シエロンフェイ CH ドゥアンデジ LSH ジャンウェンハオ
FW リーボシ
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB 山村 CB 車屋 LSB 旗手
DH 谷口
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 遠野 CF 小林 LWG 長谷川
前回のACLの記事 - 川崎vs大邱
前回書き忘れましたが、今大会に挑む直前に田中が海外移籍のためチームを離脱したという報が流れた川崎。
そして開催中に正式決定する運びとなり、ここに来て主力選手を一人失って(まだレンタルの身ですが)の戦いを余儀なくされる事に。
それでも動じる事無く戦い続ける川崎。
この日の相手である北京はというと、中国スーパーリーグが中断されていないという事情もあり、サブメンバー・ユースメンバーのオンパレードで大会に臨んでいるとの事。
そのためターンオーバーを敢行した川崎でも、戦力差は歴然とした試合となりました。
北京はボールを握っての攻撃をしたがるものの、川崎のプレスの前にフィニッシュどころか、敵陣にボールを運ぶ事すらままならないシーンが大多数。
選手間の距離を長く取り、長めのパスを繋がんとポジションも細かく動くなどその意識は強く見られましたが、川崎の強度の前にはレギュラー不在ではやはり厳しかった。
前半4分、川崎が右サイドに選手を集中させてパスワーク、山根のエリア内右へのスルーパスを受けた小林がヒールパス。
そして遠野がシュートを放ち、GKグオチュエンボがキャッチしたものの、ここから川崎のシュートラッシュが幕を開ける事に。
そして次のシュートは7分で、旗手の左からのロングパスを北京・ナイビジャンモヘマイティが目測を誤りクリアミス、右サイドで受けて遠野からクロス。
ファーサイドに上がったボールを長谷川がボレーで合わせ、ゴールネットに突き刺します。
強敵相手にミスは許されない、というメッセージ付きの先制点となりました。
直後の北京(8分)、ナイビジャンモヘマイティのロングパスが一気にエリア内を突くと、走り込んだドゥアンデジがシュートするも惜しくもゴール右へと外れ。
川崎ゴールを脅かしたものの、その直後の川崎の攻撃。
中央で谷口のスルーパスがエリア内左を突くと、走り込んだ小林がシュートするもGKグオチュエンボがセーブ、しかし小林が拾って攻撃継続。
そして右から小林のクロスが入り、クリアで跳ね返ったボールをエリア内で橘田がシュート。
必死に防戦するも防ぎきれず、短時間で2点目を許した北京。
14分の北京、シーユーチョンのパスカットから、ドゥアンデジのスルーパスで1トップのリーボシが抜け出す絶好機。
エリア内左からシュートを放ちましたが、GKチョンソンリョンのセーブに遭ってゴールならず。
押され気味の中好機を作っていった北京でしたが、公式記録では北京のシュートは2本との事で、前半早期にその2本を打ち尽くすという事態となりました。
つまり以降シュートシーンは川崎のみという事で、その記録通り、川崎の攻撃シーンばかりが目立つ試合展開となります。
ほぼハーフコートマッチという状況に持ち込み、ショートパス中心にサイドを揺さぶり、仕留めにいくスタイルを終始貫く川崎。
エリア内でのシュートあり、クロスと見せかけてカットインからのシュートあり、ブロックの外側からのミドルシュートありと多種多様に矢玉を浴びせていきます。
シュート10本を放った所で、センターフォワードの小林にアクシデントが発生。
30分にボールを拾いにいった際シーユーチョンと交錯してしまい(小林の反則)、足を痛めて倒れ込む事態に。
何とか起き上がりプレーを続けたものの、直後の32分に再度倒れ込み、交代となってしまいました。
同ポジションという事で、知念に白羽の矢が当たり。
これで川崎はペースダウンしたか、しばらくは北京も攻撃機会を得ます。
39分にはリーボシの左からのカットインが実り、初のコーナーキックも獲得しますが、結局シュートまでは辿り着けず。
そして川崎のターンへと移り変わった41分。
最終ライン~中盤での繋ぎから脇坂がスルーパスを通すと、受けた遠野がエリア内に進入、そしてシュート。
3点目をゲットし、その後も攻勢を続けるなど北京に僅かな希望すら残さず。
小林のアクシデントがあったにも拘らず、アディショナルタイムは1分のみとなったのは「お察しください」というメッセージだったのか。
最後に遠野が反則を受け、絶好の位置でのフリーキックにも拘わらず、それを行わせずに前半終了の笛が吹かれたのもそんな思想からだったでしょうか。
ハーフタイムが明け、双方とも選手交代。
川崎はこの日ボランチで出場していた谷口を退け、塚川が出場。
この違う環境の中で、45分ずつのテスト起用のような感じだったでしょうか。
北京はシエロンフェイ・ジャンウェンハオ→マーユジュン・チェンヤンプーへと2枚替え。
トップ下のドゥアンデジが左サイドハーフにシフトと、2列目の配置・選手を入れ替えてきました。(チェンヤンプーがトップ下?)
何とか反撃したいという意気込みの采配を採った北京でしたが、後半開始早々でその思考は挫かれる事に。
後半1分、右サイドから脇坂・遠野のワンツーなどで中央へと流れて左へ展開、長谷川のエリア内へのスルーパスに橘田が走り込み。
揺さぶられる格好となった北京ディフェンス、止めようとしたシュードンドンが橘田を後ろから倒す格好となってしまい、反則の笛が鳴り響きPKに。
このPKを知念がゴール右に蹴り込み、GKグオチュエンボは反応するも届かずゴールイン。
いきなり与PKという、ダメージが残る失点の仕方となってしまった北京。
何とか攻撃の糸口を作らんと、4分にはロングパスのこぼれを拾い、ナイビジャンモヘマイティが左サイド奥からクロスを上げる攻撃。(シュートまでは行けず)
サイドバックが奥深くに進入するシーンを作った北京でしたが、直後にまた失点を重ね。
6分に左CKを得た川崎、キッカー脇坂の中央へのクロスを、山村が合わせヘディングシュート。
これで5点目を挙げると、尚も勢い付く攻撃陣。
7分に脇坂のエリア内でのロングパスを、左SBの旗手が走り込んでシュート(枠外)と、誰もが前向きになっているかのような攻撃のベクトル。
9分に再度双方選手交代、川崎はまたもテスト起用の一環か、山根・旗手の両SBを交代。(イサカ・ゼインと神谷が出場)
北京は攻撃の橋頭堡となっていたドゥアンデジが退き、DFのリンジョンヤンを投入。
フォーメーションも3-4-2-1へと変更されました。
<後半10分からの北京> 3-4-2-1
GK グオチュエンボ
RCB ルアンキーロン CCB リンジョンヤン CB リャンシャオウェン
RWB シュードンドン DH シーユーチョン DH フージャチー LWB ナイビジャンモヘマイティ
RSH マーユジュン LSH チェンヤンプー
FW リーボシ
しかし流れを変えるどころか、常時5-4-1での凌ぎを強いられる事になり。
直後の10分、遠野が右からのカットインで、エリア内からシュートを放つもGKグオチュエンボがセーブ。
このシーンのような、押し込まれてからのパスワークやカットインを許しての、エリア内からのシュートは何とか防いでいた北京。(与PKの場面は除く)
しかし11分、遠野のポストプレイから脇坂のミドルシュートが炸裂し、6点目。
尚も14分に、イサカの右サイド手前からのクロスを知念がファーサイドで合わせヘディングシュート、これも決まって7点目。
川崎の第一手は防げても、他の攻撃によるシュートは防げずという結果に終わりました。
その後も、完全に5-4-1でのブロックで構える体勢の北京を尻目に、ショートパス攻勢からシュートに繋げていく川崎。
それでも集中力は切れる事無く、7点目以降は反省を見せたのかエリア手前で撃たせたり、サイドからクロスを入れさせたりという凌ぎを見せる北京。
それ以上のゴールを許さず、時間を進めていきます。
川崎は24分、中央での前進から右サイドに送り、イサカのダイレクトでの低いクロスに知念が合わせシュート。
しかしGKグオチュエンボがキャッチ。
28分にはアタッキングサードで右→中央→左という川崎のパスワーク、スルーパスに走り込んだ橘田からグラウンダーでクロスが入り、こぼれ球を脇坂がエリア内で拾いシュート。
これもリャンシャオウェンがブロックで防ぐなど、川崎の変化に対しても何とか対応して防ぎます。
守備陣の薄氷での奮闘に応えたい所でしたが、攻撃では全く良い所が無かった後半の北京。
3バックになってからも、互いに距離を取って後ろからボールを繋ぐ姿勢は変えなかったものの、川崎のプレッシャーの前に全くボールを運ぶ事は出来ず。
最終ライン付近で奪われる、というシーンこそ目立ちませんでしたが、前へのパスがどうにも乱れがちで攻撃に繋げられませんでした。
この辺はリザーブチーム故の悲しさだったでしょうか。
結局川崎の攻撃も7点で打ち止めとなり、放たれたシュートは33本という、圧倒的なゲームも終了となりました。
しかし別のカードを見ると、初戦で川崎に惜敗した大邱も、ユナイテッド・シテイ(フィリピン)に同スコアの7-0で勝利を挙げており。
1位突破には油断は出来ないという状況は変わらずで、この日のテスト的な起用を経た、3戦目のスタメンも気になる所です。
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