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DAZN観戦 2024年J2リーグ第5節 ジェフユナイテッド千葉vs清水エスパルス

2024-03-21 16:00:55 | サッカー視聴記(J2)

<千葉スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • GK藤田がU-23代表に選出されたため一時離脱。
  • 3節(群馬戦・3-1)でHTで交代、前節(鹿児島戦・4-2)ベンチ外だった日高がスタメンに復帰。

<清水スタメン>

  • 加入決定していたドウグラス・タンキが4節(大分戦・2-0)から登録される。
  • 故障者の発表は無いが、3試合連続ベンチ外となった原が気になる所。

前年あと一歩の所で、J1昇格を逃した清水。
これが普通のチームならば、「よく頑張った、来年また頑張ろう」となる所ですが、如何せん「1年でのJ1復帰が使命となっていた名門クラブ」がそうなったとあれば話が違ってくる事となり。

プレーオフ決勝戦、あと数分を耐え抜けば勝ち抜けという所でのまさかのPK献上。
反則タックルを仕掛けてしまった高橋祐と、PK確定となった瞬間、ベンチで怒りを露わにしていた乾の姿が今でも鮮明に記憶に残る絵図となりました。
それを引き摺るかのように前者の高橋祐は、故障で出遅れたうえに、復帰・スタメン出場となった3節(長崎戦・1-4)では大敗の責を一身に担う事となり以降サブに。
憚らずも新たな清水の姿を見せなければ昇格に辿り着けないという象徴になってしまいましたが、今週のようなこうした連戦のなか必要となる時が来るでしょうか。

千葉のホーム・フクダ電子アリーナに乗り込んでの一戦。
どちらも昇格候補という下馬評だけに、入りからその目標に向けて……といった思いが溢れ出るような展開に。
ボール争いのなか激しいデュエル・チャージが幾度となく発生し、それにより反則も膨れ上がります。

前半6分、清水は裏へのロングボールによる攻めで得たスローインから怒涛の攻撃。
遮断されてもすかさずのゲーゲンプレスで(宮本のカットで)奪い返して継続と、強者の振る舞いを見せるものの、その結末は奪われての千葉のカウンター。
田中のドリブルで一気にチャンスエリアへと運び、エリア内左で持った小森が戻りながらキープする所を住吉が反則を犯してしまい。
ここからのフリーキック(左ワイド、エリアから近め)はフィニッシュに繋がらなかったものの、予断を許さないという立ち上がりに。

以降も乾がメンデスのチャージで倒れ込んだり(10分)、山原が田中の腕を受けて顔から出血したり(16分)と、激しさが齎すダメージの絵図が鮮明となる清水。
試合展開的にも、15分には蓮川が持ち上がって攻めるも遮断されて反則を与えてしまうと、千葉サイドはFKを素早くリスタート。
蓮川不在の隙を突くように高橋壱が裏へと放り込むと、走り込んだ風間が右ワイドからシュート気味のクロスを放つ(枠外)手数の少ない攻めで脅かします。

一言で言えば、千葉の圧力により苦しい展開に突入していた感じ。
21分には自陣深めからのロングパスを鈴木大にカットされて千葉の攻撃、長らく続くパスワークにサイドチェンジも交えて敵陣で繋ぐ千葉。
そして横山が左からカットインの末にミドルシュート。(枠外)
続く22分にも小林のカットから攻め上がるなど、得意手のハイプレスが冴え渡り。

一息付きたい状況の中、蓮川のロングパスを中心に組み立て始める清水。
それに両翼の助っ人(ブラガ・カルリーニョス)の突破力を加えながら、サイド奥を突いての攻撃で、何度か攻撃機会を得た20分台。
29分には千葉がパスミスで攻撃終了となった所を山原が繋ぎ、受けたカルリーニョスが左サイドをドリブルして逆に好機。
そして乾のカットインで中央から攻め、エリア内で受けたブラガが右に流れてシュート、クロス気味にファーを狙った所に北川が走り込む(手前でGK鈴木椋キャッチ)という際どいフィニッシュとなります。

しかし千葉も最後方から繋ぐビルドアップで組み立て始めると、30分台には再び専守の状況を強いられる清水。
敵陣奥まで攻め上がる千葉、それを防ぐ清水によりセットプレーが膨らむ事となり。
コーナーキック・サイドからのFK・田中のロングスローを量産させ、数で勝負という状況に持ち込みます。
それでもフィニッシュは、34分の高橋壱のミドルシュート(エリア内で蓮川ブロック)のみに終わり。

高橋祐不在で、J1での実績に乏しい住吉・蓮川のコンビとなっているセンターバックですが、この日も千葉の攻勢を良く凌ぐ原動力に。
ラフなプレーが目立つ展開でも負けず、千葉の揺さぶりにも動じず。

そして蓮川は攻撃面でも、自ら運ぶ事が出来る存在。
千葉のターンが終わった41分、その蓮川が持ち上がったのち、右サイドのブラガへミドルパスを通して好機を齎し。
ここはブラガが奪われて終了しますが、その後も清水の攻撃は続き流れを変える事に成功します。

迎えた44分、宮本の縦パスを受けた北川がポストワークで繋ぎ、カルリーニョスを経由し右ポケットから乾がダイレクトでシュート。
GK鈴木椋にセーブされるも、すかさず詰めたカルリーニョスが押し込んでネットに突き刺します。
劣勢を凌いだ末の先制点に、沸き上がる(この日はアウェイ席だけに留まらず溢れかえっていた)清水サポーター。

直後の45分にも、千葉のキックオフからの攻めを遮断し、北川スルーパス→乾キープで溜め→北川エリア内へ進入という好機。(シュートは撃てず)
完全に流れが変わったかに思われましたが、それは甘かったか。
突入したアディショナルタイム、千葉は日高が小森をターゲットにしたロングパス、跳ね返りを拾った小林が再度小森にパスを通し。
そのままエリア内を突き、左へ流れる事で住吉のブロックを外した末にシュート。
遅れた住吉に当たったボールが右サイドネットを揺らし、僅か2分で同点に追い付きます。

残り時間再度清水の攻撃を浴びたものの、1-1のまま前半が終了。
これにより、再び試合開始時のようなムードが蘇ったでしょうか。

後半が始まると、前半入りのように膨らんでいく反則シーン。
それによる早速の後半2分での千葉のFK、遠目の位置からでしたが、日高の放り込みに対し鈴木大が中央でフリック気味に合わせ。(GK権田キャッチ)
一方の清水も、3分に右スローインから乾がドリブルで奥を突いた所をドゥドゥに倒されて反則。
これでエリアからすぐ脇でのFKを得ると、キッカー山原のクロスの跳ね返りを、乾がボレーシュートにいきましたがミートさせられず。

お互いFKで惜しいシーンを作ると、6分に北川がメンデスに倒され痛んだシーンを皮切りに試合は尚も過熱。
9分には横山のスルーパスを受けたドゥドゥが切り込んで好機、左ポケットに進入してさらに切り返すという所を住吉に倒されるも、反則無しとなったという所で彼お馴染みの過剰な反則アピールという絵図に。
しかし彼を尻目に清水がカウンター、という所でブラガの持ち運びを反則で止めたメンデスが警告を受ける事となり。
直後の10分にまたも、スルーパスに走り込まんとしたカルリーニョスが高橋壱に倒されるという、警告でも可笑しくない反則に。(ノーカード)

一歩間違えれば泥仕合になりかねない状況で、清水は13分にGK鈴木椋の縦パスを宮本がカットしてショートカウンター気味に攻め。(右へ展開し乾が奥からクロス)
ここから流れを掴みたい所でしたが、前半の守勢が響いたかペースを上げられず。(14分には小森への反則で蓮川が警告)
再び千葉の時間帯となり、縦に速い前進を軸に、敵陣で繋いだ末にポケットを突く攻撃を仕掛け。
清水はこれもセンターバック中心に良く防ぎ、フィニッシュを撃たせなかったものの、前半同様に勝てるビジョンを失いつつありました。

しかし違うのは既に後半半ばであり、積極的にベンチワークを行える時間帯。
秋葉忠宏監督が動いたのは22分で、ブラガ・北川→松崎・白崎へと2枚替え。
これによりカルリーニョスの1トップとなり、松崎が右サイドハーフ・白崎が左SHに入りました。

投入された松崎が、その攻撃力で流れを変えに掛かり。
25分にドリブルを仕掛けた所を日高に倒されて反則・警告となり、FKの好機。(このタイミングで千葉はドゥドゥ・風間→高木俊・呉屋へと2枚替え)
キッカー山原のクロスが跳ね返された所を、ミドルシュートを放ったのはこれも松崎(ブロック)と、駒を代える事が展開に直結したかのように攻め込みます。

一方の千葉、ドゥドゥと同位置に入った高木俊により、縦への推進力を失う格好に。
アーリークロスを選択する事が多かったため、簡単に清水に矢印を反転させる事に繋がったのも拙かったでしょうか。
風間も退いた影響か、敵陣でポゼッションを高める事も出来ず。

千葉が勢いを取り戻さんと、スーパーサブの米倉投入に踏みきったのが32分。(田中と交代)
しかしあくまでフィニッシャー・クロッサー以外の能力は平凡な米倉故に、前に運ぶ力を失った状態では特効薬にはなりません。

そして清水の独壇場となり、34分に敵陣深めに追い込んだ末に、苦し紛れの縦パス→フリックを宮本がカット。
ここから長らくパスを繋ぎ、フィニッシュには辿り着けずも、千葉にダメージを与えるには有用となり。
それが35分またも敵陣での中村のカットから攻撃、こぼれたイーブンなボールを住吉がスライディングで繋ぎ。
そして松崎が前進からのスルーパスで右ポケットを突くと、走り込んだ乾が強烈なシュートをニアサイド上へ突き刺します。
前年の悪夢を吹き飛ばすようなファインゴールで、今度こそ勝利への進軍を始める清水。

一方の千葉は、勝負の終盤にも拘らず、マンパワーに頼れない状況となったうえでビハインドの状態に追い込まれ。
交代で入った呉屋は流れを齎せず、38分に住吉との競り合いを経て倒してしまうと、ヒートアップした住吉に逆に報復で倒されてしまうという珍妙な絵図(と、住吉への警告)を生み出したのみに終わります。

一向にフィニッシュに繋げられない千葉を尻目に、清水が守備固めの交代を敢行したのが41分。
ここで高橋祐を投入(乾と交代、同時に山原→北爪へと交代)し、3-4-2-1へとシフトするとともに彼が3バックの中央に。(吉田が左ウイングバックに回り、北爪は右WB)
理に適った采配で、逃げ切りへ意気軒昂といった終盤に。

その流れのままATに突入すると、全く繋がらない千葉の攻めを尻目に逆襲を行う清水。
左奥からのスローインを得ると、戻しを経て中村が一見クロスのようなサイドチェンジのフィードを右ポケットへ送ります。
そして走り込んだ北爪による足での折り返しを、同じく走り込んでいた松崎がシュート。
千葉の小森の得点同様、僅かに遅らせてメンデスのブロックをずらした末のシュートでゴールへ突き刺す事に成功しました。
勝利を決定付ける追加点で、自身が齎した好循環で結果も出した松崎。

キックオフの前に、双方最後の交代を敢行。
千葉は日高→佐々木、清水はカルリーニョス→千葉寛汰へと交代します。

移籍後2試合目の出場となった千葉寛も、コーナー付近でのボールキープで勝利への進軍に加わる働きを見せ。
一方の千葉は前線へのロングボールしかやれる事は無く。
最後は左からの高木俊のクロスを、ファーで米倉が体勢を崩しながら合わせるも、シュートにはならず左へ逸れ。
結局有効打を一度も放てないまま、試合終了の時を迎えました。

かくして4勝目に辿り着き、盤石ぶりをアピールした清水。
後は同じ轍を踏まないように……とは言わずとも理解しているはずなので、実行に移すのみといった所でしょうか。

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