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TV観戦 天皇杯 JFA第101回全日本サッカー選手権大会準々決勝 川崎フロンターレvs鹿島アントラーズ

2021-10-28 16:08:03 | サッカー視聴記(2021年その他)

<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB 山根 CB ジェジエウ CB 谷口 LSB 登里
DH 橘田
IH 脇坂 IH 旗手
RWG 家長 CF レアンドロ・ダミアン LWG マルシーニョ
<鹿島スタメン> 4-4-2
GK 沖
RSB 常本 CB 関川 CB 町田 LSB 安西
RSH ファン・アラーノ DH 三竿 DH ディエゴ・ピトゥカ LSH アルトゥール・カイキ
FW 土居 FW 上田

前回の天皇杯の記事 - ヴェルスパ大分 vs 磐田(0-1)

ベスト8まで進んだという事で、既にアマチュアクラブの姿は皆無。
J2で唯一磐田が勝ち進んでいるぐらいのものであり、ここからは本格的にタイトル+ACL出場権に向けた争いとなり。

週末にはルヴァンカップ決勝(名古屋vsセレッソ、奇しくもこの日別会場で同カードが発生)が組まれており、リーグ戦は11/3までお預け。
ある程度気兼ねなくレギュラー組を起用出来る日程で行われました。
そんな中、既にリーグ優勝に王手を掛けている川崎は、過去天皇杯4度優勝という実績のある鹿島と対戦。

新戦力としては、川崎は左ウイングのマルシーニョ。
鹿島は出戻りとなった左サイドバックの安西。
ピンポイント補強でチーム力を上げつつ、タイトルを狙いにいく両クラブ。

試合が始まり、そんな両陣営の意地が交錯する入りに。
前半2分、鹿島はカイキが敵陣でパスカットすると、そのまま前進してミドルシュート。(ブロック)
続く4分には川崎が、右サイドで家長・脇坂・山根の三角形でパスを繋ぎ、脇坂のスルーパスに走り込んだ山村のクロス。
GK沖が跳び出すも流れ、エリア内左へこぼれた所をマルシーニョがシュート。(ブロック)

ボールに対してタイトにいく辺りが、流石はJ1の上位クラブ同士という感じで、それによる反則で副次的に生まれるフリーキックでも好機。
8分に鹿島が左サイドからのFK、GKチョンソンリョンが弾いたボールを尚も右サイドで繋ぎ、関川のクロスを中央で上田が合わせヘディングシュート。(GKチョンソンリョンキャッチ)
14分には川崎がエリアからすぐ手前のFKで、キッカー脇坂が直接シュートするもゴール上へ大きく外れ。

パスを数多繋ぐ川崎に対し、鹿島はコンパクトな布陣によるプレッシングで逆襲を狙うというスタイル。
立ち上がりこそそのぶつかり合いで互角の様相といった感じでしたが、次第に川崎サイドに針が振れ始めます。
やはり左サイドのマルシーニョの存在感が抜群で、彼のスピードで好機を作っていく場面が目立ち。
細かいパスワーク中心の攻撃にアクセントを加える存在として、鹿島陣内を脅かしていきます。

もう一方の新戦力である鹿島・安西ですが、プレッシングによるショートカウンター以外の攻撃は、カイキに当てるロングパスが中心であったこの日の鹿島。
そのため左サイドで攻撃に絡むシーンは殆ど見られずという序盤戦となり。
両者明暗が分かれたような恰好で第1クォーターは過ぎ去り、飲水タイムを迎えます。(25分)

ブレイクが明け、相変わらずカイキ狙いのロングパスに活路を見出さんとする鹿島を尻目に、川崎の圧力の牙が向き。
左サイドに張るマルシーニョという手駒で脅しつつ、ダミアンへのスルーパスあり、サイドチェンジありと多彩な手段で崩しにかかる攻撃。
31分に右奥でのスローインから組み立て、中央に渡ったのち脇坂のエリア内右へのロビングに山根が走り込み折り返し。
ファーサイドでマルシーニョが合わせにいき、クリアされてコーナーキックとなりましたが、そこで先制点が生まれ。
キッカー脇坂のクロスを中央で再度マルシーニョが合わせにいき、鹿島・町田と競り合った末ボールがゴールに吸い込まれ。
マルシーニョのヘディングシュートと思われましたが、ボールが当たったのは町田の頭のみという事でオウンゴールとなり、川崎がリーグ首位の力をスコアに結び付けました。

ビハインドとなり、主体的な攻撃を余儀なくされる鹿島。
両サイドハーフ(アラーノとカイキ)のポジションチェンジを何度か行いつつ、崩さんとしますがシュートには中々辿り着けず。
惜しかったのは40分で上田を経由しての右サイドへの展開から、常本のスルーパスがエリア内に送られると、土居が受けた所にGKチョンソンリョンが跳び出し。
土居はそれを振り切って右サイド奥でキープし、アラーノ→三竿と経由して中央に渡るも(まだチョンソンリョンはゴール前に不在のまま)、三竿はパスを選択した結果フィニッシュは生まれずとなり。
前年観ていたような(この試合とか)、ボールを握った際のシュートへの消極性が蘇ってしまったようなシーンでした。

結局この時間帯を逃した鹿島、アディショナルタイムは再び川崎のターンに移り変わり。
エリア内右からの家長のシュート(ブロック)などで鹿島を脅かしつつの最後の攻撃は、家長のボールキープが鹿島・安西の反則を生んで右サイドからのFK。
脇坂の中央へのクロスをダミアンがヘディングで捉えましたが、ボールは惜しくもゴール左へと外れ。
川崎の流れながらも、リードは広げられずに終わった前半戦。

反撃したい鹿島、後半の入りは右CKを獲得し、アラーノのクロスをカイキが頭で合わせるもミートせずに逸れ。
ここから再度アラーノとカイキがポジションを入れ替え、右にカイキ・左にアラーノという布陣を採ります。

しかしその直後の後半3分でした。
中盤中央でマイボールにした川崎、橘田の左サイドへの展開から脇坂のスルーパスがマルシーニョに通っての前進。
そして脇坂の低いクロスが入った刹那、コース上に居た旗手の「丁度頭に当たった」かのようなヘディングシュートが、GK沖の逆を突いてゴールに吸い込まれ。
敵も味方も意表を突かれたというようなシーンで、追加点を手にします。

その後5分にようやく鹿島は、安西がクロスを上げるシーンを作ったものの、依然として流れは川崎に在り。
6分にはGKからの繋ぎで左→中央→右へとサイドを移しながら前進する川崎、右サイドで受けた家長から中央に叩かれ、受けたのはミドルシューターの脇坂。
得意の距離でのシュートがゴールネットを揺らして3点目、間髪を与えずに点を重ねる川崎。

3点差となり、総攻撃を掛けなければならなくなった鹿島。
川崎・マルシーニョの左サイドの突破に対し、ピトゥカが肘打ちに近い格好で反則で止めてしまうなど、球際の強さも仇となるシーンが目立ち。
9分に最初の交代カードを切り、アラーノ・カイキ→和泉・荒木へ交代と、両サイドハーフの助っ人を諦める策を採ります。
守備を固める川崎に対し、個人技に頼っても良い事が無いとの判断だったでしょうか。
その通りに以降は川崎陣内でひたすらパスワークを展開し、隙を伺わんとする攻撃を繰り広げます。
14分には左サイド~中央で浮き球も含めて長くパスを繋いで揺さぶり、土居がエリア内を突き、パスを受けた和泉がシュート。
しかし川崎・山根のブロックに阻まれてモノに出来ず。

それでも川崎を押し込み、17分には家長から敵陣深めで三竿がボール奪取に成功し、その家長の反則(警告)で左サイド最奥からのFKに。
キッカー荒木はマイナスでエリア外へのクロスを選択し、受けた安西がシュートするもふかしてしまいます。
22分に再び左サイドで、荒木が家長の反則を受けてFKに。(蹴る前に川崎は3枚替え、登里・マルシーニョ・ダミアン→車屋・大島・知念に交代)
キッカー荒木のクロスを関川が折り返し、クリアされたボールを中央やや左から安西がシュート。
川崎・ジェジエウにブロックされるも尚も攻撃継続、右から常本のクロスが上がり、GKチョンソンリョンがパンチングしたボールをシュートにいったのは再び安西。
今度はループシュートを選択したものの、惜しくもゴール上に外れてしまい、波状攻撃も実らず。
ともあれ前半目立たなかった安西がシュートを放っていくなど、攻勢に一定の成果は見られた鹿島。
直後に飲水タイムが挟まれます。

家長が自陣で苦戦するシーンを見せてしまうなど、劣勢ぶりを隠せなくなった川崎。(交代により旗手が左WGへシフト)
ブレイク明けはボール保持で落ち着きを取り戻さんとするも、直ぐに鹿島のターンへの突入を余儀なくされます。
そんな中、ベンチは30分に家長を諦める選択。(小林と交代)

その後も安西が跳梁する鹿島、左サイド奥からマイナスのクロスを入れて際どいシーンを作っていき。
32分には三竿のミドルシュートがブロックされるもピトゥカが拾って継続、右から常本のグラウンダーのクロス、ニアで荒木が触るもこぼれ。
この浮き球を土居がバイシクルにいき、ループ気味のシュートがゴールを襲いますがGKチョンソンリョンが何とかセーブ、和泉が詰めたもののゴールならず。
センターバックも持ち上がって攻撃参加するシーンが目立つ中、何とか反撃の1点を奪わんとしますが、果たせずに時間が進んでいきます。
尚、この直後に鹿島は上田・土居→エヴェラウド・遠藤へと2枚替え。(荒木が右SH→FWへシフト?)

一方の川崎も、同時に脇坂→山村へと交代。
この後は4-4-2気味へとシフトし、山村・大島のドイスボランチで、右SHに旗手・左SHに橘田といった布陣に。(2トップは小林と知念)
中央を締め、跳ね返して押し上げるスタイルへと完全に転身したようでした。
その後車屋が左サイドを持ち上がる所を、鹿島・遠藤がスライディングで倒してしまい反則・警告を受けるシーンも。

守備力強化の手は尽くした川崎でしたが、38分にジェジエウが足を攣らせてしまうアクシデントが。
守備の要のパフォーマンス低下により、再度劣勢を強いられ。
直後の39分には、鹿島・ピトゥカのミドルシュートを頭でブロックしたジェジエウ、衝撃による足へのダメージを隠せずといったシーンも見られてしまいます。

攻勢を続けるも川崎ディフェンスを破れずにいた鹿島、ようやく終盤の45分にその姿勢が報われ。
敵陣中央で川崎・知念から反則気味に三竿がボール奪取し、エヴェラウド→和泉→安西と繋いでエリア内左からクロス。
クリアされたボールを、目の前で荒木がヘディングで跳ね返してネットを揺らし。
意地の総攻撃、といった感じで1点を返します。

しかしこれで力尽きてしまったか、AT突入後は川崎に攻撃権が移り。
山村のロングパスを受けた知念が裏へと抜け出し、独走する所を後ろからピトゥカが倒してしまい反則。
一発レッドかと思いましたが、警告止まりで何とか命拾い。
このFKを旗手が直接シュート(ゴール右へ外れる)というフィニッシュを経て、再度スルーパスに抜け出そうとした川崎・橘田を引っ張った三竿が反則・警告を受けるシーンが。
何とか川崎から攻撃権を剥がそうという意思は見られましたが、既に身体が付いていかないという状態に追い込まれていたでしょうか。

結局3-1のまま試合終了で、準決勝にコマを進めたのは川崎となり。
既にACL・ルヴァン杯は敗退し、全タイトル獲得の難しさを改めて思い知らされている今季ですが、前年同様にリーグ戦・天皇杯のW制覇といくでしょうか。


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