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DAZN観戦 2021年J1リーグ第21節(前倒) 横浜FCvs川崎フロンターレ

2021-06-04 18:14:03 | サッカー視聴記(2021年J1)

<横浜FCスタメン> 3-4-2-1
GK 南
RCB 伊野波 CCB 中塩 LCB 袴田
RWB 岩武 DH 古宿 DH 高橋 LWB 高木
IH ジャーメイン良 IH 小川
FW 渡邉
<川崎スタメン> 4-1-2-3
GK チョンソンリョン
RSB イサカ・ゼイン CB ジェジエウ CB 車屋 LSB 登里
DH ジョアン・シミッチ
IH 脇坂 IH 橘田
RWG 家長 CF 小林 LWG 長谷川

勝ち点52で首位のクラブと、勝ち点7で最下位のクラブとの戦い。

同じ神奈川県のクラブ同士でありながら、絶望的に勝ち点を離されている横浜FC。
当然J1残留への道も風前の灯火といった感じであり、ここから残留を目指すには何かスペシャルな出来事を起こさなければならず。
ここで首位快走しているクラブを下す事があれば、その燃料に出来るかもしれない。
そんな状況であろうと推測しますが、果たして王者・川﨑を相手に何を残す事が出来るか。

しかし試合前から逆風が吹き、選手にウィルス感染者が現れてしまい。
その影響もあったか、前試合からスタメンを7人入れ替えて臨む事となり、ボランチには古宿が今季初スタメン。(マギーニョは川崎からのレンタルなため出れず)
対する川崎も、代表に選手を大量に送り込んでいる影響でメンバーを弄る破目に。
右サイドバックには初出場となるイサカが入るなど、若干不安視されるスタメンとなりました。

試合開始から、川崎がボールを支配しパスを回すというお馴染みの展開に。
それでも敵陣深くまで前進してから、戻して作り直しというシーンが目立つなど、何処と無く冷静に横浜FCの振る舞いを観ている感じでもありました。
象徴的だったのが前半8分で、GKチョンソンリョンがボールを(足下で)持った所に横浜FC・高橋がプレッシング。
しかしチョンソンリョンは冷静に右サイドへフィードを送ると、脇坂の落としから左へ展開されたのちパスワークで前進。
最後は登里がシュート気味にクロスを入れてGK南がパンチングでクリア、で終わりましたが、相手がどういったプレスを掛けて来るかを見極めている節があったこの攻撃シーン。
その内容はFWがセンターバックを監視しつつ、ボランチの高橋が突っ込んで来たというものでした。
後が無いクラブらしい積極的なプレッシングだったものの、あっさりかわされたため果たしてそこに連動性はあったかどうか。

序盤はお互い好機を作りながら、共にオフサイドを量産させるといった絵図で時間は進み。
そんな中で15分の川崎、ジェジエウのミドルパスを中央で小林がフリックし、裏で受けた長谷川がGKと一対一に持ち込んでシュート。
見事にゴールネットを揺らし、早くも先制か……と思われたものの、VAR確認が長らく行われているうちにオフサイドの空気が濃厚に。
そして案の定ゴールは取り消しとなってしまいました。

押され気味の横浜FC、川崎のディフェンスの前に中々パスを繋げないシーンが目立ちましたが、左サイドの高木を中心に攻撃を展開。
初出場である川崎・イサカを狙い撃ちにしているかのような振る舞いでしたが、結局シュートにまでは持ち込めず。

逆に川崎はセットプレー、特に直接フリーキックで横浜FCゴールを脅かし。
20分、左ハーフレーン・エリアからかなり手前という位置から、キッカー脇坂はクロスを入れると見せかけて直接シュート。
これにGK南は逆を突かれて動けませんでしたが、ボールはゴール左へと外れてしまい横浜FCにとっては命拾い。
飲水タイムが挟まれた(23分)のちの26分には、左サイド奥からという位置で、再びキッカー脇坂は直接シュート。
狙うには厳しいと思われた位置でしたが、枠に向かうボールを今度はGK南はしっかりセーブと、有効打を放っていきました。

流れの中からの川崎の攻撃は、この日は両SBが心なしかいつもより高目に位置取り。
最後方でボールを持っている段階からウイングを追い越すシーンも目立つなど、何処と無く初出場のイサカを楽にしてやろうという方策に見受けられました。

しかしそれも、イサカが低目の位置でパスを受けた30分頃から収まりを見せ、SBはパスワークに絡みつつの前進という平常運転へ。
以降徐々に流れも良くなってきたか、横浜FCに攻撃権を渡す事無くペースを掴む川崎。
そして39分、自陣でジェジエウがボール奪取するとそのままドリブルで前進し、右の家長へ展開。
家長からクロスが入ると、横浜FC・伊野波がクリアするもあろう事か古宿に当たってしまいエリア内へこぼれ、小林がそこを逃さずゴール左へと蹴り込みネットを揺らし。
半ばラッキーともいえた形の先制点でしたが、プレッシャーを与え続けた事が功を奏したでしょうか。

ここまで依然としてフィニッシュに持ち込めない横浜FC。
反撃体制を取るどころか、以降は最終ラインでのパスミスが目立ち始め、冷や汗ものの展開に。
43分には家長に拾われたのち、小林が再度中央からシュートという決定機に持ち込まれましたが、小林のシュートはゴール上へ外れ。
アディショナルタイムにも自陣深めで橘田に拾われるなど(ここはシュートには繋がらず)、ボールを前に運ぶ事すら覚束ない状況を強いられてしまいます。
結局前半はシュートゼロのまま終えてしまう事となりました。

共にハーフタイムでの交代は無く、微調整を図っての巻き返しを狙う横浜FC。
高木の突破力を中心としての左サイド一辺倒という前半の攻撃でしたが、後半に入ると一変。
高木がボールを持ち、前進したのち中央へと流れたのちのサイドチェンジ。
または右サイドで作ってからのサイドチェンジで、高木にボールを託すという、幅を使った攻撃を展開した立ち上がり。
後半5分には後者での攻めで、高橋の縦パスがジャーメインに入り、受けたジャーメインが反転シュート。(枠外)
ようやく初のフィニッシュに結び付けると、以降ボールを支配し王者相手にも退かない戦いを見せ付けます。

川崎は13分、シミッチの敵陣でのパスカットから長谷川のエリア内左からのシュート(DFに当たったのちGK南セーブ)に持ち込んだものの、依然として横浜FCのペース。
アンカーのシミッチもディフェンスに傾倒してプレッシャーを受けていたか、16分には渡邉を倒してしまい、古宿が拾って流された後もその古宿を倒してしまい。
合わせ技の反則で警告を貰うという、らしくないシーンを作ってしまいました。

しかし押され気味ながらも、冷静に受けていたのでしょうか。
22分にプレッシングを受けてGKチョンソンリョンにまで戻されるも、チョンソンリョンのフィードの跳ね返りを脇坂が拾い、左のスペースへスルーパス。
長谷川が受けてエリア内へ進入、ファーサイドへクロスを上げると、フリーで走り込んでいた小林が合わせネットに突き刺します。
疑似カウンターのような流れが綺麗に決まり、追加点をゲットした川崎。
前に観た湘南戦(16節)と違い、プレッシングに対する逃げの姿勢は全く感じられなかったGKへの戻しからの攻撃。
前述の序盤のチョンソンリョンの振る舞いを見ていたから、というのもあったでしょうか。

2点差となり、勝ち点を得る事すら難しくなってきた横浜FC。
27分に3枚替えを敢行し、前線3人を揃って入れ替え。
渡邉・小川・ジャーメインに代わり、クレーベ・伊藤・中村が投入されました。
同時に川崎も橘田→塚川へと交代。
尚も川崎は、32分に小林・長谷川→レアンドロ・ダミアン、遠野とカードを切っていきます。

今季4試合の出場となった大ベテランの中村、実に監督交代後初の出場という側面もあり。
シャドーの位置で守備の負担もあまり無く、パスワークを円滑にしていく役目を果たし、チームにペースを取り戻させます。
37分、クレーベのポストプレイを受けた中村、裏へのスルーパスで高木を抜け出させるも飛び出したGKチョンソンリョンがクリア。

しかし39分に再度横浜FCの交代。
古宿→前嶋へと交代し、以降は右サイドでのプレーが目立った中村。
もしかすると4-4-2へのフォーメーションのシフトが行われ、右サイドハーフへと移ったのかもしれませんが、繊細は不明。
そしてここから再び川崎の攻撃が牙を向く事となります。

40分、中盤での繋ぎからシミッチの左サイドへの展開を経て、エリア手前中央のダミアンに渡り。
ダミアンは一旦エリア内へ浮き球を送り、ブロックされたボールを自らシュートに持っていき、ゴール上を際どく襲います。
その後の42分には、登里のスルーパスをダミアンが入れ替わりで受けると、完全フリーとなりGKと一対一に。
しかし最後のタッチが大きく、二択に持ち込めずGK南に抑えられてしまいます。

45分には右サイド奥のスローインから、家長を中心としたパスワークで中央へ送り、登里がミドルシュート。(ブロックされ右CKに)
完全に追加点を狙いにいく姿勢で、AT突入後もそれは変わらず。
直後のCKでは、キッカー脇坂のファーサイドのクロスで、塚川がヘディングシュートを放ちますが左ゴールポストを直撃。
その後もイサカの右サイドの突破から、エリア内右で受けたダミアンが、得意のトラップ→バイシクルというシーンを演じたものの角度は無くシュートとはならず。
途中投入されたダミアンのプレーを中心に、最後まで攻撃でスタジアムを沸かせた川崎。
最後は2年目の神谷をプロ初出場させる余裕も作り(登里と交代・同時に脇坂→小塚へと交代)、0-2のまま逃げ切りに成功しました。

これでリーグ戦では無敗のまま、ACL中断に入る事が確定した川崎。
そんな遥か上から見下ろすクラブに果敢に挑んだ横浜FCでしたが、既に15節にもアウェイで対戦している(3-1)ので、ダブルを達成される事となり。
どちらも内容的には決して完敗ではありませんでしたが、これから奇跡を起こすには物足りなさを覚えるのは否めず。
2週間の中断期間(間に天皇杯がありますが)を経て、何とか足掛かりを掴みたい所でしょう。


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