ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2023年J2リーグ第41節 ザスパクサツ群馬vsジェフユナイテッド千葉

2023-11-10 18:17:49 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回の群馬の記事はこちら(再試31節・金沢戦、1-1)
※前回の千葉の記事はこちら(38節・水戸戦、1-1)

<群馬スタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 山中の負傷が発表され、9/10に発生して全治4週間との事で、前節(山形戦、1-2)復帰して途中出場。
  • 白石の負傷が発表され、10/11に発生して全治4週間との事。

<千葉スタメン>

  • 篠原が今季限りでの引退を表明。持病故の早期引退という事で、今後に幸あれ。

トップハーフ同士の対戦。
アウェイの千葉は、勝利すればプレーオフ圏確定である勝負の試合という要素もあり、大挙して群馬のホーム・正田醤油スタジアムに集合。
それ故5ケタに迫る観衆(9,110人)を集めての試合開催となり、最終盤に相応しい盛り上がりぶりでした。(なお今季の群馬の最多集客数は29節・栃木戦の10,823人、ただし1万人チャレンジ実施による)

そんな試合の入りは、前半1分に早くもクリアボールを巧く入れ替わって受けた川本がドリブルにより好機を作りかけるハイテンションなものに。
対する千葉も、2分に群馬のパスミスからボールポゼッションによる攻撃を展開と、スタンドの雰囲気に相応しいものとなりました。
その入りの雰囲気は、続く3分に群馬が裏へのロングパスから、左サイド奥を突いた杉本によりコーナーキックを獲得。
キッカー風間宏希のファーへのクロスを川本が合わせヘディングシュート、ゴールネットを揺らしたもののサイドネット外と、あわやのシーンで終わり。

その後はお決まりというべきか、群馬がボールポゼッションによる様子見モード。
3センターバックが中央に密集しての繋ぎで、相手のプレスの間を通しながら隙を窺うという、実に洗練されたスタイルをこの日もブレなく発揮します。
千葉はハイプレスでボールを奪えずという状況が続くも動じる事無く、マイボールの際には全力で仕掛け。
こちらも日高が前方に上がっての3バック気味への可変から、逆サイドの高橋壱が偽サイドバックの動きで好機に絡むという具合にシステマティックな攻めを披露。
しかし好機はドゥドゥが控えている左サイドからが圧倒的に多く、13分にはそのドゥドゥのパスを受けた日高がボックス左角を取り、出した横パスを受けた小森が反転しながらシュート。(GK櫛引セーブ)

群馬が数多パスを繋いでやっと前進出来るのに対し、個人技で上回る千葉はそれより少ないタッチで、かつ多くのフィニッシュを創出するという展開に。
それでも群馬の組織的守備により、アタッキングサードでは千葉も崩しに頭を使わなければならない状況となります。
25分、ワイドで受けたドゥドゥの横パスはズレてしまうも、そのまま逆サイドへと流れて田中が繋ぎ。
そして中央から風間宏矢がミドルシュートを放ち、これを彼の兄・風間宏希がブロックで防ぐという具合に兄弟間でぶつかり合い。
そのこぼれ球を拾った中塩の腕に当たったとして、ハンド並びにPKをアピールした千葉でしたが実る事は無く。

ここから千葉の意識は、ブロックの外からのフィニッシュ、つまりミドルシュートに振れていったでしょうか。
28分にドゥドゥがエリア手前でカットインからシュート(枠外)、続く29分にもこぼれ球を拾った高橋壱が前進からそのままミドルシュート。(GK櫛引セーブ)
パンチの利いたボールで、ある程度はゴールを脅かせていたものの、同時に崩しきれない事をアピールするようでもあり。

一方の群馬は、千葉のプレッシングを掻い潜り、川本がドリブルする局面を作り上げて何とか好機が生まれるという感じに。
15分にはゴールキックから、長短交えて11本パスを繋ぎ中盤中央で川本がフリーで持つ局面を作りましたが、その川本がドリブルの最中転倒してしまいボールロスト。
28分には右サイドで佐藤がスルーパス、手前でカットに入られるもこぼれ球をフリーで拾った川本、そのままカットインでポケットへ切り込み。
しかしクロスがブロックされると、千葉のカウンターとなり前述のドゥドゥのシュートにまで繋げられ。
苦労してチャンスを作っても、防がれてひっくり返されるという辛さを強いられます。
この辺りは、いかに大槻毅監督による洗練されたサッカーとはいえ、それは個人能力の不足による苦肉の策・辛抱の賜物という印象を強く残し。

高い組織力を発揮しても、相手(の組織+個の力)を上回れない群馬。
徐々にその影響を受け、圧され続ける事となり。
33分、中盤でのフリーキックで素早くリスタートする千葉、群馬の守備が整う前に好機を作らんとします。
早い前進を経て風間宏矢のミドルシュートが炸裂しますが、ゴールバーを直撃して先制ならず。
35分に再び風間宏矢に好機が訪れ、今度は左サイド奥を取ったドゥドゥがクロスを上げ、跳ね返りを高橋壱がダイレクトでシュート性のクロス。
このグラウンダーのボールに中央で合わせ、コースを変えるようなシュートを放った風間宏矢でしたが、浮き球となってまたもゴールバーを叩き。
この日は兄弟対決という要素も絡み、何時にも増してゴールを狙っていたような風間宏矢でしたが、徹底的に枠に嫌われてしまいました。

その後も積極的にフィニッシュに繋げていく千葉の面々。
37分には小森が、43分にはドゥドゥがミドルシュートを放つも決められず。(前者は枠外、後者はGK櫛引がキャッチ)
それに対し群馬は、ゴールキックを城和が蹴るなどして様々に最後方で揺さぶりを掛けんとしますが実る事は無く。
結局フィニッシュは最初のCKからの1本に終わってしまった前半。

最後方でのビルドアップも徐々に対応されていたようで、千葉は果敢にプレッシングを掛けるも、次第にSBのプレッシャーは抑え気味に。
32分には見木が岡本に詰めにいって左サイドでボール奪取という具合に、後方に選手を残しながら嵌める事を目指していた節があり。

そんな中、44分逆に群馬が前線右サイドでパスカットに成功し、佐藤がカットインからエリア内へパス。
しかし平松にはズレれてしまい結局撃てずと、最後の精度という問題が付きまとうのはやはり個の力の不足と言うべきか。

結局前半はスコアレスで折り返し。
シュート数は1対15と大差が付いたので、群馬にとっては無失点で良かったという展開でしょうか。

迎えた後半戦。
圧され気味の前半だった群馬は、振り回されたが故の体力との勝負という難題も抱え。
色濃く表れたのが順延となった32節・藤枝戦(1-5)で、短く繋ぐ群馬に対し、相手のビルドアップは長い距離のパスを中心にする事が多く。
それ故にプレッシングで走り回されて終盤に崩れたというのがその試合で、この日の千葉の前半の立ち回りも例外ではありませんでしたが、それを念頭に入れてかハイプレスは控えめだった前半の群馬。
そうなる前にリードを奪うか、逆に相手に攻め疲れを起こさせたい後半戦。

最初の好機は後半4分で、ハイボールの争いを経て確保した群馬、天笠の裏へのロングパスを左サイドで平松が収めて好機を迎え。
カットインでポケットに入り奥へと短いスルーパス、そして川本が走り込んでシュートを放ちましたが、角度が足りずGK鈴木椋のセーブに阻まれます。

それでも千葉の優勢は変わらず、7分に見木が田口とのワンツーで切り込みエリア内へラストパス。
見木とともに前進していた田口が最後合わせてシュート(ブロック)と、中央を通される事も目立ち。
劣勢を受けた群馬、早めにベンチが動き10分に杉本・佐藤→山中・北川へと2枚替えを敢行します。

その後も日高のミドルシュートが炸裂(11分・GK櫛引セーブ)するなど依然として失点の危機が付き纏いますが、それでも後方ではやる事は変わらず。
あくまで距離感の近いビルドアップで、千葉のハイプレスの間を通して前進を図る姿勢を貫きます。
特に中塩はこの間を通すパスに自信を持っていたようで、15分には敵陣深めでのスローインから戻して作り直しという場面で、迫る千葉のハイプレスを風間宏矢・田中の間を通していなし。
そして右サイドからの攻めに繋ぎ、北川の黒の跳ね返りを風間宏希がミドルシュート。(枠外)
こうした姿勢に千葉もプレスをかわされ始め、16分には左サイドでの平松のドリブルに対し鈴木大が引っ張る格好で倒してしまい反則・警告。

そして17分ここも最後方で中塩から、今度は距離の長い縦パスで間を通して川本に渡り、そのままドリブルでエリア内に切り込む川本。
放ったシュートはブロックされるも、跳ね返りを拾った岡本から再度エリア内で持つ状況となった川本、今度は相手のディフェンスを剥がしながら右へと流れてのシュート。
これも付いていった鈴木大にブロックされますが、拾った北川のシュート(佐々木がブロック)と尚も追撃してCKに繋がります。
この左CKから、キッカー風間宏希はニアにクロス→フリックを選択し、こぼれた所を中塩がすかさずシュート。
威力重視で蹴り込まれたボールがゴール上部に突き刺さり、待望の先制点を挙げた群馬。
金曜に甲府が勝利したため、既にPOへの望みは潰えた状況でしたが、大観衆の前で気持ちを切らさず結果に繋げました。

一方、負ければ7位と勝ち点で並んだ状態での最終節となってしまう千葉。
とにかく得点が欲しい状況となり、それは一層守備を固めにかかる群馬に対して難しくなるのは必然に。
21分にベンチが動き、ドゥドゥ・風間宏矢→椿・福満へと2枚替え。
ドゥドゥの加入で存在感が軽くなっていた感じの椿ですが、ここに来てジョーカーとして起用されます。(前節に久々のベンチ入りから途中出場)

その椿の左サイドでの仕掛けを中心として、何とか打開を図る千葉。
それでもフィニッシュに辿り着けないでいると、25分には再び群馬のビルドアップに対し、ハイプレスにいくも阻めず前進を許し。
CKに持ち込まれ、ここではシュートを許さなかったものの、こうしてセットプレーを与えて時間を使われる事がビハインドの状況では嫌な事の一つであり。
27分には山中のボールキープを、先程の鈴木大の反則と似た位置で高橋壱が倒してしまい反則。
ここでもFKを与えてしまい、守備を強いられるという具合に反撃の機運を高められません。

そんな状態でも、椿からの攻めを貫く千葉。
次第にその椿も、縦突破中心からカットインシュート・ポケットへの切り込みなど多種の選択肢を採り始めます。
そして32分、椿・日高の2人で左ワイド奥を窺う姿勢から、一転して福満が見木とのワンツーで左ポケットを突き。
奥からのグラウンダーのクロスをファーサイドで田中が合わせシュート、意識を右(千葉から見て左)にやっていたGK櫛引が何とか身体でセーブするも、こぼれ球を抑える余裕は無く田中がすかさず詰め。
ゴールネットを揺らし、歓喜の同点弾を挙げて振り出しに戻します。

尚も逆転を狙わんと、34分に呉屋を投入する千葉。(小森と交代、同時に田中→西堂へと交代)
一方の群馬も同じタイミングで、平松→武へと交代。

群馬は追い付かれてもそのスタイルは普遍であり、中塩の間を突くパスは相変わらず冴え渡り。
しかし終盤を迎え、千葉にとっての椿のような、威力ある推進が欲しい時間帯でその駒が不在という苦しさが顔を出し。
折角サイドから崩す展開を作っても、戻して作り直しを強いられるなど不発に終わります。

その椿は尚も脅威を与え続け、36分には福満のスルーパスを受けて左ポケットへ切り込んだのち、マイナスのカットインを経て中央からミドルシュート(城和がブロック)とフィニッシュにも積極的となり。

耐えるか、無理に勝ち越しを狙うかという選択を強いられる群馬。
大槻監督が選んだのは前者のようで、どちらにも使える駒の畑尾を本来のセンターバックとして起用する事を選びました。
41分に中塩と交代で出場し、同時に風間宏希→内田へ交代と2枚替え。
これにより畑尾が中央を務める3-4-2-1へとシフトしたようでしたが、その布陣変更の乱れを突かれてしまったでしょうか。

42分、千葉はゴールキックから短く繋ぐと、ハイプレス・リトリートの狭間で中途半端になった群馬を尻目に左から素早く運び。
そして椿が推進する状況に再度持ち込むと、今度は福満とのワンツーでポケットを突いた椿、奥から浮き球でマイナスのクロス。
これを中央で田口がワントラップからシュートを放った結果、ブロックに入った酒井の腕に当たりハンドの反則に。
PKに加えて決定機阻止で酒井に警告と、とうとう破綻となってしまった群馬。
キッカーは呉屋が意気揚々と務め、臆する事無く左へ蹴り込み、GKの逆を突いてネットに突き刺します。
劇的な勝ち越し点に、アウェイゴール裏前に総出となる千葉メンバー。

既に時間は44分と、アディショナルタイム目前に。
群馬が畑尾を前に上げてパワープレイを敢行してくるのを予想し、千葉は日高→メンデスへと交代(佐々木が左SBに)し先んじて防ぐ采配を見せる小林慶行監督。

その通りに畑尾がFWへ回り、4-4-2へ戻して残り時間に賭ける群馬。(武が左サイドハーフ、山中が左SBに回る)
その畑尾がロングボールに合わせにいき、落とされたボールを何とか好機に繋げんとします。
その最中に、畑尾と競り合った田口が肘打ちを喰らったとして、主審に対し猛烈に異議を唱える一幕も生まれ。
絶対に負けられないという感情のぶつかり合いに、状況を忘れる程のヒートアップぶりとなりましたが破綻には至らず。

千葉のゴールキックを回収し、中盤から攻撃スタートとなった群馬ですが、やはりここでも畑尾狙いのミドルパス。
その跳ね返りを北川が拾った事で、サイドからのクロス攻勢に入ったものの繋がらず。
それでもクロスを繰り返し、4度目のそれは北川が奥に切り込んで上がったものでしたが、アウトスイングなため無情にも手前でラインを割って実りませんでした。

そして鳴らされる試合終了のホイッスル。
千葉が2-1で勝利を挙げ、甲府・山形と勝ち点差3を保ち。
同時に、最終節がその甲府と山形の潰し合いになるため、この時点で6位以上が確定する運びとなりました。
2017年以来のPO出場が決定し、これで4度目の出場。
そのうち2度が決定戦で涙を飲む(2012・2014年)という経歴を歩んでいるだけに、今度こそ……の意気込みは誰もが持っている事でしょう。

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