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DAZN観戦 2020年J2リーグ第42節 松本山雅FCvs愛媛FC

2020-12-26 18:48:38 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の松本の記事はこちら(39節・新潟戦)
※前回の愛媛の記事はこちら(順延34節・甲府戦)

川井健太監督の退任発表があり、迎えた次の試合(40節・琉球戦)で何を見せるかが注目された愛媛ですが、結果は0-6の大惨敗。
完全に息の根が絶たれてしまったかのようで、目下4連敗中で失点11・得点ゼロという有様で、リバウンドメンタリティを見せる事無くとうとう最終節。

対する松本は、シーズン途中での監督交代以降見違えるようなチーム状況となり、後半戦で8勝8分4敗と大きく巻き返し。
その後半戦指揮を執っている柴田峡監督も、来季への契約更新を勝ち取る事に成功するなど、上昇機運真っ只中なチーム状態。
惜しむらくはこの日が最終節……という冗談めいた事も言いたくなりますが、白星で綺麗にシーズンを終えたい所でしょう。

中心のセルジーニョは先んじてシーズン終了モードなのか、2試合連続でベンチ外の松本。
前節からスタメン変更は1人のみ(高木彰人→塚川)で、ヘッダーの塚川を最前線に起用。
阪野との2トップ、ツインタワーといえるような布陣で挑みました。

その狙い通りに、立ち上がりからロングボールを中心に攻撃を展開し、好機を作っていく松本。
守備でも前線からハイプレスを敢行するなど、パワー溢れるサッカーで文字通り相手を圧倒していきます。
愛媛は最終ラインからパスを繋ごうとするものの、松本のプレスに四苦八苦し好機を作れず。
シュートどころか攻撃機会すらゼロ、という惨状が前半19分まで続きました。
(攻撃機会は自分の集計で、主にアタッキングサードに進入した回数を数えている)

その間にも攻撃を仕掛けていく松本。
立ち上がりはセットプレー、それも直接フリーキックでゴールを脅かし。
5分にエリアからかなり手前のFK(中央やや左)、キッカーの鈴木は直接ゴールを狙うと、ゴール右下を襲ったもののGK岡本がセーブ。
10分にも中央やや左から、今度は近い位置でFKとなり、再び鈴木が直接シュートを放ちますがGK岡本が正面でキャッチ。

ようやく愛媛が好機を作った(19分、シュートまではいけず)後、今度はコーナーキック攻勢を掛ける松本。
その2本目となる左CKで、キッカー佐藤のニアサイドへのクロスを阪野がフリックするも、GK岡本が弾いて凌ぐ際どいシーンを演出。
そして愛媛のシュートがゼロのまま、飲水タイムに突入します。

明けた直後の25分、愛媛に初シュートが。
有田の右→左へのサイドチェンジを受けた長沼が、カットインからミドルシュートにいきましたがブロックされGKまで届かず。
これで幾ばくか愛媛を覆う暗雲が晴れ、以降はお互いに好機を作る展開となります。
それでもシュートに結び付けるのは松本の側で、阪野のポストプレイを効果的に絡めて攻め上がります。

双方得点が生まれぬまま終盤に突入。
優勢ながらも得点は奪えない松本でしたが、43分には左からの杉本のクロスがこぼれ球となり、エリア内右で拾った鈴木からの戻しを受けた佐藤がペナルティアークからシュート。
しかしゴール上に外れてしまいモノに出来ません。
このまま前半終了かと思われた44分、佐藤がドリブルからエリア内へスルーパスを送ると、杉本が走り込み。
そしてGK岡本の飛び出しを受けると、倒れて反則を告げる笛が鳴りPKに。
杉本はトラップした方向(ゴール外側)と無関係に右足を出しており、やや反則を貰いに行くような姿勢ともとれ、岡本は納得出来ず主審に抗議するも判定は当然覆らず。
このPKは杉本が自ら蹴りにいき、臆する事無く中央へと蹴り込んでゴール。
良い時間帯に先制点をゲットしました。
アディショナルタイムは愛媛・有田がロングシュートを狙った(枠外)ぐらいに終わり、1-0のまま前半終了。

今季から同一県内に2つのJクラブが存在する事となった愛媛県。
今治との壮絶な潰し合いが今後展開される、というのは大袈裟でしょうが、そんな状況となればあっさり膝を屈しそうなのが愛媛の現状。

2015年に5位に入り、昇格プレーオフを経験したのが遠い昔に思えるほど、以降じりじりと順位を下げていくだけとなりました。
反対に今治は昇り調子で、J初年度となった今季の戦いは、J3リーグで終盤まで昇格争いに絡む躍進を見せる結果に。
このままでは東京都における、FC東京とヴェルディの関係性に酷似した状態となるのは避けられない。
そんな考えが過るものの、救いは同一都市・同一本拠地では無い事でしょうか。
それでも何か起爆剤が欲しい状況なのは変わらずでありますが、その前に来季降格しない事を考えるのに必死にならなければならず、苦しさが滲み出るようです。

さて後半開始を迎え、入りは松本がチャンスを何度か作るも、後半5分以降は愛媛がボールを握る展開に。
この日は3バック(3-4-2-1)の登録でしたが、ビルドアップ時は殆ど4バックのような形。
左から攻める際には、左センターバックの前野がサイドバックのように振る舞いますが、右からの攻撃時には右ウイングバック登録の茂木が最前線近くへ。
そして山﨑が右SBのような位置取りをしたり、茂木・山﨑の間にボランチ(森谷か川村)を挟んだりと、プレスを脱すべく工夫はそれなりに見られました。

前線にボールは運べるようになった愛媛ですが、松本ディフェンスを崩すまでには至らず。
後半12分に流れを変えるべく、横谷・吉田→山瀬・丹羽に交代。

松本は攻撃機会こそ前半より減ったものの、追加点の可能性ある攻撃を続けていきます。
15分、敵陣で塚川がパスカットしてそのままスルーパス、受けた杉本がシュートをゴールに突き刺すもオフサイドで無効に。
16分にも敵陣でボール奪取した杉本、そのままエリア手前からシュートを放つ(GK岡本キャッチ)など、愛媛のビルドアップを遮断しての好機を目立たせていきました。

飲水タイムを挟み(23分)、両軍今季最後のピッチ上へ。
その最初の愛媛の攻撃(26分)はカウンターで、丹羽が自陣でパスカットしてから一気にドリブルで持ち上がり、茂木→川村と渡ったのち川村がミドルシュート。
ブロックされたこぼれ球を有田がエリア内で拾い、再びシュートしますがこれもブロックされ、乾坤一擲ともいうべき好機はモノになりません。
そしてこれを逃した代償は大きなものとなりました。

松本の反撃は30分、左サイドでパスを回したのち佐藤がドリブルで中央へ向かいつつ前進、そしてそのままミドルシュート。
GK岡本がセーブしてCKとなり(このタイミングで両軍選手交代、松本は久保田→山本真希、愛媛は有田→藤本)、キッカー佐藤の低いクロスをニアサイドで阪野がフリック、そして中央で杉本が合わせシュート。
前半にもあった阪野のフリックを、今度はシュートそしてゴールに結び付けた松本、2点目を奪います。

追い込まれつつあった愛媛。
2点差となった直後は、前野のロングフィードを使い左右高目に位置取る茂木・長沼に通し、活路を見出さんとします。
その後37分に最後の交代、山﨑・川村→田中裕人・渡邉へ交代。

渡邉もパスの出し手の役割を務め、40分には縦パスを藤本へと通し、入れ替わって受けた藤本がエリア内左へ進入しシュート。(ブロック)
その後も長短のパスを使い松本を押し込んでいくも、こじ開けるには至らず。

最終盤を迎え、逃げ切り体勢に入る松本。
愛媛のパスワークに翻弄されるも、最後はやらせない守備で得点を与えません。
そしてアディショナルタイムも終盤、杉本・阪野に代えて村越・山田と、2人の新人を投入。
村越は既に出場経験がありこれが2試合目で、山田は初出場。
出場時間からしても雰囲気を味合わせるといった域を出ないですが、来季に繋げる事は出来るでしょうか。

結局そのまま2-0で試合終了となり、13位でシーズンを終えた松本。
昇格へ向けて勝負のシーズンとなりそうですが、折角浮上の兆しを見せた後半戦となっただけに、オフの編成を経て路線を維持する事を第一に考えたい所でしょう。


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