ローマ神話の戦いの神に因んで Mars と名付けられた赤い惑星火星は、恐怖とパニックを表現するギリシアの言葉、フォボス(Phobos)とデイモス(Deimos)の二つの小さな月を持っている。これらの火星の月は、火星と木星の間のメイン小惑星帯からまたは太陽系の更に遠い領域に起源を持つ、捕えられた小惑星かもしれないと考えられている。ピクセル当たり約7メートルの解像度で記録されたこの大きな月フォボスには多くのクレータが見られる。フォボスは、我々の月の地球から40万キロメートルと比較して、火星から約 5,800 キロメートルの、非常に近くを周っている。長い溝に関する最近の分析は、火星の重力のフォボスの異なる側への異なる力、潮力に起因する広域な引き伸ばしによって生じたのかもしれないことを示唆している。これらの溝は、フォボスの崩壊の初期のフェーズであり、将来、火星周辺の破片のリングに結びつくのかもしれない。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
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<重要>: 火星探査衛星は地球と火星が接近する2年ごとに打上られています。次回は2016年3月打上の地震調査・測地・熱移動内部探査ミッション InSight の予定でしたが、NASAは、12月22日に、この打上の中止を発表しました。 --- 「アストロトピックス(12月24日)」 を参照。日付の位置を表示しますので接続後少しお待ちください。 --- このことは、次回2018年まで新しい火星探査衛星の打ち上げがないことを意味しています。NASAの今後の火星探査計画には大きな変更が予想され改めて発表される予定です。なお、これまでの火星探査の歴史は こちら を参照。