すれ違うように通り過ぎようとしているペアの銀河IC 2163(左)とNGC 2207(右)を、アルマ望遠鏡(オレンジ)とハッブル宇宙望遠鏡(青)で撮影した画像です。アルマ望遠鏡では星の材料となるガスの分布が詳細に描き出されており、IC 2163には目玉のような模様が浮かび上がりました。宇宙に数多く存在する銀河は、互いに衝突することによって成長してきたと考えられています。今回観測されたIC 2163とNGC 2207も、やがて合体してひとつの銀河になることでしょう。今回観測された画像では銀河の渦巻きの形は大きく崩れていないように見えますが、実際は互いの重力によって影響を及ぼしあっています。アルマ望遠鏡で観測した電波を詳しく分析することで、IC 2163に流れ込むガスの動きを明らかにすることができます。銀河が衝突する時にガスがどのように運動し、それが将来の大規模な星形成活動にどのようにつながるのか、銀河の将来を占う上でも重要な情報をこの画像は伝えてくれるのです。
<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」
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<お知らせ>: 日本時間今日4月20日木曜日午後4時過ぎ、遠征51・52/ソユーズ MS-04 がカザフスタンから打上げられます。国際宇宙ステーションへの到着は約6時間後の午後10時前です。詳細は「ホームページ」の 「国際宇宙ステーションは今」 から。中継放送時刻等は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。なお、今回国際宇宙ステーションへ向かうのは、米国とロシアの各一名、合計2名です。ソユーズの定員は3名ですが2名のみで打上げられるのは初めてです。現在滞在中のNASAのホイットソンの宇宙での滞在が延長されるなど、しばらく変則的な体制が続きます。