春、日本列島を渡っていく桜前線は国立天文台三鷹キャンパスも染め上げていきます。目の前に差し伸べられた枝の先まで花房で埋め尽くされて、爛漫(らんまん)。見渡せば一周をぐるりと囲んで咲き狂う桜のただ中で、太陽フレア望遠鏡がかすみがちな春の空の太陽を、飽くことなく見つめています。見学コースからは外れ、研究棟からも離れているために人の往来の無い、ひそやかな桜の園は、三鷹キャンパスが現役の観測施設として天体と向き合っている最前線でもあるのです。国立天文台三鷹キャンパス北西の一角では、太陽フレア望遠鏡や黒点望遠鏡などの装置を設置し、観測研究を常時行っています。画像中手前に見える太陽フレア望遠鏡は、赤外線偏光、可視光線、水素のHα線によって、太陽表面の磁場分布やガスの流れ、黒点の変化やフレアの観測を行い、長期間にわたる太陽活動の解明を目指しています。
<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」
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<ひとこと>: 天文の話は一休み。国立天文台三鷹の桜、イメージをクリックして画面を動かして楽しもう。