はっきりした二つの尾のうち、左上の青いイオンの尾は、太陽から直接指し示された流れまた帯電した太陽風によって押し出されている。このイオン尾の構造は、我々の太陽風の常に複雑でまた絶えず変化する構造のみならず、彗星の核から放出される青く輝くイオンの異なる割合からもたらされる。しかしながら C/2020 F3 (NEOWISE) で最も珍しいものは、そのダストの尾の波形の構造である。このダストの尾は日光によって押し出されているが、より重いダスト粒子のこのカーブは、光の圧力に抗して太陽の軌道に沿い続けている。彗星ネオワイズの印象的なダストの尾の構造は未だ完全には理解されていないが、恐らく、その幅5キロメートルの核の氷の溶解によって解き放たれた回転する流れに関係している。ここに示された40のイメージは、3日前に、中国の内モンゴルのゴビ砂漠の暗い空で捕えられた。彗星ネオワイズは太陽から離れて、明日(日本時間23日~24日)地球に最も近いパスを通るだろう。この彗星は既に薄れているがまだ肉眼でも見え、地球から退くにつれて急速に弱まるだろう。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
<大判>: 大判はイメージをクリック。
<ひとこと>: イメージは個人の撮影です。著作権が保護されています。ここでは部分のみ例示しています。原版はイメージをクリック。