月曜日、NASAのインジェニュイティマーズヘリコプターは、他の惑星で動く、制御されたフライトを行う、歴史上初めての航空機になった。ジェット推進研究所のインジェニュイティチームは、米国西海岸夏時間午前3時46分(日本時間月曜日午後7時46分)に、ヘリコプターからのデータをNASAのパーサビアランスマーズローバーを通して受け取った後、フライトが成功したことを確認した。この太陽電池で動くヘリコプターは、インジェニュイティチームが、最適エネルギーとフライト条件にあると判断した西海岸夏時間午前12時34分(日本時間月曜日午後4時34分)、現地平均太陽時(火星時間)12時33分に、地球以外で飛ぶ最初の航空機になった。高度計のデータは、インジェニュイティが、その定められた最大高度3メートルまで上がったことを、また30秒間安定的にホバリングしたことを示した。その後、合計 39.1 秒を記録したフライトの後、火星の表面に戻って着地した。
<出典>: 「パーサビアランス(Mars2020rover Perseverance)」
<ビデオ>: イメージをクリックして Youtube から。。
<ひとこと>: その他のビデオ等はホームページの「マーズ2020ローバーパーサビアランス」 から。
高さ3メートル、約30秒間一定の地点でホバリングは、地球ではさほど難しくないように思われますが、火星の大気は薄く揚力を得られないこと、逆に重力が小さいので推力が強すぎると飛びあがり過ぎてしまうこと、降下の際逆推進が強すぎるとバウンドしてしまうことなど、地球では実現し難い環境下での飛行です。なにはともあれ、予定していた通りに飛行できたことは大きな成果です。
<お知らせ>: 明日22日、星出彰彦飛行士を含む4名の、国際宇宙ステーション商用宇宙船の第2陣、「スペースX」ドラゴンクルー2「エンデバー」の打上が予定されています。この放送はドッキングまで通しで続きます。4月28日の野口聡一飛行士を含む「スペースX」ドラゴンクルー1の帰還を含む中継放送の日程も掲載しました。これらの中継放送時刻等は「ホームページ」の「ウェブNASAテレビ放送予定」から。