糖尿病の新薬発表! 相次いで登場…脂肪・体重減らす効果
4月頃に保険適用されるとしていた、アステラス製薬申請の「スーグラ錠」
従来の薬は、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きを強めたり、分泌量を増やしたりする効果があるが、糖が細胞に入って体重を増やしたり、血糖値を下げすぎたりする場合がある。新薬は糖を体外に出すので、血糖値の調節機能も保たれ、こうした問題は起きにくいという。他の複数の製薬会社も類似の薬の承認を申請していた。
糖尿病のうち、生活習慣が強く影響する2型糖尿病が対象だ。
4月から6商品が販売されると言うが副作用にも注意が必要とのこと。
体重を減らす効果から、肥満型の人に期待が寄せられているが、脱水などの副作用があるという。
2型糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」が、4月から複数の製薬会社により相次いで発売されることになった。
太り気味、メタボの患者に効果が高いと期待されているが、副作用も十分注意しなくてはならない。
SGLT2:
ナトリウム・グルコース輸送体2 (sodium-glucose transporter 2)
同義語(異表記)Na+-dependent glucose transporter 2
副作用として、頻尿、口の渇き
「SGLT2」血液中のブドウ糖は、腎臓の糸球体を通過した後、一部は血液中に再吸収されて使われる。
糖尿病患者は血中の糖が多い上にこの物質が過剰に働いてしまうため、血糖値が高いままになる。
SGLT2阻害薬はこの物質と結びついて再吸収をブロックして、糖を尿の中に排出させて血糖値を下げる。
同じ役割を持つ「SGLT1」には結びつかないので、低血糖を起こす危険性は低いという。
注目されているのは、脂肪を分解して体重を減らせる効果だという。
元の体重にもよるが、数か月で2~3キロ減るとされる。
血中のブドウ糖が減ることで、脂肪をため込むホルモン「インスリン」の分泌が減り、
たまった脂肪がゆるやかに分解されるためだという。
内臓脂肪も皮下脂肪も減り、従来の飲み薬で十分効果がなかった太り気味の患者に特に勧められそうだ。腎臓で働く薬のため、糖尿病が進行して腎機能障害がある患者では効果が少ないという。
副作用としては、頻尿や口の渇きで、体内の水分が減って脱水や脳卒中の危険性が高まることも指摘されている。
日本糖尿病学会理事長で東大教授の門脇孝さんは、
「脱水になりやすく口の渇きに気づきにくい高齢者や、過去に脳卒中を起こしたことのある人は、慎重に使うべきだ」と。
脂肪が少ないやせ形の高齢者の場合、筋肉が分解されて筋肉量が極端に減り、身体機能全般が落ちる恐れがあるという。尿中に糖が増えるため、それを栄養として菌が繁殖し、膀胱ぼうこう炎など尿路や性器の感染症の危険性も高まるという。(尿路生殖器感染症)
新しい作用のこの薬はこれまで使われていたほかの飲み薬とも併用できるが、併用した場合の思わぬ副作用の可能性についても門脇教授は指摘する。
◎2型糖尿病の新薬
ー内服薬ー
ヒグアナイド薬:肝臓や筋肉に作用してインスリンの効きをよくする。
チアゾリジン薬:肝臓や筋肉に作用してインスリンの効きをよくする。(副作用:体重増加)
スルホニル尿酸薬(SU薬):膵臓からのインスリンの分泌を増やす。(副作用:体重増加、低血糖)
速効型インスリン分泌促進薬(クリニド系薬):膵臓からのインスリンの分泌を増やす。(副作用:体重増加、低血糖)
DPP-4阻害薬
αグルコシダーゼ阻害薬:炭水化物の吸収を遅らせ、食後に血糖が急激に上がるのを防ぐ。
SGLT2阻害薬:腎臓からの糖の排出を増やす。
ー注射薬ー
GLP-1受容体作動薬:膵臓からのインスリンの分泌を増やす。
インスリン:不足しているインスリンを補う。(副作用:体重増加、低血糖)
(ヨミドクター参照)
※いずれにせよ、詳細は専門医にご相談ください。
医療機関と医師
4月頃に保険適用されるとしていた、アステラス製薬申請の「スーグラ錠」
従来の薬は、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きを強めたり、分泌量を増やしたりする効果があるが、糖が細胞に入って体重を増やしたり、血糖値を下げすぎたりする場合がある。新薬は糖を体外に出すので、血糖値の調節機能も保たれ、こうした問題は起きにくいという。他の複数の製薬会社も類似の薬の承認を申請していた。
糖尿病のうち、生活習慣が強く影響する2型糖尿病が対象だ。
4月から6商品が販売されると言うが副作用にも注意が必要とのこと。
体重を減らす効果から、肥満型の人に期待が寄せられているが、脱水などの副作用があるという。
2型糖尿病治療薬「SGLT2阻害薬」が、4月から複数の製薬会社により相次いで発売されることになった。
太り気味、メタボの患者に効果が高いと期待されているが、副作用も十分注意しなくてはならない。
SGLT2:
ナトリウム・グルコース輸送体2 (sodium-glucose transporter 2)
同義語(異表記)Na+-dependent glucose transporter 2
副作用として、頻尿、口の渇き
「SGLT2」血液中のブドウ糖は、腎臓の糸球体を通過した後、一部は血液中に再吸収されて使われる。
糖尿病患者は血中の糖が多い上にこの物質が過剰に働いてしまうため、血糖値が高いままになる。
SGLT2阻害薬はこの物質と結びついて再吸収をブロックして、糖を尿の中に排出させて血糖値を下げる。
同じ役割を持つ「SGLT1」には結びつかないので、低血糖を起こす危険性は低いという。
注目されているのは、脂肪を分解して体重を減らせる効果だという。
元の体重にもよるが、数か月で2~3キロ減るとされる。
血中のブドウ糖が減ることで、脂肪をため込むホルモン「インスリン」の分泌が減り、
たまった脂肪がゆるやかに分解されるためだという。
内臓脂肪も皮下脂肪も減り、従来の飲み薬で十分効果がなかった太り気味の患者に特に勧められそうだ。腎臓で働く薬のため、糖尿病が進行して腎機能障害がある患者では効果が少ないという。
副作用としては、頻尿や口の渇きで、体内の水分が減って脱水や脳卒中の危険性が高まることも指摘されている。
日本糖尿病学会理事長で東大教授の門脇孝さんは、
「脱水になりやすく口の渇きに気づきにくい高齢者や、過去に脳卒中を起こしたことのある人は、慎重に使うべきだ」と。
脂肪が少ないやせ形の高齢者の場合、筋肉が分解されて筋肉量が極端に減り、身体機能全般が落ちる恐れがあるという。尿中に糖が増えるため、それを栄養として菌が繁殖し、膀胱ぼうこう炎など尿路や性器の感染症の危険性も高まるという。(尿路生殖器感染症)
新しい作用のこの薬はこれまで使われていたほかの飲み薬とも併用できるが、併用した場合の思わぬ副作用の可能性についても門脇教授は指摘する。
◎2型糖尿病の新薬
ー内服薬ー
ヒグアナイド薬:肝臓や筋肉に作用してインスリンの効きをよくする。
チアゾリジン薬:肝臓や筋肉に作用してインスリンの効きをよくする。(副作用:体重増加)
スルホニル尿酸薬(SU薬):膵臓からのインスリンの分泌を増やす。(副作用:体重増加、低血糖)
速効型インスリン分泌促進薬(クリニド系薬):膵臓からのインスリンの分泌を増やす。(副作用:体重増加、低血糖)
DPP-4阻害薬
αグルコシダーゼ阻害薬:炭水化物の吸収を遅らせ、食後に血糖が急激に上がるのを防ぐ。
SGLT2阻害薬:腎臓からの糖の排出を増やす。
ー注射薬ー
GLP-1受容体作動薬:膵臓からのインスリンの分泌を増やす。
インスリン:不足しているインスリンを補う。(副作用:体重増加、低血糖)
(ヨミドクター参照)
※いずれにせよ、詳細は専門医にご相談ください。
医療機関と医師