優しすぎる男って、女性にはモテないなんてことを言います。
それは、男にだって同じ。やっぱり、大事な所では情熱的で荒々しい一面も見たいところ。
チェルシー6-0アーセナル。
10分で2点を失い、ビッグマッチは戦うことなく、あっさりと決着。
12月はシティに3-6。
2月はリバプールに1-5。
あまりに、勝負弱すぎます。
この責任は、この日、アーセナルで1000試合を迎えた、プレミア随一の優男・アーセン・ベンゲルにあるでしょう。
解任。
それしかない。
なぜか。
だってモウリーニョに一度も勝ったことのない男だから。
きっと、これからも勝てないから。
だって常に正攻法で挑むベンゲルの戦い方は、ライバルチームには、とってもやりやすいものです。特に相手の弱点をつくのが大好物のモウリーニョにとっては、なおさらです。
必ず中盤を経由するから、そこを潰せばいい。
この日もそうでした。
フィジカル的に貧弱な、カソルラ、ロシツキー、アルテタの所を、ダビドルイス、マティチを起用してパワー勝負を仕掛けた。
後は、見事なまでのショートカウンター。
ズドン、ズドン。モウリーニョの作戦で単純明快に決着です。
相手が何をやってきても、ベンゲルは、今まで通り。
いいサッカーをすれば、いいんだ。
策を立てず、丸腰のまま戦って、静かにタイトルは遠のきました。
サッカーには、相手がいるのです。
欺いて欺いて、勝ちたいと思っている相手がいる。
理想だけじゃあ、勝てない。
爽やかだけど、嫌らしさのない、単純すぎる優男。
哲学を追い求めるばかり、戦うことを忘れたベンゲルに、私は、もう、恋い焦がれることができません。