2016年06月25日 09:52
- 日本人のメンタルは弱いのか? - 大儀見 浩介(メンタルトレーニングコーチ)
大儀見 浩介(おおぎみ・こうすけ) メンタルトレーニングコーチhttp://blogos.com/article/180909/ より
「心・技・体」。「体」は肝心な時に軟弱になる。「日本人はメンタルが弱い……」。そんな言葉を耳にすることがあります。
島国だから。根性が足りないから。人それぞれにさまざまな見解があるでしょう。みなさんはどう考えますか? 私は、「日本人はメンタルが弱い」のではなく、「メンタルの強化を行っていない」と考えています。前回もお伝えした通り、メンタルはトレーニングで強化することができるからです。
質問です。「心・技・体」という言葉がありますが、この3つのうち、試合、試験、本番直前に、一番大切なものはどれだと思いますか?
この質問に対し、私の講演会に来てくださった方の9割以上の人は「心」と答えます。「体=体力面・フィジカル」や、「技=技術・テクニック」は、本番直前になって急激な低下や向上はありません。しかし、「心=メンタル」に関しては、本番直前に大きく揺れ動くことがあります。ほとんどの人は、肝心な時に心が揺れ動くことを経験的に知っています。だからこそ、「心」の重要性を理解しているのです。
では、次の質問です。今までの経験で、「心・技・体」のうち、本番直前の準備のためにかけた時間・量が最も少なかったものはどれだったでしょう。
これも、みなさん「心」だと答えます。
メンタルの重要性は理解しているものの、メンタルを強くする準備はしたことがない。そもそも、どうすればいいのかわからない……。
ここに、今までうまくいかなかった原因があるのです。多くの人がこれまで感じていた「何かが足りない……」「なぜいつも上手くいかないのか……」といった思いは、メンタルトレーニングそのものをしていなかった、あるいはそのトレーニング方法が正しくなかったからだといえます。
教育から軍事まで網羅するメンタルトレーニング
少し話がそれますが、世界ではメンタルトレーニングは大きな広がりを見せています。トレーニングが当たり前の時代となっているのです。テニスの錦織圭選手は、アメリカのIMGアカデミーのアンガス・マグフォード氏の指導の下、高度なメンタルトレーニングを受け、自身も相当の知識を持っています。スペインのプロサッカーチーム、FCバルセロナ監督ルイス・エンリケ氏も、個人の専属メンタルトレーニングコーチをつけています。さらに、ドイツ、オランダ、スウェーデンのサッカー代表選手もメンタルトレーニングを行っていす。
スポーツのみならず、教育用、医療用、軍事用、ステージパフォーマンスの世界でも、メンタルトレーニングは応用され、素晴らしい成果を上げています。世界的なサーカス、シルク・ドゥ・ソレイユにも、ジョン・フランソワという専門家がおり、パフォーマーたちにメンタル面の指導やサポートを行っているという話を聞いています。
アメリカ、イギリス、ドイツ、カナダ…メンタルトレーニングは世界各国で独自に発展しているのです。
世界では小学生からトレーニングが始まっている
2014年、ラスベガスで行われた国際応用スポーツ心理学会で、イギリスのサッカー選手育成に関するメンタルトレーニングの情報提供がありました。この学会には、世界中から約1000人の専門家が一堂に会します。
イギリスのラフバラー大学クリス・ハワード氏により、Enhancing your professional services in youth sport: Developing the 5C’s within athletes,coaches and parents(専門的サービス強化―アスリート、コーチ、親の5Cを伸ばす)と題した発表が行われました。
5Cとは、
・コミットメント(commitment:目標設定)
・コミュニケーション(communication:ポジティブな会話、伝えるスキル、聴くスキル)
・コンセントレーション(concentration:集中力)
・コントロール(control:心の統制、気持ちの切り替え)
・コンフィデンス(confidence:自信)
これらの頭文字をとったものであり、この5つの能力を選手・指導者・保護者のそれぞれが理解することで、選手たちの成長や競技力向上、実力発揮につなげていこうというものです。このプログラムでは、小学生から環境整備を図るよう求められます。
9歳以下では、保護者のサポートの質向上を図るため、選手より保護者にプログラムの説明や講習会を行い、指導者と共通理解の下、家庭でも選手に対してプログラムを落とし込んでいきます。9歳から12歳では、保護者・選手に講習会や解説を行い、ともにメンタルトレーニングを受けます。13歳から15歳では、選手自身がみずからがこのメンタルトレーニングを受講します。
このように、すでに子どものうちから、心理面の強化プログラムであるメンタルトレーニングが行われているのです。これだけのサポートがあれば、将来、かなり有望な選手に成長するのではないでしょうか。それも、単にメンタルが強化されるだけではないことに注目しなければなりません。メンタルとフィジカルは非常に密接な関係を持っているのです。
日本人のメンタルは弱いわけではない
現在私は、このような情報を集め、さらに学校の先生やスポーツ指導者の方々と情報交換を行い、日本の教育現場はもちろんビジネスの世界にも活用できる方法に構成し直して発信しています。
東海大学付属静岡翔洋高等学校中等部や、焼津市立豊田中学校、浜松市立笠井中学校など約30の小・中学校、高校、大学では、生徒や学生たちが主体性を持って実践的に取り組める形の「教育メンタルトレーニング」講座を定期的に行っています。ある中学校ではカリキュラムに組み込まれ、授業として取り組んでいます。
さらに、これまでメンタルトレーニングのコンサルティングを行ってきた企業から情報をいただき、ビジネスメンタルトレーニングの研鑽を続けています。日本人のメンタルはけっして弱いわけではありません。新渡戸稲造の『武士道』に描かれた日本人の強さたるや、並みのものではありません。しかし、私たちは、強くする方法を忘れてしまっているのかもしれません。
メンタル面の強化はだれでも取り組んでいける時代です。次回から、ビジネスパーソンが実践的に取り組める「ビジネスメンタルトレーニング」を、じっくりとお届けします。
転載、させていただいた記事です
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普通に生きているだけでは、およそ行動できないってことを、
絶対にそれは無理ってことなど、
「ある立場を請け負った」ということで、やらされるってことありますね・・
人前で話したり、予定を組んだり・・それらの中で、ずいぶん精神、鍛えられた気がします。
ボランティアなどで、経験した色々なことが、仕事で率先力になった・・という経験があるもので・・。
ア、こんなこと、散々やってきたわwって感じ・・すぐに体が動いた。
経験してきたことは,必ず、いつか役に立つ。
心が鍛えられたり、考え方の基になっていたり、
出来る体力、時間に相談して、何事もチャレンジしてみて、得たことは、・・
あとでわかった。経験から出た答えは、一生(永遠)の宝だ。
経験談なり、視野が広がったり、未来が読めたり、客観的に自分が見れたり、、
知恵を授かる。(不条理に対して憤慨、反論までできるように。)
まぁ、おしりをたたかれなきゃ動かない自分ですが
いつもおしりを、たたいてくれる人がいてくれたら感謝だよね (*´∇`*) アハッ
桜 咲久也
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