ショーが、高給取りの長男におねだりをした。「ボーナス入ったやろ?」
で、「25日に来るんやてぇ」 と言う。
「クリスマスやのに? 家で、子供らとクリスマスしてたらええのに」
ひとりお客さんがあるというと、私が大変だ。片付けごとが増える。スペア・ルームはコタツの上にミシンが乗ったままだし、応接は造花や本がいっぱいだし、私の部屋は、衣類と本。ダイニングも本と、化粧品の研究に使っているビン類が水屋の前にずらずら並べてある。布団も出さなければならない。次の日はまた布団袋に入れて押し入れに仕舞わなければならない。空気を抜いた布団は重くて、一人では肩より上には上げられないからイヤなのだ。収納スペースが欲しい。ということは、家を変えなければならない。
窓ガラス拭きもあるし、年賀状作りもある。
ご馳走も作らなければいけない。
お金を送ってくれるだけでいいのに、オヤジがもう長くないかも知れないと思って様子見に来るのだろうか?
私はお金なんか欲しくない。時間が欲しいといつも言っているのに、なんにもしないショーには解らないのだ。
うっとうしい年の暮……