ちょっと待って!

見たこと聞いたこと、すんなり納得できません。あ、それ、ちょっと待って。ヘンじゃありません?  ヘンです。

満月に……

2013-09-19 19:55:13 | Weblog

 

 今夜は十五夜です。十九日なのに、十五夜です。

 きれいな中秋の名月です。清少納言のつもりになって、空を見ています。

 でも、お月さんのそばにアンテナが立っています。

 「緑のすだれ」にした西洋朝顔が、庭から這い登ってベランダの手すりにまだ元気よく茂っています。

 毎年、六月から十二月までよく咲きましたのに、今年は暑過ぎてほとんど咲きませんでした。「でした」と言いましたが、この葉の状態では、まだこれからどんどん咲くようにも思えます。葉っぱは縦10センチから18センチ、花は盛りのときで直径20センチぐらいあります。雪が降るころには、直径5センチぐらいの杯型になってしまいます。大きい時は青で、小さくなると濃い紅色です。

 昨年は、朝顔自身の重みで紐が切れて、バサリッと下へ落ちましたが、今年は丈夫な麻紐にしましたので、3日前の嵐のも耐えました。

 お月さんはいま、東の空にいます。

 葉っぱだけの朝顔は、南側です。

 アリも見えて、お月さんも見えて、ありがとう。


見る効用

2013-09-19 00:49:27 | Weblog

 乾燥蕎麦の箱を開けたら、虫が棲んでいました。

 虫をアリにやったらどうするかな? と庭へ持って行きました。虫が沢山穴を開けている3本をアリの歩いているところへ置くと、麺から這い出した虫が急いで逃げ出しました。早いこと早いこと。家の壁へささささと行って、難なく登るではありませんか。紙箱の中で生まれてソバと自分たちの仲間しか見たこともないし、歩き方も知らないような3ミリ弱の虫

なのに。でも丸っこいからアリの倍の大きさです。

(こらまて)と軽く指で押さえて下へ落としました。アリが寄って来て、頭でちょんちょんとつ突いていましたが、ゲットしませんでした。クモの抜け殻や死んだバッタよりは美味しいだろうと思ったんですけどね。

 麺の虫には興味を示さなかったアリは、穴開きソバの粉を担いで運んで行きました。で、穴ソバを小さく折ったり砕いたりしてやりました。蕎麦3本という量は、2ミリの蟻には大量でした。なかなか片付きそうにありません。

 夕方、雨が降りました。

 翌日、雨は上がって、ソバは泥状になっていました。昼過ぎに乾いたら、またアリが集まっていました。(こんなにでっかい塊り、どうやって運ぶ?)と相談していました。棒で突き崩してやったら、喜んでエッサカホイホイ運搬再開です。

 穴ソバは2束あるので、撒く場所を増やしました。

 樋のそば。散水栓のそば。納屋の前。門柱の下。

 それぞれのグループに、頭脳や生活習慣の違いがあることが判りました。

 門柱の下のアリたちは決断と行動が早いです。樋のそばのは(あ。見慣れないものがある。運びますかどうしましょうか)と長老にお伺いを立ててから運搬を始めます。散水栓のそばのは、まず一匹が極小さいのを持って帰って、そのあと数匹ずつ出て来て同じ道筋を通って小さいのから順番に運びます。納屋の前のは、ウワウワーと出て来て、真っ先に行き当たったのから持って行きます。門柱の下のグループが、一番賢いようです。

 小さなアリを見るのは、視力回復訓練になります。宮本武蔵は、暗闇の中にじっと座って、見る訓練をしたそうです。


紙とパン

2013-09-04 00:29:21 | Weblog

  ベーコンを焼いたフライパンを拭いたペーパーを、小さく千切って捻り、ブロック塀の隙間の前に撒きました。1匹現われて嬉しそうに運び始めると、隙間から続いて10匹ほど出て来てそれぞれ大きいのや小さいのを担ぎ、大行進です。

 翌日見たら、隙間に捻ってない小さな紙がずらり。午後から雨が降ったので、色もニオイもないただの紙くずでした。草の茎で全部取り除き、代わりに、思いっきり崩した食パンのへた一辺分を並べてやりました。

 また大行進です。雨が降るまでに、隙間から巣の中へ運び込めるといいけど…

 濡れたら、紙屑よりタイヘンです。身体の8倍もあるパンくずだったら、濡れてふやけると生き埋めになってしまうかも知れません。


自発的労働

2013-09-01 00:45:15 | Weblog

 朝6時40分。門扉の下を、アリが歩いていました。こんなに早く、食料が落ちている筈はないと知っていて、忙しそうでもなくその辺を巡回しているようです。よく見ると、3匹……6匹……10匹……かなりいます。早出か? いやいや。時間も歩く範囲も、きまりはないようです。みんな同じ顔かたちだからよくは判らないですけど、同じところを行ったり来たりしているのや、西へ行ったり東へ行ったり、なんということもなく歩いているのがいます。

 朝食後、パンくずを少し撒いてやりました。と、近くを歩いていたのが右へ40度左へ40度、アンテナを向け、スススとひとかけら(1ミリぐらい)に行きつき、一歩引いてからひょいと持ち上げて来た道を後戻り。

 別のヤツも右へ40度、左へ40度を3回やって、5ミリぐらいのかけらに行きつきました。かけらを一回りしてちょっと考え、一歩引いて構えてヨイショ。これは違う方へよろよろよろめきながら運んで行きます。自分の4倍ぐらいのパンくずとなれば、かなり重いのでしょうか?

 40秒たたないうちに、20匹余り集まって来て、めいめいに好みの大きさのを拾って運んで行きました。誰が知らせたのか、仲間がどんどん増えました。何時の間に、何処からこんな食料が降ったか涌いたか、考えているヤツはいません。無給でみんながエッサカホイサカ食料運びしているのは壮観です。

 1センチ角ぐらいのとなると、10匹あまりたかってタイヘンです。四方にたかっているから、全然動きません。ワンツースリーで全員が引っ張っているのかも知れません。

 「巣の方にいる者は後ろ足を引っかけて、4本足で歩く。反対側にいる者は、手で持ち上げて残りの足で前へ行く。横にいる者は、手で持って、巣の方へ横歩きだ。それ! ワン、ツー、スリー…」

 なんて指揮しているのはいないんでしょうねえ。それにしても、アリって静かですね。声も立てない、足音も立てない、喧嘩もしない。人間がこれだけ集まったら、ヤイヤイガヤガヤ大騒ぎです。