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サンディエゴの庭(4) サンディエゴ動物園

2018年01月25日 | 日記
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サンディエゴ動物園



サンディエゴ動物園は、世界一の動物園として、昔から知られています。

具体的に何が世界一かまでは知りませんが、総合的に判断した結果そうなったのだと思います。

一つだけ言えるのは、入場料の高さです。日本円で、大人6000円、子供5000円は世界一かもしれません。まあ、それだけ維持管理に費用をかけている立派な動物園ということができます。

名古屋の東山動物園も、日本一と言われてきたような記憶があります。東京上野動物園の2倍の敷地面積があるそうです。

私のこどもの頃から、既に恐竜が三匹池の中にいました。あまりにもよくできているので、本物の恐竜だと思ったこどもたちも、たくさんいたように聞いています。その歴史ある動物園でさえも、隣接する植物園の入場料まで含めて、大人料金がたったの500円、中学生以下にいたっては無料です。


確かチンパンジーの住まいです。















ガーデニングから話がそれてしまいますが、動物園というと、せまい檻の中に、見世物のように飼われていた時代から、今ではその動物が棲んでいる環境を再現して、自然界に近い姿で、のびのびと生活している様子を、みてもらう動物園に変わってきています。

愛知万博を動物園に見立てると、日本館は300坪 (1000平方メートル)の敷地があり、その敷地の中に、実際人が住み、食事をしたり、日常生活ができる簡単な日本家屋が建っています。もちろん畳を敷いた部屋があり、家の前にはちょっとした和風庭園もあります。敷地の周囲は、里山を思わす林があり、小川も流れています。魚も泳いでいるし、スズメも飛んできます。

まあそのようなパビリオンが、世界中の国の数だけ、150あるとします。そうすると、15ヘクタールの敷地面積が必要で、パビリオン以外の面積をその倍としますと、東山動物園の面積が32ヘクタールあるので、ちょうどそれにぴったり一致します。

そこで登場するのが、植物を知り尽くした庭師や、その他大工、石工、左官などの職人です。4人の職人でチームを作り、一つの国のパビリオンを担当し、完成させます。150チーム、600人のボランティア職人が自費で、現地にいって、どういう住宅環境で人々は生活しているか、つぶさに観察してくるところから始まります。サンディエゴ動物園も、それに近い考え方をしていたのではないかと思います。

そんな夢みたいな話は、そこまでにして、話を元に戻します。

東山動物園は、ありがたいことに、日本一の植物園があります。二つを合わせると60ヘクタールの敷地面積になり、サンディエゴ動物園の43ヘクタールをしのぎます。世界第二の動物園になる可能性を十分秘めた動物園なのです。

でも、サンディエゴ動物園が凄いのは、その先です。

例えば、サルの環境に合わせて、高木を植え、ジャングルをつくっても、サルは木のてっぺんに登ってしまい、下から見上げてもよく見えません。

そこで、人が歩く空中回廊をつくって、木の上のサルと、目が合う高さにしてあります。ゴルフ練習場のような大きな金網の中で飛び回っている鳥たちの檻にも、その回廊は続いていました。

上の写真は、空中回廊です。サルの国へようこそという、サルの形をしたアーチが迎えてくれます。




空中回廊から、下を見下ろした写真

水中にいるカバは、池の断面を水族館のようにアクリル板で仕切って、5分おきに呼吸をする様子が、地中の通路から見れるようになっていました。魚も水族館なみに。群れを成して泳いでおり。なんでもカバが汚す水を、きれいにしてくれるのだそうです。

池は、かなり大きく、池の岸辺もそれらしい草が生え、なかなかリアルに作ってあります。





こうして、サンディエゴのメリーさん(私が勝手に名付けた)は、“アフリカ池”で、毎日スイミングを楽しんでいます。一方、東山動物園のカバの福子さんも広い池にいましたが、こちらはコンクリートでできたプールでした。


日本庭園もありました。この池は、カバの池ではありません。


アフリカの植物です。ゾウや、キリンの入り口です。

せっかく世界一の動物園に行ったのに、植物ばかり見て歩き、ほとんど動物をみなかったことが、今になってちょっと悔やまれます。











以上、世界のソテツでした。


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