ジョエル・オン・ソフトウエア
Joel Spolsky 著、青木靖訳
オーム社/開発局発行
この本は、パッケージソフトウエアの開発に主に携わり、プロジェクト管理ソフトウエアおよびコンテントマネジメントソフトウエアを開発・販売している Fog Creek Software 社の創業者である、Joel Spolsky 氏が Web エッセイとして書き溜めてきたものをまとめて出版したものです。
内容としては、ソフトウエア開発、特にプロジェクト管理を中心として、そこで発生する問題や課題を、非常に軽い文章で語っています。
たとえば、5章から8章の「やさしい機能仕様」では、なぜ、機能仕様書を書かなければいけないのか、機能仕様書の目的は何か、どのように書くのかといったことを扱っています。
この中で、仕様書が書かれない最大の要因は、仕様書が「あまりに退屈でつまらない」ため読まれないことにあることを指摘しています。そこから機能仕様書を作成する際に従わなければならないルールの第一として「可笑しくする」ということが挙げられるわけです。
私などは、仕様書というのは記載内容が明確で、完全でなければならないと考えていました。
しかし、機能仕様書の本来の役割である「どのような機能を提供するのかということを関係者の間で共有する」という目的を考えれば、いくら明確で完全な記述であっても、それがすべての関係者に理解されなければ意味がないわけです。
本書では、このような点を課題として提示するとともに、仕様書そのもの対するアプローチを変えるということを提案しています。
それが、先にも述べた「可笑しく書く」ということになるわけです。
これは、こっそりとやってみたところ、それなりに好評で、(会社としての正式文書には使いませんが) 外注先とのコミュニケーションには役に立っていると考えています。
本書では他にも、人の働かせ方や、組織の変え方などなどさまざまな話題について語っています。
すべてが役に立つわけではありませんし、自分で考えないと答えの出ないものもあります。
しかし、少なくともソフトウエアで仕事をしているのであれば、一度は読むべき本だと思います。すぐ読めますし。
特にプロジェクト管理を管理している人に読んでもらいたい本なのですが、そういう人たちが受け入れられる文体ではないですし、何よりも彼らがすぐに使える答えが書いてないので、たぶん彼らが読んでも役に立たないでしょう。残念です。
Joel Spolsky 著、青木靖訳
オーム社/開発局発行
この本は、パッケージソフトウエアの開発に主に携わり、プロジェクト管理ソフトウエアおよびコンテントマネジメントソフトウエアを開発・販売している Fog Creek Software 社の創業者である、Joel Spolsky 氏が Web エッセイとして書き溜めてきたものをまとめて出版したものです。
内容としては、ソフトウエア開発、特にプロジェクト管理を中心として、そこで発生する問題や課題を、非常に軽い文章で語っています。
たとえば、5章から8章の「やさしい機能仕様」では、なぜ、機能仕様書を書かなければいけないのか、機能仕様書の目的は何か、どのように書くのかといったことを扱っています。
この中で、仕様書が書かれない最大の要因は、仕様書が「あまりに退屈でつまらない」ため読まれないことにあることを指摘しています。そこから機能仕様書を作成する際に従わなければならないルールの第一として「可笑しくする」ということが挙げられるわけです。
私などは、仕様書というのは記載内容が明確で、完全でなければならないと考えていました。
しかし、機能仕様書の本来の役割である「どのような機能を提供するのかということを関係者の間で共有する」という目的を考えれば、いくら明確で完全な記述であっても、それがすべての関係者に理解されなければ意味がないわけです。
本書では、このような点を課題として提示するとともに、仕様書そのもの対するアプローチを変えるということを提案しています。
それが、先にも述べた「可笑しく書く」ということになるわけです。
これは、こっそりとやってみたところ、それなりに好評で、(会社としての正式文書には使いませんが) 外注先とのコミュニケーションには役に立っていると考えています。
本書では他にも、人の働かせ方や、組織の変え方などなどさまざまな話題について語っています。
すべてが役に立つわけではありませんし、自分で考えないと答えの出ないものもあります。
しかし、少なくともソフトウエアで仕事をしているのであれば、一度は読むべき本だと思います。すぐ読めますし。
特にプロジェクト管理を管理している人に読んでもらいたい本なのですが、そういう人たちが受け入れられる文体ではないですし、何よりも彼らがすぐに使える答えが書いてないので、たぶん彼らが読んでも役に立たないでしょう。残念です。
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