私が何故、ラグジュアリーホテルをお茶会に選ぶのかについて、少し書いてみたいと思います。
私の父は、88歳で他界したのですが、75歳ぐらいまでは、自分に対しても、人に対しても厳しい人で、1メートル先にいても気配を感じるだけで、背筋が伸びるような人でした。
質実剛健、贅沢禁止の中で、修行者のような生活を私自身も送ってきました。真夏でも、真冬でもクーラーは許されませんでした。休みの日も、自由に過ごすことはなかなか許されず、10時と15時のお茶の時間には家にいるように言われました。
その父が、75歳を過ぎ、余命を感じ始めた頃から、激変し、家族旅行、それもその土地の一流ホテルに滞在するという趣味を持ち始めました。
それまでは、公務員だったので、共済施設以外泊まる選択はなかった父でしたが、激変したあとは、お盆と正月は身内全員でホテルで過ごすと言い出したのです。
最初は驚きましたが、その意図を聞いてみると、一流のホスピタリティを体験することは、私や孫にとっても学びになるだろうという思いからでした。
その本当の意図がわかったのは、ずっと後からでした。
一流ホテルのホスピタリティは、スタッフの観察力、思いやりを体感でき、一期一会の命と思える時間でのふれあい、トータルして、全てが癒しなのだとわかりました。
人から大切に扱われる、そのことに感謝できる、その体験は、体験してみないとわからないでしょう。
セッションに来られる多くのクライアント様は、日頃家事や、仕事など役割によって生きていらっしゃいます。そんな中で疲弊し、与える側にずっと回ってしまい、エネルギーが枯渇してしまっている人にもよく出会わせていただきます。
与える側にいることは素晴らしいのですが、ずっとそれが続くとバランスを崩してしまいますね。
お茶会の数時間、ひとときの間でも、それを忘れて、共に過ごせる時間がまた、次へのパワーになっていただけたらと思います。
お茶会では、私なりにセレクトした非日常空間で、これからの未来を創造「パラレルシフト」を体感していけたらと思います。