自分のパートナーが、回避依存症ではないかとご相談を受けることがよくあります。
回避依存症とは、親密な関係を無意識に避けようとすること。いくつかの特徴があります。
一緒にいる時は、とても楽しい、でも離れた瞬間に相手は不安定になったり、よそよそしくなったり、無視をしたりする。でも電話をしたり、次に会ったら普通。これで大丈夫かなぁと思うと、またその日離れたら冷たい態度。
このように目の前にいる時と、離れた時の態度が全く違う場合、私たちは混乱します。それで、それを相手にぶつけると相手がとても不機嫌になったり、さらに冷たい態度をとられてしまう。
その時、相手の中では何が起きているのでしょうか?
回避依存症、親密な関係を避けようとする人のマインドの中は、ただ一つといってもよいぐらいシンプルです。
「好きな人から見捨てられたくない」
見捨てられるぐらいなら、近づかないし、みじめな思いはしたくないという感覚です。これはほとんど無意識なので、本人は気づいてない場合がほとんどです。
私たちが一番回避したい感情は、みじめさを感じる事だと聞いたことがあります。では、なぜみじめさを回避したいのかというと、みじめな感覚を人生のどこかで強く感じた記憶があるからです。それは、幼い時かもしれないし、もっと成長してからかもしれません。
その時に、「こんな感情はもう味わいたくない」と強く誓ったからでしょう。その感情を味わうことを回避することが、自分を守ることになると思っているのが、回避依存の人の深層心理になります。
自分を守ろうとしているのに、その牙城を壊されるような感覚になって、無意識にシャッターを下ろしてしまっている人に、むやみに近づくと、逆効果しか生まれません。
まづは、相手の心理を理解して、自分を守ろうとしているんだなというところを受け入れてあげることが大事だと思います。
回避依存症の特徴の一つとして性的な事に対する傾向性があります。回避依存症の方は乱脈な性的関係を持つか性的関係から回避するかのどちらかになる場合が多いようです。乱脈な関係を持つ人はひとりの人に執着して親密になることを避ける為に不特定多数の方との付き合いを好みます。
ひとりがダメになっても傷つかないように次々と相手を用意します。この連鎖は断ち切れないぐらい深いものです。乱脈になっている本人の中では相手に対する順位付けがあるのでしょうが相手にはそれが全く見えない為に、自分だけを愛してくれていると思い込む事が殆どです。
私たちのような仕事をしておりますとその裏事情が見えてしまう為時折 一途に回避依存症のパートナーを思い続けている人に対して複雑な思いを抱く事が正直に申し上げるとあるわけです。性的に乱脈になること自体に対しては簡単に批判的になるべき事ではないと思いますが、失う恐怖がベースにあっての行動であるならばそれをやってる本人自身気が休まる事がないでしょうね。
それとは真逆でいくら精神的に気持ちが高まっても相手から求められてもあへて性的関係を回避するパターンを持つ方もいます。これも相手としては理解できないことではないでしょうか?続く
回避依存症のチェックリストを前の記事に書きましたが最近のご相談の中でいくつか印象に残ったパターンがありました。
回避依存症は親密な関係になることをどんな手段をとっても回避しようとするため ラブラブモードに入ってこちらが安心した途端に急に冷たくあしらいます。例えばデートで盛り上がった後にメールしたら返信がないとか電話したら意図的に無視して出ないというような態度をよく取ります。
その理由を問いただしても無視するか気のない素振りを見せます。ある時は情熱的に愛の告白をしますが そんな事は全くなかったかのような気のない返事をしたりして相手の不安を煽ります。本人自身何故 そんな態度を取ってしまうのかがわからない為理由が明らかにならない場合がほとんどです。
このパターンが軽症とすれば次の段階に入ると、親密になればなる程他の異性に心を移しそれをあへて付き合いしている相手にちらつかせたりします。他の異性はひとりの場合もあれば不特定多数の場合もあります。嫉妬を煽るような事をしてくる訳です。その辺りになると回避依存症のパートナーを持つ方は苦しみが極限になってきます。
回避依存症の方の目的が読めない場合は本当に大変な状況に追い込まれます。続く
回避依存症についての記事をブログに書いてから回避依存症のパートナーを持つ方たちからたくさんのご相談をいただいております。
回避依存症の方と関わった方にはお分かりと思いますがこれらの症状を持つ方とのコミュニケーションは一般的なコミュニケーションのやり方が全く通用しないことに苦しまれていると思います。一言で言うなら回避依存症の相手とは「距離が縮まった感じが全くしない」というのが特徴です。
親密な関係性をやっと築けたと喜んだ途端に相手の態度が豹変してしてしまい、また一からやり直しになってしまいます。いつまでたっても安心感や親密感を体感できないことに苛立ちを覚える方もいらっしゃることと思います。
前にも記載しましたが全ての出来事に目的があるとするならば、回避依存症の方はどんな手段を使ってでも親密な関係性を作る事から逃げようとしてしまうのです。不自然な態度や考えられないぐらいの無神経と思える言動の殆どがその目的の為のものです。
回避依存症の方の心の闇にある 恨みにも似た人間不信や傷つく事を何よりも浮黷驪ッえた心の痛みを知らなければ単なるわがままな勝手な人と思われがちです。次回は回避依存症の方がよく取る問題行動について書いてみます。
彼女と出逢うまでの私は、自分が不快な思いをしたり 傷ついていてもそれをストレートに口に出したり態度に表す事ができずにいました。もしそんな事を自分がしてしまったら相手に嫌われる事がとても浮ゥったですし、受け入れてもらえないだろうと信じ込んでいました。そして彼女に対しても私はとてもいい友達でいたように思います。けれど 自分の中にはいつも淋しさがありました。よく一緒の時間を過ごしていましたが 楽しいけれども彼女と本当に繋がっていないような感覚がありました。そんな時に彼女から「私はきょうちゃんのことがとても好きだから、きょうちゃんが何をしてもきっと好きって気持ちは変わらないと思うよ だから守らなくてもいい自分を必死で守らないで」と言われたのです。
私はこんな風に自分が受け入れられた体験をしたことはかっての人生の中でなかったのです。安全な空間は言葉ではその感覚を伝えにくいけれど、とても伸びやかで自分が広がっていけるような空間でした この体験が自分の人生を変えたように思います