繰り返しかけられる言葉は、暗示になり、潜在意識に深く入っていきます。
私たちが持っているセルフイメージは、自分が意識しなければ、この潜在意識に暗示として入った言葉から創られていきます。
その暗示が、私たちにとって、自分のセルフイメージを高めるものであれば素晴らしいのですが、多くの場合は反対にセルフイメージを低くしてしまうのです。
こんな方がいらっしゃいました。
その方は、パートナーも含め、関わる人がとても自己中で、無神経で、自分を振り回すようなタイプの人との縁が多いことに悩んでいました。最初からそうである場合もあったり、関係性が深くなると相手が変化してしまったりしたようです。
この方は親からどのような言葉がけを多くされてきていたと思われますか?
「自分勝手なことばかりするな!」という言葉です。
この言葉を繰り返し聞いていたこの方は、「自分勝手なことばかりする自分はダメなんだ、周りのことを配慮しながら生きていかないといけない」そう決めていつも、自分のことより、周りを優先して顔色を見て、親からもこの言葉を言われないように頑張って一生懸命生きてきました。
ところが、成長してこの方が出会う人は、自分勝手なことばかりすると感じる人達でした。この方はますます我慢して、こんな風になりたくない、自分勝手であってはいけないと、自分勝手を嫌い、出会う方を優先して自分を抑圧していきます。
ここに大きなトリックがあるのです。
以前の記事にも記載していますが、自分勝手な自分を嫌えば嫌うほど、反対に他者優先になればなるほど、この世界では逆転現象が起こるのです。気づかなければ一生、嫌った自分のエネルギーを表す人に囲まれていくのです。
本当に周りから繰り返しかけられる言葉には魔術のように、すごい力があると思います。もし、先ほどの方が、「自分も大事に、そして周りの人にも思いやりを持って接してね」という言葉がけを多く受けていたなら、全然違うセルフイメージを持ち、引き寄せる人達も変わっていたと思います。何故なら、「自分勝手はダメだ」というキーワードが、潜在意識に入らないからです。
今もし、生きにくいとか、周りの人に振り回されてしまうとか、悩んでいらっしゃったとしたら、まづ、潜在意識のキーワードが何かを探す事が大事だと思います。繰り返し親や周りからかけられていた言葉を振り返り思い出してみてください。必ずキーワードはいくつか見つかるはずです。
キーワードが見つかったなら、それに抵抗し、嫌ってそうならないように頑張って生きてきた自分をまづ認めてあげてください。そこが最初のステップです。そして、そのキーワードと、正反対の言葉を目の前に並べてみます。
先ほどの方の場合は、「自分勝手な人」と「他者優先な人」この対極のエネルギーが自分の中にどちらもあることを感じてみます。どちらもあると認めた上で、私はこれからは、どちらも選択できるという自由な感覚になります。この感覚になれたなら、周りから知らないうちにかけられた催眠から解き放たれる事ができるようになります。
そして気づいたら、自分が何か特別な働きかけをしなくても周りの人が変化していくことに驚くと思います。