秘密の引きだしー記憶の再生

私たちが対人関係の中で繰り返し体験する状況や、その中で味わう感情のほとんどは、目新しいものはなく、どこかの過去の記憶のスイッチが入って 再生されていることが多いようです。

セッションを申し込んでくださる方とお話をさせていただいて、よく感じることは、目の前のパートナーとの間で起きてる問題はそこに注意を向けて相手を変えようとしたり、勝ち負けの世界に入ってしまったりしても、何も問題は解決しないという事です。

もし、今 耐え難いような問題が目の前にあって、それを引き起こしている原因が、パートナーだと感じるのであれば、それと同じような感覚になった一番古い体験を呼び起こしてみるとよいと思います。
たいていの場合、その体験は七歳以前に起きています。ほとんどが潜在意識の秘密の引き出しの中にあるので、リアルに思い出さないかもしれませんが、思い出すことを意図したならは、記憶からその時の状況や感情が浮かび上がってくると思います。

その引き出しの中の体験はずっと忘れ去られることなく、永遠にエネルギーとして残ったままになっています。

例えば 親から虐待されて悲しいけれども、浮｢から何も言えない…
仲間外れにされてさびしいけど、自分からは近づけない…
幼いが故に、何も出来ず感情を抑圧してしまった、その痛みは何十年たってもエネルギーはそのままで残っています。

潜在意識は、強い感情をまた形にしようとする働きがあるので、引き出しの中の秘密のエネルギーが、知らないうちに磁石になって、同じような体験を引き寄せ、再生させてしまいます。
では何故このような再生が起きるのか?それは、ある目的があるからです。その目的は、大人になった今、幼い時に体験した、その時の自分の感情を再度味わいたいという事だけでなく、むしろ、自分にそれを味あわせた、相手の気持ちを知りたいからのようです。
虐待した親が何故そうしたのかを知りたい、仲間外れにした兄弟や、友人達の気持ちが知りたい、私たちは幼い時にはわからないままに感情を抑圧してしまったけれど、大人になった今、その理由を知ることが出来て、相手を理解し、許したいと思っているのです。 その為にも磁石は同じような体験を引き寄せようとします。
その意味が理解され、許す事ができるまで、それは繰り返されます。
最近の仕事の相談の中でも、親から抑圧されて育った男性が、必ずといってよいほど職場で高圧的な上司に出会い、それが原因で鬱になったり身体的な病気になるケースをたくさん見てきました。その男性たちはほぼ全員、親を嫌っていました。

上司を嫌えば嫌うほどまた同じような上司に出会うでしょう。

恋愛も全く同じです。
今問題と感じているパートナーは必ず、両親のどちらかもしくは苦手だった兄弟に似ているはずです。

一度、目の前のパートナーをその視点から見てみて、もし幼い時のある感覚がよみがえってきたなら、その時の自分と対話してみることをお勧めします。
きっと、今なら自分の感情と同時に、その時目の前にいた身近な人が何故そのような態度を自分にとったのかがわかるかもしれません。もし、それがわかったならば、その時の自分に、それを伝えてあげてください。フリーズしたままになっているエネルギーが少しずつ動き出すと思います。

もし、具体的なやり方がわからない場合は、個別にお伝えしますね。